韓国ドラマ『ペントハウス』(原題・펜트하우스)ドラマレビュー:超高層マンション《ヘラパレス》女子たちの三白眼が怖い!キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり

2023年2月15日

写真出典:ドラマ「ペントハウス」韓国公式サイト
ご訪問ありがとう、てこブログへようこそ。
 
今日は、韓国ドラマ『ペントハウス』(原題・펜트하우스)ドラマレビュー:超高層マンション《ヘラパレス》女子たちの三白眼が怖い!
を紹介するよ。
 
【基本情報】
 
演出:チュ・ドンミン
脚本:キム・スンオク
放送局:SBS
ブロードキャスト:2020年10月26日〜
70分くらい✖️21話
出演:イ・ジア、キム・ソヨン、ユジン、オム・ギジュン、シン・ウンギョン、ポン・テギュ、キム・ヨンデ、キム・ヒョンス
 
久々の韓流ドラマだ。
セレブたちの、自分より下(年収)の者へのもっすごい偏見や、子供たちのイジメなど、わりと不愉快な話が続くのにも関わらず、おもしろくてやめられなくて三時くらいまで観ちゃったドラマだ。
 
このドラマは、最初にもう言っちゃうけどシーズン1全21話がまるっとシーズン2のプロローグである、という事だ。
つまりすぐにでもシーズン2を観ないといけない。
なので、早く観たいのでこのレビューはさらっとさっくり行きたいと思う。
 
ちなみにRakuten Vikiではシーズン3までstandardで観れる。
 
それと、このドラマには明らかなイケメン枠が存在しない。
イケメンに依存しない仕様の、オトナのためのドラマだ。
なので今回はてこ監修”イケメン備忘録”はない。
 
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!
 

ペントハウスってどんなドラマなん?

超高層(100階建)マンション《ヘラパレス》に住むセレブたちの、終わりのない欲望を描いたドラマだ。
 
ヘラパレス最上階ペントハウスに住むマダムが優雅にドレスに着替えエレベーターに乗り込んだら、途中(47階)から突き落とされる少女を目撃する所から物語は始まる。
 
そして二ヶ月前からの回想〜
 
序盤は、ふたりの気の毒な女子中学生が出てくる。
一人は、音楽(オペラ)をやりたいがままに反対されてる女子Aだ。
このままが、物語のコアになる女子@オ・ユニ(ユジン)だ。
このままも、若い頃歌っていたが(ソプラノ)あるお金持ちの娘に嵌められて退学した過去を持ち、お金が無い子は音楽など出来ないと、子が音楽を学ぶのを反対している。
 
もう一人の気の毒な女子Bは。
孤児で、養子縁組でアメリカに渡ったが、騙され強制帰国させられる。
HLAの一致する孤児を見つけて海外に斡旋する悪い奴らがいて、この女子Bも骨髄移植後に用済みとして放り出されてしまった、という悲しい話だ。
 
しかし女子Bは脳みそも優秀で、ソルタン(イッヌ)の手術費用捻出のために年齢と学歴を偽ってヘラパレスのお金持ちボウイ&ガールの家庭教師をすることになる。
そのボウイ&ガールたち(五人)は皆、揃ってチョアン芸術高校を受験する予定だ。
 
・女子Aの憂鬱(優秀なのにままの因縁で入学困難・補欠一位)
・女子Bの憂鬱(トップ合格なのに、有力者の圧で入学困難)
・ボウイ&ガールたちの憂鬱(何不自由ないが脳みそや音楽スキルが残念だったり、鬱屈を抱えてたり)
・この者たちの親の飽くなき欲求
 
という背景で物語は進むのだが。
 
落下事件までの二ヶ月間の、少女Bの気の毒さ加減がパネぇ。
セレブが皆こうだとは思えないけど、セレブに偏見を持ってしまうほどの酷さであり。
大人も酷いが子供も酷く、豊かな心とお金の量は比例しない場合が多いかもしれない。
韓流ドラマは、こういった気の毒な者が這い上がっていく仕様が多いので、この少女A&Bがどうにかして這い上がっていく物語なのかと思ったが。
マンションから落下するのは女子Bだ。
物語冒頭でお隠れになるのがわかっているので、この女子Bは1ミリも報われる事なくこのまま悔しい思いのままという、とても見るのが辛い仕様になっている。
 
女子A&Bに様々な嫌がらせをしてくるのが、チョアン財団理事長の娘(時期理事長とされている)でヘラパレス85階の住人である@チョン・ソジン(キム・ソヨン)だ。
彼女は、世界的に有名なソプラノ歌手でありチョアン芸術学校の権力者で、女子Aのままにもっすごくコンプレックスを抱いているこのドラマの主役だ。(影の)
自分も、自分より優秀な人間は排除して生きてきたので、娘の障害は取り除きたいと、優秀な女子A(&まま)&女子Bを全力でぶっ潰しにかかってくる怖いままだ。
権力で欲しい物は全て手にしてきたが、さらに85階じゃなくてペントハウス(最上階)に住みたいと思い始めてる、もっすごい欲深いままだ。
 
その最上階ペントハウスのマダムが@シム・スリョン(イ・ジア)だ。
ジア姐さんもオトナになって・・・
衰えぬお美しさだ・・・
 
彼女は、ヘラパレスのオーナーでありジェイキングホールディングス建築会社代表の@チュ・ダンテ(オム・ギジュン)の嫁だ。
このチュ・ダンテが、優しそうな夫として初登場なのだが。
んな訳ないよね。
見た目通り、予想通りヤバい男子なのだ。
嫁の元夫を殺し、生まれた子はすり替え、スリョンの産んだちーこ命は殺される運命だったが、秘書の仏心で孤児院で命をつないでた、っていう壮絶な流れだ。
 
賢くなくても察するけど、このスリョンの産んだ子こそが女子Bだよね。
それが判明したのが、まさに女子Bが突き落とされた日だ。
パーティーの後に、涙の再会をしようと思ってたのに。
大事な我がちーこが孤児院で苦労し、骨髄を取られた後また捨てられ、それでもへこたれず年齢偽って家庭教師をし。
辛い思いをしながらもチョアン芸術高校にトップ入学できる優秀な我がちーこ。
あぁ、ごめんなさい、ままが悪かった・・・と謝るはずだったのに。
これからは、こんな苦労はさせない・・・と言うはずだったのに。
 
 
おのれ・・・みてろよ・・・
 
という彼女の復讐ストーリーの幕開けだ。
 
復讐を胸に誓ってからのジア姐さんの変わりよう。
それまでは、めそめそ泣いて”ごめんね・・・”モードだし、世間知らずの優雅なマダムだったのが。
思いの外キレッキレの頭脳の持ち主だった。
夫の言動を知り尽くし、先を読み、着実に布石を打っていく姐さんだ。
 
自分が動くと都合が悪い、そんな時にソヨンままを憎むユジンに目をつけたジア姐さん。
ユジンを利用し、夫を追い詰めて行く作戦を立てる。
ユジンはジア姐さんに利用されてるなんて露知らず、まんまと思惑通りに行動し。
でも結果上手いこと言って㊗️ヘラパレス入居に漕ぎ着ける。
 
そんな二人が気に入らないソヨン姐さんの荒ぶりがすごい。
目をカッ開きの三白眼で、耳汚い暴言を吐きまくる。
 
「ぼっ?ぼや???」
 
から始まり、最後は
 
「きーーーーーーーーーーーー」
 
というソプラノで終わる。
ソプラノ歌手はもっと喉を大切にしないといけないと思う。
そして、家の中のものを壊しすぎる。
グラスなんて日常茶飯事。
その辺のフォトフレームなんて投げつけられていつも粉々だし、
貴重そうな壺とかワインとか、ルネ・ラリックみのテーブルスタンドとかも粉々だ。
ハウスキープが大変そうだ。
 
一話で二〜三回は、テーブル・机・本棚の上とかざざっーーーーと払い落とすシーンがあったように思う。
お金持ちってのは、辛抱が効かない怒りん坊の暴れん坊の戦闘民族なのかな、という偏見を持ちそうになる。
 
女子Aは、女子Bが死亡した事で繰り上げ入学。
その学生生活のいじめが酷い。
 
特にヘラパレスガールの二人はもっすごいゲスだ。
この二人の女子の荒ぶり姿は、目を覆いたくなるような醜さで、もれなく三白眼だ。
このドラマの荒ぶり枠は皆もっすごい怖みのある三白眼を持っている。
 
そして権力者に媚びへつらう下々の者の態度も不快だ。
チョヨン芸高の教師。
 
それ以上に不快なのは、子が親に自分勝手な事を言いすぎる。(特に女子A)
そして、きっちりと話をつけない親にも疑問が募る。
何故、反対している理由をしっかりと話さないのか。
臭いものに蓋をして、綺麗なものばかり見せようと思ったって所詮それは虚構だし、真実を誠実に伝えたらいいのに。
そんなモヤはいつも充満しているが、ドラマだし、拗らせふくらましてこその韓流ドラマだ。
これは最後のカルマに期待が膨らむ、という作りだ。
 
子供世代のあれこれは、親世代のあれこれほどではなく、やはり物語の中心はヘラパレスに住むオトナの飽くない欲求追及だ。
愛だったり、権力だったり、お金だったり、それは止まるところを知らない。
 
物語は、ジア姐さんの復讐と並行して、女子Bを突き落としたのは誰か、という謎にも迫る流れで進んでいく。
登場人物それぞれに、それなりの事情があり誰でもあり得る、という背景を丁寧に作っている。
しかし、記憶を無くすほどの酒量って相当だよね。
ちょっとずつ、なんかの拍子に思い出すせいで”ぇっ!?”って言うのも多く脚本の妙を感じた。
とにかく女子Aのままには、
 
「もう酒飲むな」
 
と忠告したい。
 
途中、どうも様子がおかしい体育教師とかも参戦し、ストーリーに深みを加える。
明らかズラだし、入れ歯と思われるサイズ感の合わない八重歯。
何故皆変装だと気付かないのか謎なレヴェルだ。
これはあれですね。
おっぱ(アメリカの)の顔が暗くてわからない、という如何にもなフラグを思い出すがいい。
 
最初は一緒になって馬鹿にしていじめてた@ソクフン(キム・ヨンデ)が初恋を経験したり。
同じく最初はもっすごいゲスだったのに、わりと実はいい子み出してくる女子もいて。
この女子は最初わりとふっくらしてたのに途中からちょっとしゅっと痩せた。
 
で、話を戻すと、悪行の限りを尽くしてきた、オム・ギジュンとソヨン姐さんだがとうとうカルマがやって来た。
・・・
でも18とか19話あたりだったと思う。
残りの尺がわりと残ってる。
と言うことはだ。
 
・もう一波乱
・ザマァ不発
 
のどちらかと言うことだ。
クライマックスの肝は、
 
・女子B突き落とした犯人のカルマ
・二大ヴィランのカルマ
 
になるはずだったが、なんか様子がおかしくなって来た。

ペントハウスてこが見た感想

どんでん返しとか書いてるレビューもあるが、それとはちょっと違って。
 
レビュー冒頭に書いたように、本編まるっとシーズン2へのプロローグだ。
女子B死亡にまつわる罪を犯した人間は、一人残らずなんの罪も償っておらず。
つまり復讐は1ミリも達成できていない。
要するにヴィランズ圧勝、リベンジチーム大敗という結末だ。
 
あれほど理不尽を積み重ねてクライマックスのカルマに備えていたのにも関わらず。
その下剋上はシーズン2へおあずけだ。
なんてセコイイケズな仕様だろうか。
 
きらっきらなイケメンもおらず、かと言って渋いイケオジが居るでもない。
韓流ドラマはただでさえ完成度が高いのだが、きらきらさのないオトナドラマはそのハードルはさらに高くなる。
だからこそ演じる役者さんは、みな上等であり、みな狂った演技が神級だ。
顔芸も多岐に渡るので、いくら不愉快だと思っても視聴をやめられない。
要するに面白いって事っすよね。
 
登場人物たちは、最初の印象が見てるうちに変わってくる。
ジア姐さんとユジン姐さんは真逆のイメチェンだ。
ジア姐さんは、最初こそ世間知らず風のお嬢様マダムだが、芯の強さや懐の深さを感じるステキオトナだったし。
逆にユジン姐さんは、最初こそ気の毒がって応援したくなるが、引っ越した後からは段々とイヤな面も見え隠れする。
ソヨン女帝に至っては、三白眼顔芸だけでなく。
いつもはヒステリックに騒いでるのに、相手が強気に出てくると”しゅん・・・”としちゃうような幼さを感じさせたり、微妙な表情の変化も楽しい演技だった。
 
本当の復讐劇が始まるのがシーズン2だ。
シーズン1では、わずかにいやかなり力及ばず大敗した姐さん二人。
一人は殺人犯(無期懲役逃走中)、一人は死亡。
こっからどう復讐劇を始めるのか、まずそこからだ!