中国ドラマ『雨に眠る罪-非常目撃-』(原題・非常目击)ドラマレビュー:[愛奇芸iQIYI]迷霧劇場シリーズ【宋洋ソン・ヤン】【袁文康ユエン・ウェンカン】【李九霄リー・ジュウシャオ】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり
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今日は、中国ドラマ『雨に眠る罪-非常目撃-』(原題・非常目击)ドラマレビュー:[愛奇芸iQIYI]迷霧劇場シリーズ、
を紹介するよ。
監督・脚本が若手の楊苗ヤン・ミャオで、脚本が完成してから2年後にめでたくクランクイン。
2020年夏(だったと思う)に公開された。
宋洋見たさにすぐさま見た記憶がある。
近頃、大手配信プラットフォーム愛奇芸[iQIYI/アイチーイー]で激推し中なのが”迷霧劇場シリーズ”なのだが。
ちなみにそのシリーズは「バッド・キッズ 隠秘之罪」、「ロング・ナイト 沈黙的真相」などなのだが。
なんかそのシリーズになってるらしいよ。
何度か呟きも目にしたのでサーチしてみると、どうやらBSあたりで放送するのか?DVD発売なのか?
まぁ、どっちかみたいなので追い1巡でブログを書くことにした。
女がつい最近ブログで紹介した@女世子だったのには驚いた。
女世子を見てもこれっぽちも本作を思い出さなかった。
老いたのか?そうなのか?
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!
非常目撃ってどんなドラマなん?
なんてったって”迷霧劇場シリーズ”ですから?
主題は”ミスト”でしょうから?
でも”ミスト”だとそこはかとなく”霧ヶ峰”のような清純なイメイジが湧くが。
本作はそんな”しっとり”感ではなく、あくまでノワール的な”じっとり”感である。
暗い、どこまでも暗く、じっとりと纏わりつく、それが感情なのか体感なのかはわからないがとにかく殺伐としている。
反面、時折旅情豊かな美しい風景を映し出す。
急斜面に張り付くように細い小路に面して建つ家、入り組んだ坂と階段、そして悠々と流れる長江。
このギャップが「うどんは冷熱(ひやあつ)がいい」みたいな感じと似ている。
ぇ、わからない?
、、、、、
真面目に説明すると。
ある殺人事件で捜査のためにやってきた@山峰シャン・フォン(宋洋)だが、それは20年前の未解決事件と酷似していた。
@山峰は実は20年前の”小白鴿”事件の目撃者である。
そうそうタイトルも「非常目撃」であるしな、なるほど。
事件解決のバディを組むのは↓(左)
@江流ジャン・リウ中の人は袁文康ユエン・ウェンカン。
地元の刑事で信頼も厚いが、家庭はうまくいってない。
@葉小禾イエ・シャオホー中の人、尤靖茹ヨウ・ジンルー。
アウトローな感じ出してきて、夜はバーで歌うシンガーとか、まんまのキャラ。
正直なんでこのキャラがちょくちょく出てくるのかわからなかったが?
さも、鬱屈とした過去があり、天涯孤独感出してるのだが?
ストーリーが進むと「なるほど」とはなる。
なるけどね。
要は彼女と付き合ってる↓@周宇チョウ・ユー中の人、李九霄リー・ジュウシャオ。
こっちの方が重要人物だった。
彼との出会いの時、彼が半グレだったので釣り合うためには彼女もそれなりにグレてないといけなかった訳だ。
彼女は暗い過去があるように見えるが、実は父親は元警官で存命(ボケているが)。
なので天涯孤独ではない。
グレた要因は母親が家を出て行ったことのよう。
ほんと、ちょこちょこ出てきては「要らなくね?」と度々てこをイラつかせたが。
@周宇の苦悩とか描くには人物像を確立しないといけなかったし。
捜査の進展には@葉小禾の父(元警官)のマル秘ノートが必要だった。
なので、脚本的に必要な”繋ぎ”の役目を担った訳だ。
ハンバーグ作る時に挽肉に混ぜる、牛乳浸しのパン粉の役目だね。
そう考えると納得いくので、最後まで見ようね、みんな。
で、驚くのは8集くらいで犯人がわかっちゃう。
ぇ、この後どーするん?
フラグ、まったく回収してないのだが?
フラグ①:20年前の被害者の父が犯人探しに執念を燃やしてる。
フラグ②:食堂のおやじの娘は明らかに殺されてる&おやじがあやしすぎる。
フラグ③:なぞのヒットマン
フラグ④:@周宇が明らかに病んでる
ざっと挙げるだけでも↑こんくらいのフラグが立っており。
残り4集で見事に回収できるでしょうか?
で、こっから20年前の事件の真相をめぐり、関わった者それぞれが心に秘めてきたものと対峙するターンの始まりである。
真犯人を探すのである。
殺人者を追いかける霧の道。
拷問。
予期せぬ危機とその答えが物語をエキサイティングにする。
目撃したものは何なのか?
誰が真実を隠したいのか?
おまけで↓贺鹏も出とりますよ(報告)
下っ端の刑事。
@陳情令のときはヒール。
今回も相変わらずのふてぶてしいナイスなイケメン具合だが、いい人設定。
じっとりとしたキャラの中で唯一の脳筋属性で、素直な真っ直ぐキャラ。
出番も台詞も少ないが、やらなきゃいけない事は全てやった感、を出してくれてた。
非常目撃てこ監修”イケメン備忘録”
殺人者と言われて男子@山峰【宋洋ソン・ヤン】
20年前の事件で「人殺し」と誹謗せれてお引越した過去を持つ。
実は殺された小白鴿に片想い中で、殺された日も近くまで後をつけて行っていた。
事件を追ううちに、自分の内面に隠していたものに向き合わなくてはいけない時が来る。
「犯人は自分の実の兄かもしれない」
真実に近づき、そして彼が一番知りたかった事とは、一体なんなのか?
ってな感じなのだが。
ぃやぁ、彼目当てで見た訳だが。
ドラマで見れるのはうれしい、さらに本人声なのがもっとうれしい。
暗い画面で、みな同じような髪型・服装なのに、彼だけ特別に見える。
全部ひとつのどんぶりに盛られてるが、それだけ特別な”うずらの玉子”のような存在感。(中華丼において)
ぇ、わからない?
、、、、
一番最初に食べるか、最後の一口にするか、のレベルですよ。
ぇ、もっとわからない?
、、、、
1983年7月13日生まれの38歳、178㎝、75kg。
北京电影学院表演系卒業。
「深夜食堂」「国士无双黄飞鸿」「神雕侠侣」「潜夢追凶」
パパは刑事@江流【袁文康ユエン・ウェンカン】
巫江県警察隊長でベテラン刑事葉永年(@葉小禾のぱぱ)の唯一の弟子。
誰一人単純な人物設定は無しで、彼は家庭がうまく行ってない設定。
嫁が子供(娘)おいて家出したり、終盤には嫁と娘が拉致される。
なんか既視感の人は
↑は@女医明妃伝のオイラト人
↑は@如懿伝の江太医である。
お久しぶり!って感じ、随分と大人になっていぶし銀の渋さを醸してきたね。
1985年7月23日生まれの36歳、176㎝、62kg。
上海戏剧学院卒業。
「如懿伝~紫禁城に散る宿命の王妃~」「女医明妃伝 ~雪の日の誓い~」
Newカマー心優しき厨二男子@周宇【李九霄リー・ジュウシャオ】
事件の鍵となるキーマンの一人である彼だが。
初っ端から病んでる感じで、もう鬱屈とした何かを抱えてる感、ガタイはいいのにほっとけない感、をこれでもかと振りまいている。
健全な淑女ならば、ほぼほっとけない。
「話してごらん」
「うちでごはん食べな」
と間違いなく言ってしまうヤツである。
正統派のイケメンからは程よくズレているが(失礼・ぺこり)いかついのに、手話できるとか。
バイクぎゅんぎゅん乗り回すのに、ロマンチックなセリフとか。
ギャップ萌えによるエモが充満している。
1990年5月20日生まれの31歳、181㎝、75kg。
北京電影学院卒業。
ドラマ「微微一笑很倾城」
映画 「八佰」「斗破蒼穹」「金刚川」「革命者」
今後間違いなく来るNewカマーである。
てこの眼に狂いはない、いつもどこまでも。
非常目撃てこが見た感想
消せなかった辛い過去と向き合う20年前の事件の再捜査。
真実を探る過程で、自分だけでなく、事件に関わったそれぞれがこの事件のために大きな犠牲と変化に苦しんでいることを知る。
みなが持っている・抱えている執念といかに折り合いをつけるか。
隠された真相が明らかになることが、本当に重要なのか。
そもそも人とは、取捨選択して見たいのもだけを見ているのではないだろうか。
見たくないものにこそ、見なければならないことがあるのではないだろうか。
だからこそ、ひとは一人では生きられないのだ。
一人ならば、見たくないものは見ないままに生きてしまうから。
ほかの誰か、がいることで、”見ないはずの何かを見る可能性”、が生まれるのである。
っと、どうだろう。
ノワール風にまとめてみた。
、、、、
ありていに言うと、
事件の真相だけでなく、その裏に隠された人々の想いが胸を打つお話
である。
終了時の評価は割と低めで、その理由がリアリティに欠ける、だったが。
こんな猟奇殺人事件にリアリティあったら怖くてかなわんし。
全12集とコンパクトだし、宋洋だし、Newカマーもおるし。
見といて損はないと思う。
以下は重要なネタバレなので、あまりにも見たくない人はここからは立ち入り禁止でよろしく。
謝希偉を演じた焦剛は『摩天大楼』でも極悪な父親を演じているが。
本作はさらに強烈な役柄。
はじめは流行らない麺屋のぼんやりした店主という感じ。
どうでもいい役のわりに、ちょいちょい出番があるし。
どうやら娘が行方不明らしいし。
義理の息子を拷問し始めるし。
中盤からじわじわと狂気が増してゆき。
終盤大写しの笑顔が怖くなっていく様がとても怖い。
佳境シーン、遊園地で乳母車に寝かされた、実の妹の子供をうっとり眺める謝希偉が怖すぎであった。