中国ドラマ『九義人』(原題・九义人)ドラマレビュー:9人の義人、正義奪還物語!!【喬振宇/乔振宇チャオ・チェンユー】【李佳航リー・ジャーハン】【張康楽/张康乐チャン・カングー】【白澍バイ・シュー】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり

ご訪問ありがとう、てこブログへようこそ。
 
今日は、中国ドラマ『九義人』(原題・九义人)ドラマレビュー:9人の義人、正義奪還物語!!
を紹介するよ。
 
【基本情報】
 
監督:臧渓川
脚本:黄芬、曹笑天
P:李爾雲(総制片人)黄星(制片人) 楚飛(制片人) 聶聞(制片人) 婁米男(制片人)
原著:李薄茧《九義人》
主演:呉倩、李佳航、喬振宇、胡意旋、鄧萃雯、湯晶媚、楊雨潼、海陸、白澍、張康楽、韓烨洲
プラットフォーム:騰訊視頻
34〜49分✖️25集
 
ぃやぁ、すんごいの見ちゃいました。
必殺仕事人中国verという前評判。
 
女①は呉倩↓
てこが見た過去作(「盛唐幻夜」)はきゃぴきゃぴのきらきらだった女子だが、
本作では見違える様に淑女な魅力がたっぷりの大変身。
 
女②は胡意旋↓
てこが見た過去作(「離人心上」)では、やはりきゃぴきゃぴのきらきらだった女子だが、
気の毒さを爆盛りにしながらも、本来のかわゆさも失わない演技の幅を感じる本作。
 
てこブログなのに、しょっぱなからなぜ女子をフォーカスしてるのかと問われれば。
それは、このドラマはこの女子らが正義を求めて四苦八苦するドラマであり、
この女子らが紛う事ない軸だからである。
この女子らを心底気の毒に思い、めたくそ応援しちゃうドラマなのだ。
 
そして終わってみれば超高評価だった本作である。
これは大変な事である。
ぃや高評価は喜ばしい事なのだが。
ただひとりのヴィランとして出演のちぇん哥哥【喬振宇/乔振宇チャオ・チェンユー】への風当たりを考えただけで心臓が痛くなるてこなのだ。
哥哥の役がね・・・これが・・・もぅ・・・
 
注:てこブログは、おおいなるネタバレを含みます。
閲覧の際は、十分にお気をつけください。
 
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!

九義人ってどんなドラマなん?

性被害にあったひとりの女子(女②)が加害者を訴えたが、権力の庇護のもとその訴えは退けられ。
町の人から嘲笑され、家族にも理解してもらえなかったが彼女は諦めなかった。
裏切られ絶望した後でも、彼女は諦めなかった。
悪いことなど何ひとつしていないのに、なぜわたしが隠れなければならないのか、
なぜ我慢しなければならないのか。
しかし世間の風当たりは強く、大事な人たちを悲しませることにも心を痛め。
彼女は最後に、自分の命と引き換えに一世一代のギャンブルをする。
しかし彼女の願いは叶わず、善良で才能もある未来あるヤングの命は無惨にも尽きてしまう。
 
それから7年後。
彼女の親友であり、また性被害者のひとりである女子(女①)が正義を求め立ち上がる。
死んだ彼女と縁のある者。
また、同じ様に性被害にあった女子。
最終的に8人の人間が協力し合い、ひとりで立ち向かった女子の汚名を晴らし正義を取り戻すべく奮闘する物語である。
 
舞台となっているのは刺繍学校だ。
そこの校長センセが、生徒の憧れの的のちぇん哥哥【喬振宇/乔振宇チャオ・チェンユー】である。
表向きは、極上の刺繍スキルを持ち、商売上手でもあり、優しく才気あふれる男子だが。
裏の顔は、若い娘をレイプしては脅して口止めし、結婚を迫られたり身篭られると捨てると言うセクハラ校長である。
キモいのが、お手つきになった女子のシーツを絹製品から綿製品に変えるとこだ。
純潔性を重んじる事は理解できるが、大事なのは人間の中身であり、純潔であれば邪な心を持ってても有難られる、などと言う理屈は到底納得できない。
現に、古(いにしえ)の男子であっても、事情があり純潔を失っていても温かく迎え大事にし、愛を育む男前だって居ただろうに。
 
この男子、ただの色情魔なのかと思っていたが。
回を重ねるごとに、例えば@三娘を手籠にしようとした時のセリフや、
自身の刺繍(梅)の下に、手籠にした女子の名前を刺繍するなどの行動から。
なんらか女子に対するコンプレックスや嫌悪感やらが有りそうだ、と察することができる。
 
物語の構成は、奇数回が7年前の出来事。
偶数回が7年後、ひとりまたひとり、と仲間を増やし着実に変態校長を追い詰める出来事。
とサイクルするが、7年前の出来事には大きな話はなく。
主に、女②がいかに芯が強く、いかに情の深い女子だったか、という人間性の描写が多い。
ほんとうに可愛くて明るくてそして優しくて。
家庭環境も上等で優しいぱぱまま、そして親身になってくれる哥に大事に育てられてきたお嬢様だ。
変態校長を訴えた為、世間の風当たりは強いが、それでも心に残る一期一会の出会いがあり。
それらが7年後へと続くのだ。
 
そして7年前の変態校長のクズさゲスさは非の打ちどころがないほどに完璧であり。
さらに彼を擁護するく○役人や、く○夫人(町の権力者)の長いものに巻かれる様を、胸糞悪くなりながら見る仕様である。
 
7年かけてそれなりのポジションを手にした女①は、手始めにく○夫人に接触するところから復讐劇はスタートする。
助っ人義人は7人も居るんで何人か紹介しとこう。
まずは【李佳航リー・ジャーハン】
7年前に下っ端の役人で正義の人だと勘違いした女②が、変態校長を訴える手紙を渡した男子だ。
お代として、真珠の髪飾りを貰っておきながら結果何もせず捕まって、変態校長に報復(足を折られた)された男子だ。
苦しい後悔の念と、復讐の念で7年間塀の中で過ごしてきた男子である。
 
お次が【張康楽/张康乐チャン・カングー】
イケメンでしょ。
彼もお役人で、訴訟の際の身体検査(純潔喪失を確かめる検査)の時に縁が出来た男子である。
正義感の強いこの男子は、本能的に女②の話は真実だと見抜き、権力の下でもがき苦しんでいるこの気の毒な女子の力になりたいと、当時も頑張ってくれてた男子である。
彼らに恋愛感情はなかったが、変態校長よりよっぽどお似合いだし、こちらの男子と一緒になる方が1000倍ほど幸せだったろうに。
 
次がてこブログ古参の【白澍バイ・シュー】だ。
彼は直接女②との関わりはないが、彼が惚れた女子もまた変態校長の毒牙にかかってしまっていた。
科挙合格目指してる宅浪生だが、借金しまくりでスリで生計を立ててるちょっと残念な男子設定だ。
スリ設定は為人から考えていささか無理があるが、任務(復讐)上スリスキル持ちが必要なので苦肉の策だろう。
 
復讐義人チームにはもちろん女子も居る。
特に胸熱だった@三嬢までも敢えてフォーカスしないのは、女子を軽んじてるわけではなく、
てこブログはイケメン感想文という趣旨であるので、そこんとこご了承いただきたい。
 
で、7年前と7年後を順番に描いて行くのだが、17集で7年前の出来事が終了する。
その後の18集は、変態校長がどのようにして変態になったのかを、ちーこ時代に遡って紹介している。
なるほど、序盤から感じていた女子へのコンプレックスの出所が、この回で明らかとなる。
 
19集からはいよいよ最終決戦に向けての準備が始まるのだが。
7年後の変態校長のクズさゲスさはさらに磨きがかかり、視聴者は全員憎しみの目で見ているはずだ。
なんと7年前から7年後の今までも、ずっと女子を手籠にし続けていた変態校長。
被害者の数はもう数え切れないほどに膨れ上がっている。
辛い目に遭いながらも体裁を考えて我慢している女子にヤキモキし、
 
そうだよ。
しゃべれないよな、純潔失ったなどと。
言ったら世間の笑い物だろ。
 
そうだよ。
言う通りにしないといけないんだ。
じゃなかったら、娘の不義理をバラしちゃうもんね。
 
と言う、ゲスにゲスの上塗りをし、グズを積み重ねた変態校長の不遜な笑みは見ていて逆に清々しくさえ感じる。
振り切った先にある無垢である。
この様に、邪(よこしま)を振り切ってしまうと、そこに罪の意識や善悪の区別などは存在しない。
見えているのは、幸せな終着点のみであり、途中の事など都合よく解釈して辻褄を合わせるか、すっぽりと空白になる事さえもある。
 
離間の計に陥った義人たちは、一瞬バラバラになるか、という危機もあったり。
尼寺の尼さんに、痛い事を言われたり。
と順風満帆で事は運ばないし。
変態校長もあの手この手で応戦してきて、結果2人の義人の命が消えてしまう。
 
皆がそれぞれの犠牲やリスクを背負い、最後は女②も離婚して最終決戦へと向かう。
 
とうとう始まった7年前のるーらん(如蘭Rú lán)事件の再審。
ひとりまたひとりと、証人席に立つ証人たち。
それに応戦する、まさに立板に水の如しで弁を振るう変態校長。
しかし、最後の証人でポカしてしまう義人チーム。
もはやこれまでか・・・
〜からの女①の聴衆に向けての演説は、心を打つものであり変態校長の罪の深さに憎しみもMAXとなる。
 
クライマックスの肝は、
 
・変態校長処刑なるか
 
この1点だ。

九義人てこ監修”イケメン備忘録”

ゲスクズ宝石箱な男子@ちぇん哥哥(呉廉)【喬振宇/乔振宇チャオ・チェンユー】

てこブログ3回目ランクインのちぇん哥哥こと【喬振宇/乔振宇チャオ・チェンユー】だ。
 
哥哥の歴史などは「一片氷心在玉壺」で熱く語っているので、興味のある方は読むがいい。
 
ぃやぁ、きましたね、久々の超ド級のゲスグズ役
自分の推しがヴィランで嫌われるのを心配してる方をたまに見かけるが、それらの方々に問いたい。
 
これほどゲスクズか?と。
 
かっこいいとことか完全封印し、もちろん所作など優雅だし綺麗な手だし小顔な事など誰でも知っているが、
そんなとこに目がいかないほどの完璧なるゲスグズ野郎なのだ。
こう成らざるを得なかった可哀想な過去など、どっか遠くへ吹っ飛ぶほどの罪の深さ重さ。
全てが木っ端微塵の惨めな最期。
全てが今までのヴィランとは桁違いの最悪の反派だった。
 
これほどなら悲しんでも良いのではないだろうか、と思うんだ。
ちぇん哥哥を大好きなてこでさえ憎しみが沸くのだから、それは相当だろう?
この役でイメイジダウンでお仕事減ったり、皆に嫌われたらいやだなぁ、と心配するのは許されるだろう?
ヒロインやヒーローの邪魔をする反派とかじゃなく、性暴力の加害者なんだぜ?
誰がどう見たって、弁解の余地のない罪深い犯罪者なのだ。
 
念の為言及しときますが、中の人と役柄とは別人格ですからね?
そこんとこ認識お願いしますよ、みなさん。
くれぐれも中の人ちぇん哥哥を嫌いにならないで下さい。
てこからのお願いです。
微博:喬振宇
 
1978年11月1日生まれの44歳、182㎝、70kg。
北京舞踊学院卒業。
 
代表作:雪花女神竜、古剣奇譚、老有所依、烽火佳人、古董局中局、華胥引之絶愛之城、浣花洗剣録、書剣恩仇録、画皮之真愛無悔、思美人、劉海砍樵、大明風華

Newカマーな男子@康ちゃん(沈牧)【張康楽/张康乐チャン・カングー】

㊗️てこブログお初の康ちゃんこと【張康楽/张康乐チャン・カングー】だ♡
 
なんでも2020年に漢字バトル的なTV番組でエンタメ入りしたNewカマー。
デビュウ作はなんと映画「掃黒·決戦」
去年(あれ?一昨年?)のむコレでみた映画じゃないか。(邦題:修羅の街、とかそんな感じだったと思う)
いったいどこに居たのか調べたら、対策本部の子らしい。(覚えてない)
ドラマは本作で2作目の正真正銘Newカマー男子である。
 
本作の役どころは、正義感が強いイケメン役で中の人にぴったりフィットの役柄である。
いろいろジャッジするほどの出番はなく、今後を注意深く見守りたい男子である。
 
待播の「朝歌少年行」は男②の様だしブロードキャストを楽しみに待とう。
微博:张康乐_
 
2001年8月31日生まれの22歳、183㎝。
北京電影学院卒業。
 
代表作:掃黒·決戦、明天也想見到妳
待播:朝歌少年行、藏海花、被遗忘的时光

九義人てこが見た感想

↑が9人揃った図である。
もちろんるーらん(女②)は7年前に死んでしまっているし、2名の仲間もお隠れになってしまった。
 
古装劇において女子を懲らしめる手段として性的暴行を行うのは常套であり、非常に不愉快に感じてきた事のひとつである。
純潔の重要性の話も不快だが、それを理由に性的暴行を受けた女子が闇落ちするのも不快だ。
本作は、そう言った事柄に真っ向勝負の物語ではあった。
しかし、目的のために静かに暮らしている者の心をざわつかせたり、
あろう事か放火する行為は紛れもない犯罪である。
正義を守るためなら手段を選ばない、という理論は間違いでありここは尼寺の尼さんの言葉をよく噛み締めたいところである。
 
本作は24集で終劇である。
最後の25集は、ドリフの”もしも〜だったなら”シリーズと同じ仕様である。
もしも、変態校長が刺繍屋じゃなくパティシエだったら〜、とか。
もしも、○○と同僚だったら〜、
もしも、〇〇と従兄弟で結婚したら〜、
などと、この悪夢の様な7年前がなかったらみなこんなにハッピーだったのに、という、”もしも”コーナーである。
 
こう言った構成は初めてだし目新しくもあり、
さらにこの幸せ感が偽物だとわかってるので尚のこと虚しさが募る、という良い塩梅のおまけコーナーだったと思う。
 
主演の女子ふたりの演技は見事なものだった。
最後の女①の表情は、達成感の裏に虚しさも感じられる微妙なものであり、胸が締め付けられるいい顔であった。