中国アニメ『クズ悪役の自己救済システム』(原題・穿書自救指南/穿书自救指南)原著《人渣反派自救系統》アニメレビュー:サハンですよ、知ってますか?あらすじ・感想※ネタバレあり

2023年6月21日

ご訪問ありがとう、てこブログへようこそ。
 
今日は、中国アニメ『クズ悪役の自己救済システム』(原題・穿書自救指南/穿书自救指南)アニメレビュー:サハンですよ、知ってますか?
を紹介するよ。
 
【基本情報】
 
監督:秦鶴陽
脚本:王鋳、樊夢丹
P:佘媛媛(総)王侹(総)周望、許屹然、許忠良
原著:墨香銅臭著《人渣反派自救系統》
プラットフォーム:騰訊視頻、2020年9月10日〜
20分✖️10集
 
とうとうアニメまで見出したてこ。
てこのライフワークは日々中国語を聞きイケメンを見つけ出してはてこ監修”イケメン備忘録”を紡ぐ事だ。
つまりイケメンの生き物を見つけるために中国語を聞いているのだ。
しかし、何事にも派生がある。
繋がりさ。
てこはちーこの時より読み物(本や漫画)を好み、それはそれは妄想したものだ。
その妄想が高確率で具現化されている中華な古装劇に魅せられた訳だが、それを考えれば今ここでアニメを見る事は、てこの自然回帰と言えるかも知れない。
 
今日紹介するアニメは、中国の小説投稿サイト「晋江文学城」で2014年に連載を開始した小説「人渣反派自救系統」通称:サハン、が原作で。
「魔道祖師」「天官賜福」を執筆された墨香銅臭センセのデビュウ作だ。
墨香銅臭センセと言えば、文芸誌「すばる6月号」に鼎談(3人会談)が掲載され、増版✖️増版という超人気神作家になってる方だ。
 
てこは上記の小説は未読で、チンジョレ(陳情令)しか見ておらんので、ファンダムとは言い難い立ち位置だ。
そうこうしているうちに、「クズ悪役の自己救済システム」などと言ういかにもな邦題背負って日本上陸、通称:クズシス、言うらしい。
 
まぁ、20分✖️10集。
てこはOP・EDは端折るタイプなんで、正味16分、つまり160分あれば観れる。
ちょいと長めの映画と変わらん尺でどこまでできるんじゃ、などと思いつつ視聴開始。
・・・
ちょ・・・まっ・・・ぁっ・・・
・・・
とそんな感じで終わってしまい、しょうがなく小説《人渣反派自救系統》を探す羽目に。
てこは中国語の読み書きはすこぶる苦手だが、一生懸命読んでいるのに途中でファンダムの二次小説だと気付いた時の虚しさったらない。
なのでケチなてこが密林で台湾版を入手し、ようよう上巻と中の途中まで(中・下の3巻セット)を読み終えたところだ。
今後もちびちびと読み進める所存だ。
 
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!
 
からです。

穿書自救指南ってどんなアニメなん?

主人公が読んでいたエロハーレムウェブ小説「狂傲仙魔途」の中に悪役として転生してしまい、自分を待ち受ける悲惨な結末を回避しようとする・・・うちに、主人公にモーレツに愛されちゃうお話だ。
 
がしかし、10集までにその展開(愛されちゃう展開)はない。
本作の10集は、ほんのプロローグ、序章でしかない。
しかし、てこは読んでしまったので(原著)すこぶる妄想が進む状況だ。
ぃや、1回目視聴時は原著を読んでいない状態なので、なんのことなくスルーしてたシーンが。
原著を読んだ後だと、ぁ・・・この時から・・・みたいな気付きもあり、意外なシーンで悶え苦しむ♡事になる。
 
この物語にはふたりの主人公が居る。
ひとりは、包子を喉に詰まらして死んじゃって転生した男子@沈垣くん。
オタクで一日中PCを見つめていた男子だ。
 
彼が、楽しみに読んでいたエロハーレムウェブ小説「狂傲仙魔途」
この小説は、胸糞バッドに虐げられてた主人公が黒化した後は、自分を苦しめた者全てに残虐な報復をし、
女子キャラは全て主人公に惚れてしまい3000人もの美女を従える巨大エロハーレムを築き上げ。
夜な夜なエロに興じるという、もっすごくホットなエロハーレム小説だ。
 
そのエロハーレム小説のラストが気に食わんと、包子を食いながら叫んでたら喉に詰まって死んじゃった。
でもその時、AI音声みたいな”気に入らんなら自分でやってみな”と聞こえた気がした・・・
 
で、目覚めると、なんとエロハーレムウェブ小説「狂傲仙魔途」で主人公を虐めてひどい報復を受ける主人公の師匠役の@沈清秋↓に転生していた。
このキャラは、小説主人公をひどく甚振ってたため、ダルマ刑(人棍)に処せられる。
人間の四肢を切り落とすのだが、古代中国の拷問のレパートリーの多さに驚く。
こんな未来を回避するために清秋は頑張る事になる。
 
もうひとりの主役が、そのエロハーレムウェブ小説「狂傲仙魔途」の主人公だった@洛冰河だ。
↑これがエロハーレム時代の冰河だが。
清秋が転生した時は、まだ黒化する前の14歳のガラスのハートの冰河だ。
本人はまだ知らないが、冰河は魔族と人間のバイリンガルだ。
転生前の清秋はもちろんそんな事は知らなくて、でもルックも素質も高ポテ冰河に嫉妬して虐めまくってたのだが。
14歳の冰河は、そんな邪な師匠の事も”自分もいつか仙人になるためにお師匠さんの言いつけは守ろう”などと思ってる素直で純粋なボウイだ。
 
転生清秋は、中身はひきこもりのオタク男子だが善良で優しい男子なので。
普通に、いじめられてる少年冰河が可哀想でならない。
例えば、清秋とこの弟子↓@明帆。
この男子も小説内では魔王冰河に殺されてるが、そんな未来を知る由もないので少年冰河をいびりまくってる。
そりゃそうだよね。
師匠がいじめてるんだから一緒にいじめてるだけなんだが、その師匠の中身が変わっちゃって、なんだか可愛がってる風さえあるんでなにかとモヤってる状況だ。
 
この男子にいじめられてる少年冰河が可哀想で助けようとするものの。
突如くるのがAI音声の注意喚起『OOC(Out of Character)』だ。
この警告が出るとB格ポイントが没収され、ゼロになると死ぬらしい。
なのでキャラクター設定から外れた行いはできないのだ。
微笑んだだけで減点とか、非情かっ、と早口で突っ込む清秋。
清秋の早口ツッコミは本作の見どころのひとつでもある。
 
ところで背景設定だが、てこはじめ、てこブログの読者にはもうお馴染みの世界だ。
3界(仙界・魔界・人間界)の世界で、仙界にもさまざまな宗派があり、その宗派の中で師弟関係が築かれている。
仙人になれれば不滅となり、さらに雷刧などで神に昇格できるシステムだ。
やはりここにも正邪のいざこざは健在だが、正だから善と言うわけではなくどこにだって正邪は存在するのもデフォルト仕様だ。
 
清秋は小説内においてまじのクズ悪役だったのだが、転生清秋は中身が善良男子なので自分のことを親身になって心配してくれる↓先輩をなぜ殺してしまったのかわからない。
彼は@岳清源、清秋の師兄だ。
今のところ、清原は清秋の体調をもっすごく心配したり、甲斐甲斐しくお世話してくれて。
ただの可愛い後輩に対する態度と言うには度が過ぎている感もある。
 
システムはちょいちょい出て来て、攻略ヒントをくれたりクエストを課して来たりするのだが。
清秋の中身の男子はオタクなので瞬時に理解して、お篭り修行したり殺人事件の捜査をしたりもする。
そのお篭り修行の時に助けた男子も、小説内では清秋が殺してしまった男子だ。
それが@柳清歌↓だ。
彼は清秋と同門の同僚だが仲が悪かった。
しかし、洞窟で助けられてからはツンデレキャラに変貌し。
口では罵りながら、清秋のピンチには必ず参上降臨するアルソック男子だ。
この清歌の清秋に対する愛は、10集までには明確に提示されていないが、好きだ嫌いだ、愛してる愛してない、などを超越したもっと大きな意味での愛であるとてこは確信している。
 
今紹介したふたりの男子は、名前に皆”清”が付いている。
彼ら3人は蒼穹山派の同門で、清原(師兄)が掌門、清秋・清歌はそれぞれ〇〇峰主というポジションだ。
 
主役の冰河は14歳始まりだったが、お篭り修行3年後には随分と背も伸びて師匠清秋の帰りを心待ちにいていた。
最初こそ、急に優しくなった師匠に戸惑ったものの、”お師匠さんは僕のことを考えて厳しくしてたんだ”というポジティブシンキングで乗り切って来たケナゲボウイ。
転生清秋は、”主人公は絶対死なないルール”を熟知しているので、危険な事は弟子の冰河にさせてただけなのだが。
結果的にその”獅子谷効果”で確実に冰河は強くなってて、今までのところは普通のヒーロー成長譚だが。
今後魔族の接触で黒化し無双の強さになり3000ハーレムを築くことになる男子なのだ。
人間何が起こるかわからんもんだ。
 
今のところは師匠に憧れ、わんことなり、いつ目覚めるかわからない師匠のために、いつでも出来立てのお粥を食べさすために2時間おきにお粥を作るかわゆな男子。
ふーふーして食べさしたいのに、”いい、自分で食べる”言われてシュンと落ち込む冰河だ。
 
転生清秋は毒に侵されてるものの、死んだら困るけど既に死んでるし、RPG感覚なのか本人の深刻さは0ゼロZEROだ。
物事が少し落ち着いたら、仙侠ものテンプレの〇〇会議、もしくは〇〇大会が開催されるのだが。
やはりテンプレで仙盟大会なるものが開催されることになった。
それが8集終わり頃。
残り2集でどこまで進むのか。
 
仙盟大会は、仙界の各門派から数名の弟子が参加しポイントを争う大会だ。
大会期間は1週間。
魔物をやっつけながらポイントを稼ぎ優勝が決まるのだが、それぞれの師匠たちは誰が勝つか賭けたりしてる和気藹々ムード。
しかし、居るはずのない高等魔物が出現し、死者まで出ちゃってさぁ大変。
師匠たちは弟子を助けるために出動することになる。
 
ぁ、とうとう憧れのソードフライイングできる!
 
と喜ぶ清秋だが、酔ってリヴァース。
蜘蛛悪魔の群れに襲われて四面楚歌。
 
ってとこで10集終わりだ。
・・・
ぇ・・・ちょ・・・まっ・・・
お・・・わり・・・?

穿書自救指南てこが見た感想

普通におもしろかったっす。
コメディと捉えても良い気がするほど愉快だったし、展開も早く好ましい。
短い尺でありながら、転生清秋のキャラもしっかり確立しているし。
悪夢タームで、端的に冰河のちーこ時代の苦難や心の枷なども十分理解させる展開は優秀だ。
 
BL臭は今のところ0ゼロZEROだが、読み解こうとすればいくらでもある、そんな感じ。
正直な話、原著を読まれてない方にはさほど面白みを感じないかとも思われる。
しかし、魔道祖師組や天官賜福組の熱中ぶりから察するに、著者の墨香銅臭センセってのは相当な仕掛けを仕掛ける天才のようなので、それは中・下巻を読めば自ずとわかることだろう。
 
女子については、てこブログではまったく一言も言及していないが。
3000ハーレムを築く訳だから登場女子も実に多いのだ、ほんとは。
そして重要なキャラクターが10集の最後1秒で登場。
それが↓@漠北君だ。
むーん♡
1秒ってなにさ、1秒って。
 
アニメサハンは、第2季も制作されているようなのでいずれ見ることができるだろう。
あいちーいー(本国版)では、予告編も見ることができる。
楽しみに待ちたいと思う。