中国ドラマ『黄泉がえりの皇妃〜鳳凰の涙』(原題・鳳唳九天/凤唳九天)ドラマレビュー:黄泉がえり皇妃、復讐に燃ゆ!【陳哲遠/陈哲远 チェン・チョーユアン】【張峻寧/张峻宁チャン・ジュンニン】【晏紫東/晏紫东ヤン・ズードン】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり
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今日は、中国ドラマ『黄泉がえりの皇妃〜鳳凰の涙』(原題・鳳唳九天/凤唳九天)ドラマレビュー:黄泉がえり皇妃、復讐に燃ゆ!、
を紹介するよ。
原著は曉雲の書く『鳳唳九天』という人気小説だ。
監督は刘海波で全36集。(天盛長歌の演出の人じゃないかな、たぶん)
女主はおいといて男主が@ツインズ(絶代双驕)のやんちゃな方の【陳哲遠/陈哲远 チェン・チョーユアン】♡
制作は2018(たぶん)観たのは2021の夏頃だったかなぁ。
ちらっと復習してのレビューである。
珍しく原題より邦題の方がいけてる。
パッケージはゴールドだ。
劇中衣装が計3000着で全て職人の手作りらしい。
さすが鳳凰だ。
なので豪華だよ、ってプロモーションでこんなぎらぎら仕様なのだろう。
ピンキーじゃないだけいいか、とか思ったが、本土中華でのキーデザインは
↑まさかのピンクだった。
ジャンルは”宮廷ラヴ史劇”らしい。
てこの苦手”宮廷&ラヴ”の2本立てである。
なぜに食指が動いたか。
それは@ツインズのやんちゃボウイを久々に愛でたいというのはもちろんだが。
なんといっても男②の【張峻寧/张峻宁チャン・ジュンニン】であろう。
そう@秋山君だ。
「擇天記」で女主が好きすぎて黒化しルハン(鹿晗)を困らせてたあの報われない男子である。
エリートでありながら、ルハンのポテンシャルに太刀打ちできず。
好きな女も振り向かせられず。
負け続けの男だったあの秋山君である。
今回もおそらく間違いなくヴィランだろう。
期待で胸が痺れる。
なにが痺れるって、
てこはヴィラン好きなのでヴィラン考察はわりと古参だ。
長い事ヴィランを考察していると、心に残るヴィランというのが出てくる。
秋山君(注:張峻寧/张峻宁チャン・ジュンニンだが、以降秋山君と呼ぶ)にはそのポテンシャルがあるのだ。
イケメンなのに不穏で邪な上質なヴィランになれるのでは、という期待で痺れるのである。
女主はてこにとってはどーでもいいが、いちおー紹介すると
李墨之リー・モージー で「破氷行動」とかに出てたと思う。
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!
鳳唳九天ってどんなドラマなん?
もうすぐ臨月を迎える皇后(姉)が毒を盛られ死にそうなところに、妹が訪ねてくる。
姉は”このまま死ねるか”って事で、妹の体に魂を乗り移らせる。
いきなりのファンタジーに狼狽えたが、まぁいい。
ぁあ、このドラマはそっち系(ファンタジー)なのか、と思ったが。
その後ファンタジーはない、念の為。
で、皮は妹だが中身は姉が”自分を陥れた人間を特定して報いを受けさせる”という目標のもと宮廷を後にする。
しかし秒で何者かに囚われ殺されそうに。
颯爽と駆けつけてきたヒーローはもちろん@ツインズやんちゃだ。
もう出会った。
これからCPになる2人が早々に出会って幸先がいい。
さぁ、これから協力して一緒にリベンジ果たしてくれ。
姉は@ツインズ知ってるから
「ぁ、君清!」
って叫ぶ。
「ん?なんで俺の名を?」(妹とは初対面)
とかやってたら崖落ち。
↓
記憶喪失
・・・
早くも視聴意欲が下がったのを感じるてこ。
・・・
めんどくさい・・・実に。
しかし決断するには早すぎるまだ1集、見るしかあるまいて。
秋山君も全く見れてないし。
で、10集くらいまでは記憶がないので使命も忘れ生きることに精一杯。
出会った@ツインズにくっついてなんとか生活してるうちに、@ツインズが妹をだんだんと気になって好きになってく流れ。
@ツインズは姉(皇后)のことが超好きで、姉からもらった半分玉牌を大事に大事に持ってるわりとストーカー気質だ。
で、「似てる」とか思うわけ。
てこはこの姉妹全く似てないと思うけど、劇中の男どもは「似てる」絶賛中だ。
秋山君も妹見てすぐに皇后(姉)の面影を見る。
そりゃそうだ、中身は姉だから言動が一緒だ。
でも本人さえ忘れてるからバレない。
で、ここで素直な疑問を書いてみよう。
・姉(皇后)は@ツインズの想い人
・でも姉は秋山君(皇帝)をチョイス。(要はツインズは振られたってこと)
・姉と皇帝は想い合ってるメオトに見えたが?
・皇帝の子を孕ってたし、今は皇帝ラヴだけど今後@ツインズラヴになるのか?
とまぁ、辻褄が合わない事柄が頭の中を渦巻くが、落ち着け。
これから様子は変わってくる。
で、妹は姉に毒を盛った者を探ってるうちに実のままが継母に殺される。
なのでリベンジ案件がここで一つ増える。
そして秋山君の不穏さが徐々に明らかになってくる。
猜疑心が強く権力欲も大きい。
いいぞ、その調子だ。
で、戦神と言われ絶大な支持を持つ弟の@ツインズを疎ましく思っていて。
さらには恋敵でもあり、今もなお皇后との仲を疑ってるいるようだ。
と、秋山君の様子は今後期待が持てるが、女主である妹がウザすぎて何度も視聴を躊躇した。
べたべたと@ツインズにボディタッチしてくるし、うるさいし。
もう限界か・・・というギリのところで、来ました。
”カムバック記憶”である。
10集くらいだったと思うが、こっから女主は突然のキャラ変となる。
ここにキーデザイン2種あげるので見比べて欲しい。
まずは10集くらいまでは↓
これだ。
ピンキーでウザさが全面に出ている。
しかしカムバック記憶からは↓になる。
完全なる悪女ルックに華麗に変身した。
さらには
「毒盛ったのって皇帝じゃね?」
ってことで皇帝の側室として入宮するのだ。
俄然面白くなってはきた。
入宮しても床入りは拒んで中途半端なんだろうな、と思ってたが。
潔く床入りも済ますし、リベンジ計画に余念がない。
しかし、お決まりの後宮での女どもの陰謀やら、
皇帝の側室でありながら@ツインズをずーっとねっちりと想い続けてる女の嫉妬とか。
もう倍速見要素が多くなってくる。
そうりゃそうだ。
皇帝の愛を一心に背負ってた憎き皇后がいなくなったと思ってたら、今度は妹がやって来て皇帝はメロメロだ。
憎まれるに決まってる。
あと、”納得いかないーっ”て@ツインズが酔って身を崩す様なども倍速見だ。
秋山君の邪悪さのとこだけじっくり見れば良い。
取捨選択が重要だ。
ここへきて新たな疑問が湧く。
それは@ツインズの出番が思いの外少ない、ということだ。
捜狗でも電視猫でもキャストの一番上は@ツインズだから主役は@ツインズだと思っていたが。
これは明らかな勘違いだ。
主役は女だ。
・・・
邦題の「黄泉がえりの皇妃」の皇妃が主役なのだった。
この事実にショックを受け、実は当時ここいら辺で放置していたのだ。(告白)
なので途中から再開してるのだ。
で、復讐の執念の塊と化した妹ははっきりいって無双設定で。
女どもの陰謀も、継母とその兄の陰謀もばっさばっさと薙ぎ倒し。
1人、また1人と成敗していく。
たとえ何かの犠牲があろうと揺るがない復讐心。
そして新生妹が一番よく着ている衣装が↓だ。
目を見つめ合っただけで妊娠してしまうと言われていた時代←違うけど
こんなに露出度が高い衣装は許されるのだろうか?
悪女テイストを全面に出すが、中身は善人なのでこの格好で街を歩き病人を助けたりする。
街の民は度重なる戦などで疲労し飢餓や病気に苦しみ住む家もない。
それら市井の人々との絵面の違いがシュールすぎてリアルさもない。
でもいい、ここはそーゆーところに食いつく類のドラマではないのだから。
あくまで秋山君が暗君なのだ、というアピール活動の一環である。
皆で秋山君をウザく思うための布石を積み重ねていく。
謀反が起きても当たり前、殺されるべきだ、という人間像にするための布石だ。
姉(皇妃)の親友との過去シーンでなぜ@ツインズではなく秋山君へ嫁ぐことになったのかも明らかになり。
てこの疑問も一つ解消された。
要するに苦渋の決断であり、心から欲するのは@ツインズであったと。
ぁあ、そうですか・・・
まぁ、いいですけどね。
本来一緒になるべき2人なので、復讐の鬼になって犠牲者が増えても良いってことですか。
というモヤがてこの奥に積み重なる事となる。
で、妹は実は自分は中身は姉の方だ、とずっと隠してたわけだが。
・妹を陥れたい輩
・弟をなんとかして葬りたい秋山君
この両方からの陰謀で大ピンチになった時にとうとうカミングアウトする事となる。
「やっぱなーーーーーー
だと思ったーーーーーー
オッケーオッケー
疑われないようにグサッとやってくれ」
ってことで、なんとか秋山君にはバレずに@ツインズだけが全て理解し。
霧が晴れて世の中がワントーン明るくなったツインズは全身全霊でリベンジサポートに徹する事となる。
で、ここで最大の疑問を書いておこう。
本物の妹の存在は?って事だ。
本物の妹(皮は姉、中身は妹)は只今意識不明で昏倒中である。
この本物妹が目覚めたら、中身の入れ替わった姉妹がふたり並ぶ事となる。
その時@ツインズはどっちを選ぶのだろうか?
ってか皮は交換して元通りになるのだろうか?
などというてこの疑問もよそに大いに盛り上がってゆく。
1人、また1人と仲間を増やし、謀反勢力を拡大してゆく妹&@ツインズチーム。
裸の王様になりつつある秋山君の未来はもう決まっているのだが。
その前にどぉーんと驚くこともやってのけるさすがは秋山君。
クライマックスの肝は
・下剋上成功なるか
・姉妹の運命
である。
鳳唳九天てこ監修”イケメン備忘録”
ケナゲな男子@夜君清【陳哲遠/陈哲远 チェン・チョーユアン】
@ツインズのやんちゃな方の【陳哲遠/陈哲远 チェン・チョーユアン】
すでに「絶代双驕」で彼のスキルの高さは承知していても。
やはり本作も期待に違わぬ多彩さだ。
普段は白とかグレーとかの爽やかなる色彩だが。
戦神姿↓
小鳥と戯れるダークトーンコスチュームのギャップ萌え↓
まだ記憶の戻らない素の姿のヒロインとのコミカルさ。
皇后を想いねっとりと涙する姿。
きれっきれの戦闘アクション。
と挙げればキリがない幅広い演技力。
しかし、キャラクター設定はさほどでもない。
一途さは100点満点ではあるし、仕事もできるし善人だ。
しかし、途中自分の命を救うために結婚した公主に対する行動は非道だ。
公主がズルをしたので、仕方ないような体裁にしてはいるが。
結果利用するだけ利用した感が否めない。
これという見せ場もなく。
飲んでくだ巻いてる記憶の方が強いくらいだ。
人妻を思って泣く。
兄の側室になったと泣く。
復讐のためだとなぜ言ってくれなかったと泣く。
・・・
泣いてばっかじゃねーか・・・
見た目ルックは申し分ないしアクションも上等だったが、旨みのない役どころだったと思う。
次回はきらきらじゃなくやさぐれてたりむさ苦しかったりの役を見てみたい。
1996年10月29日生まれの25歳、180㎝、62kg。
深圳大学卒業。
てこがこよなく待っているのは「烽火流金」だ。
@健次(檀健次)と共演のアレだ。
もう見ることはできないのだろうか。
秋山君な男子@夜鴻弈【張峻寧/张峻宁チャン・ジュンニン】
@秋山君こと(ほんとは@夜鴻弈)【張峻寧/张峻宁チャン・ジュンニン】
プロローグでちらっと触れたが秋山君とは「擇天記」で女主が好きすぎて黒化しルハン(鹿晗)を困らせてた男だ。
あの時も女主のために冷たい池に飛び込んで、そのマッスルボディを晒していたが。
本作も劇中で床入りの時に上半身を晒してくれた。
猜疑心が強く権力欲も大きくその上エッチだという設定だ。
「もう・・・我慢できねぇ、くわっ」みたいにゲスな描写だ。
爽やかなる清流属性に描かれている弟@ツインズとのこの対比が悲しい。
秋山君の心の狭さったらひどいものだ。
心の広さの面積は、ネズミの額ほど、要するにもっすごく狭いってことだ。
ちょっとのことも捨て置けない。
許したと思わせといて、後からスナイパー派遣とか、毒入りお菓子などを振る舞う。
とにかく、なにかと目障りな弟@ツインズをなんとか殺したいのだが焦(じれ)ったくもうまくいかない。
「報〜告!
街で強盗が多発してまっす!」
とか、そのレベルの報告が直で皇帝へ行くシステムは間違ってると思うが。
そこは置いといて
「何?
きっと粛王(@ツインズのこと)のせいだ。
シャーしろ」
とかもう破綻しているのが悲しい。
何が言いたいかというと。
秋山君をヴィランに仕立て、死んで当たり前なキャラ設定にするのはいいが、
あまりにもその過程が雑じゃね?って言いたいわけよ、てことしては。
この作りから言って、秋山君の未来は暗い。
退場なのは百も承知だが、涙する退場劇などハナから期待できないって事だ。
今までも心に残るヴィランはそうはいないが、
ラヴ史劇の中では「孤芳不自賞(孤高の花)」の@何侠はヴィランを超え隠れヒロインと言って過言ではないと思っている。
あの伝説級のヴィラン何侠には程遠いヴィランになることは間違いないだろう。
途中てこもびっくりの
「ぇえええーーーー!!!???」
ってのがあったが、最後は思った通りのあっけない最期であった。
てこの視聴に費やした時間を返して欲しい。
1985年3月22日生まれの37歳、183㎝、68kg。
上海戯劇学院卒業。
間違いなく@ツインズよか秋山君のがてこレーダーに引っかかる。
加えてこの肌肉だ↓
サーチしてみると現代劇ではそこそこ活躍してるっぽい。
現代装のがかっこよさげだし、例えば民国代の軍服とか似合いそうではある。
「三体」に出演してるという情報もあるので大いに期待したい。
「阿麦従軍」「書中公子世無双」「她們的反撃」(待播含む)
見せ場は少なかったけど有能な男子@寒錦衣【晏紫東/晏紫东ヤン・ズードン】
最初泥棒だったんだが。
てこがスキップしまくってたせいか、あんまり彼の立ち位置は最後までよくわからなかった。
でも、最後まで妹のサポートを献身的にしてたし。
@ツインズの参謀として重要な任務もやっててピンチの時は颯爽と駆けつけてくれるのだが。
彼は【晏紫東/晏紫东ヤン・ズードン】という俳優だ。
どっかで見た。
しばらく考えて思い出したのが「驪歌行(大唐流流)」だ。
↑傅音に刺され絶命したこの男じゃないだろうか。
役どころは、有能だったけど居なくても影響がなさげな役。
でもてこはわりと気に入ってるのでもっと他の作品を見てみたい。
と思ってサーチしたら
↑こんなエモいの見つけてしまった。
2016!?「識汝不識丁」
これってあのカテゴリーだと思うのだが、見れるところを探さなくては。
大学入試頑張れポスター。(6/9)
1994年12月10日生まれの27歳、183㎝、65kg。
謝晉影視芸術学院卒業。
「食分喜歓妳」「三十而已」「向風而行」「潇灑佳人淡淡粧」「昔有琉璃瓦」(待播含む)
鳳唳九天てこが見た感想
冒頭でファンタジー要素はない、と書いたが。
違う意味のファンタジーは随所にあったように思う。(思い返せば)
例えば、戦シーンのときの突然のCGとか。
ずどぉーーーーん、と火の玉が城壁をぶっ壊すのとリアル映像のギャップはもはやコントレヴェルだ。
例えばどこぞの公主が自分の血になんかを混ぜて飲ますとほれ薬になって過去を忘れるとか。
例えばどこぞの王様が
「ふっふっふ
実は俺だ(皇帝・秋山君)」
とかの仮面はマジで驚いた。
もはやプリンセス天功のイリュージョンのようなものだ。
このようにツッコミどころを各所に用意し誤魔化し隠そうとしているが。
ラストも綺麗にハピエンなのだが。
悪い人も良い人も随分とお隠れになった。
てこはこのように人がばっさばっさお隠れになるドラマはあまり好きではない。
しかもそれが1人の女のわがままであるという事実。
人は皆折り合いをつけて生きている。
気に入らないことも、辛いことも、数あれど。
怒ってばかりいても生き辛い。
だから、何とかして自分の心に折り合いをつけて妥協しながら生きるているのだ。
この物語は復讐という大義のもとに、大勢の者を犠牲にし、自分の思ったような人生を勝ち取った女の物語だ。
彼が愛したのは、妹本人なのか、それとも姉の魂なのか…みたいなのじゃない、断じて。
あと、衣装は3000着も無かったと思うなぁ・・・