韓国ドラマ『シュルプ』(原題・슈룹/傘)ドラマレビュー:子育て奮闘記by王妃【ムン・サンミン】【カン・チャニ】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり

ご訪問ありがとう、てこブログへようこそ。
 
今日は、韓国ドラマ『シュルプ』(原題・슈룹/傘)ドラマレビュー:子育て奮闘記by王妃、
を紹介するよ。
 
【基本情報】
 
監督・演出:キム・ヒョンシク
脚本:パク・バラ
制作:スタジオドラゴン
配信:tvN、Netflix、2022/10/15〜
全16話
 
ついこないだ2022/12/5に最終話が配信された。
てこは一気見派なので、最終話を待って視聴開始だ。
あっという間の16集だった。
 
主役のキム・ヘスはてこが見たことあるのは
「ハイエナ」「シグナル」「Dr.キムサブ」「未成年裁判」ほかにもあるかもだけど。
ハイエナ姐さんと心の中で呼んでる姐さんだ。
大抵男前な女子を演じる事が多いが、本作ももれなく男前女子だ。
敵対する姑がキム・ヘスク長老だ。
もう古参で、てこが観たものほぼ全てに出演してる印象だ(そんなわけはないが)
 
この二人、王妃VS大妃(姑)。
名前を並べると、キム・ヘスVSキム・ヘスク、だ。
ヘス→ヘスク、
動詞三段活用みたいだ。
 
そんなことはどうでもいい。
 
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!
 
※てこブログは、大いなるネタバレを含みます。
閲覧の際は、十分にお気をつけください。
 
※画像は全てTVN公式から引用しています

シュルプってどんなドラマなん?

タイトルの『シュルプ』とは韓国の古い言葉で《傘》という意味らしい。
 
↑のスチールのように、己が濡れても子に傘を差し出す。
尊い母性が生み出す”無償の愛”がテエマのドラマだ。
物語が進むにつれ、子が成長し、逆にままが濡れないように子は濡れながらもままに傘を翳すシーンもあり、きっちりと主題は回収している。
 
物語の軸は王妃の子育て奮闘記だ。
王妃には五人の皇子がおり、長子は世子だ。
この世子がよく出来た皇子で、文武両道な上人徳も厚い。
しかし〈血虚厥〉という病に冒されており、万が一の事が起きればタダじゃ済まなさそうだ。
 
王妃は、まずはこの病気を治すべく動き始める。
その昔、同じ病で当時の世子(今の王様の兄)がお隠れになっている事を知る。
そるま(まさか)・・・毒殺?疑惑が勃発。
・・・ということは、そるま(まさか)うちの子も毒されてるのでは?
 
という天才的な頭脳を持つ王妃だ。
 
王妃のキャラ設定は、歴代の王妃とは一線を画す設定で、
宮中を裾を持ち上げて走り、子のために徹夜で医学書を読み漁る王妃、という斬新設定だ。
しかし、ちょい前に「哲仁王后」見ちゃってるので、新鮮さはない、残念ながら。
 
世子は完璧最強男子なので、誰一人文句をつけれないし、姑のデビまま(大妃)も一応は満足してたのだが。
実は気に入らない事があって。
それが王妃の存在だ。
姑は嫁が大っ嫌いなのであった。
なので世子が健やかで無いのなら、ついでに王妃も廃したい、という思惑がある。
 
それを回避するには、次の世子も自分の産んだ子でなければならない。
しかし、古くからのしきたりとして。
世子以外の皇子は、後の憂いをなくすために帝王学は授けられておらず、みな呑気に楽しくのほほんライフを満喫中なのだった。
 
そんな中で突如始まる陪童(世子と一緒に学ぶ人)選抜試験。
そこには王妃の子以外にも多くの皇子が参戦する。
じょな(王様)にはたくさんの側室がいるのだ。
このたくさんのマザーたちと子たちで繰り広げられる受験戦争仕様で物語は進む。
王子たちは、一長一短でありそれぞれキャラがしっかり立っている。
マザーたちも、後ろ盾が居たり居なかったりと、こちらもキャラ立てが完璧だ。
 
背景は、四面楚歌な王妃陣営であり、基本は覇権争いなので非常にシリアスなのだが。
中身はコメディ仕様なのでテンポ良く楽しく見続ける事ができる。
しかも、皇子たちをタイプ別の見目麗しきイケメンで揃えてきているので、中身にきらきらうふふのラヴはこれっぽちもないのだが、物足りなさを感じることは無いだろう。
 
ここでハイエナ姐さんとこの皇子のサプライズシーンを共有しておこう。
韓流は見せ渋りなどイケズなことはしない。
四人まとめて裸見せちゃうぞシーンだ。
そんな韓流がステキだと思う。
四人一並びというすぐにでも殿堂入りしそうな神ショットだ。
 
一見同じようなマッスルボディだが、体脂肪率や肌色、年齢による肌質の違いなどを堪能できるショットだ。
早いとこ皆も観て、この映像を脳内永久保存して欲しい。
今後のイケメンジャッジにおいて重要な指標となることは間違い無いだろう。
 
デビままや、その他の邪な者たち(謀反とか、敵討ちとか、嫉妬とか)の思惑が蠢く中。
残念なことに世子はお隠れになり。
その後は世子の座選手権の開幕だ。
 
受験戦争において、ままが間違った方向にいくのはまぁよくあることだし、その間違いを夫なりその他の家族が諌めたりする訳だが。
ここ(宮中)での違いは、父親がたった一人という点だ。
この多くの皇子たちは皆、父を同じくする兄弟なのだ。
なので、本来子育てとはぱぱとままがするものだが、ここではどの家庭も母子家庭と同じでままひとりでその責を負わなければならない。
 
宮中というアヴノーマルな閉ざされた場所で、互いに支え合っている母子の絆は深いし密度もどろっどろに濃いはずだ。
こんな、まま&子、たちが繰り広げる選手権は泣いたり笑ったりの盛りだくさん仕様だ。
 
そんな中で、ひとり世代も違うのに、ほかのまま同様に張り切ってるのがデビまま(姑)長老さまだ。
この長老さまが、もう何かとエグい。
見事なヴィランぶりで、皆からの憎しみの視線で焦げてしまってるはずだ。
チェ尚宮さま(チャングムの誓い)と同じくらい憎まれてるだろう。
そして長老付きの女官の尚宮さまも、声も低いしもっすごく邪悪な微笑みが印象的だった。
 
ハイエナ姐さんとの攻防は、勝ったり負けたりいつも勝敗は僅差だ。
一つ驚くのが、先代がまだご存命の若き時代の回想編があるのだが。
その時の長老さまのお顔がトゥルッツゥルなのだ。
ジーニーみたいなクリームなのか、はたまた髪の毛を引っ張ってシワを伸ばしたのか・・・
 
まぁ、そんな事はどうでもいいが。
ハイエナ姐さんという強力なキャラクターに対抗どころが、逆に喰う勢いさえ感じるほどのヴィランであり。
完璧な悪辣な最悪の姑だった。
 
その最悪の姑の退場は最終集16話だ。
そうだ。
最後まで邪悪さを振りまく姑なので、皆も覚悟するがいい。
ついでに教えとくと、邪なじいさんはずっと
「じょな〜〜〜〜、それはなりません〜〜〜おぷそそ〜〜〜」
を続けるが、14話で退場だ。
しぶとかった・・・
 
物語の三分の二ほどで、世子が決まる。
その後は、とうとう本題である”王様の過ち”にフォーカスしてゆく流れだ。
↑が、じょな(王様)だ。
中の人は【チェ・ウォニョン】
 
じょなが一番の悪人、ってのはよくある話だが。
ここのじょなはそうでも無い。
あの邪悪な長老の息子だが、”あの日”の事は忘れられず後悔して生きている。
反面教師とすることで、結果明君として太平の世を築いてきた健気男子だ。
 
それでも、最後の一線は超えれずに、臭いものには蓋をしていたのだが。
清流属性の嫁と息子を見、そして説得され、とうとうじょなも覚悟を決める。
じょなが”すっきり”して生きれる日も近そうだ。
 
ってのがクライマックスの肝だろう。

シュルプてこ監修”イケメン備忘録”

体脂肪率高めな男子@ソンナム大君【ムン・サンミン】

㊗️てこブログお初明星【ムン・サンミン】だ。
この矢印の男子だ。
小顔で、触り心地のよさげな体脂肪率の男子である。
むにっとしてみたい衝動にかられるのはてこだけじゃあるまい。
 
なんらかの理由で宮廷外で育ち、様子見しにきてくれた兄(世子)が大好きなブラコン男子だ。
兄ちゃんからはこっそり帝王学を授けられ、外の世界で育ったために視野が広い、その上腕も立つ、という無双設定だ。
(画像提供:wowkorea)
 2000年4月14日生まれの22歳、188㎝。
所属事務所:awesomeエンターテインメント
 
出演作「マイネーム: 偽りと復讐」

タレ目な男子@ウィソン君【カン・チャニ】

㊗️てこブログお初明星【カン・チャニ】だ。
関ジャニみたいな名だが、ジャじゃなくてチャだ。
 
じょなの側室・ファン貴人の息子だが、実は〇〇という可哀想な背景の男子だ。
最後までゲスなスネ夫役で、見せ場など1ミリもない。
なんて可哀想な役だろう。
最後に正気を失ったままをお世話し慈しむ姿が、本来のチャニの姿なのだぞ。
だから皆も少しはチャニを見直して欲しい、てこからのお願いです。
(画像提供:wowkorea)
 
2000年1月17日生まれの22歳、177㎝、57kg。
所属事務所: FNCエンターテインメント
 
チャニはアイドルグループ「SF9」とやらの一員らしい。
他の皇子たちもそんな感じの子らなのかもしれない。
 
出演作品:「シグナル」「SKYキャッスル」「女神降臨」
 
ん?デビュウが「善徳女王」とあるので子役→歌手、という事なのかもしれない。
道理で、演技うまかったもんねぇ。

シュルプてこが見た感想

王宮の覇権争いというオーソドックスな題材であり、王妃派・大妃派〜などというのも特に目新しさは感じない。
まぁ、大声でデビままと言い争うシーンは新鮮ではあったが。
あと床入りコーディネーターは新鮮だったが、肝心のコーディネートは言うほどすごいわけではなかったよね。
 
母子の絆も、古装に出てくる男子は総じてマザコンだし、王族は特にそうなので今更フォーカスするまでも無い。
 
このドラマの重要な主題とは尊い母性とかではなく、いかに子離れするか、であると言えよう。
引き際を間違うと、執着になってしまったり、見返りを求めてしまったりして、今までの苦労が台無しになってしまう恐れがあるのだ。
 
このドラマには、王妃を含め実に多くのマザーたちが居るのだが。
 
・自分の出自は卑しいが、子が非常に優秀な場合、ついつい夢を見てしまうマザー。
・子の能力はそこそこだが、本来自分らが座るはずだった場所を取り戻したいマザー。
・子も自分もそこそこなのだが、がんばればなんとかなるんじゃ無いかと思うマザー。
・笑う角には福来る、なのでとりま食べてれば幸せなのなら食べさせようマザー。
 
その中で、一番バランスよく世話を焼き、そして引く事が出来たのが王妃ハイエナ姐さんだった、という事だ。
そして一番見苦しく執着し、最後まで子離れできずに居たのがデビまま(姑)長老さまだ。
 
今現在では姐さんの勝ちだが。
個人的には笑う角マザーをわりと推したい。
将来的には、肉食べてれば幸せなホドン君にワンチャンあるのではないだろうか。
あとカメオで、ぴが出てましたねぇ!
んー♡相変わらずの微妙ルック♡
 
覇権争いは置いといても、その他のジェンダーやステイタスに対する問題や子育ての悩みは今も昔も同じだ。
そんな悩める現代人の、ちょっとした息抜き時間におススメしたいドラマだった。