中国ドラマ『花の都に虎(とら)われて〜The Romance of Tiger and Rose〜』(原題・伝聞中的陳芊芊/传闻中的陈芊芊)ドラマレビュー:ジェンダーバイアスを考える?【丁禹兮ディン・ユーシー】【盛英豪ション・インハオ】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり

2023年8月30日

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今日は、中国ドラマ『花の都に虎われて〜The Romance of Tiger and Rose〜』(原題・伝聞中的陳芊芊/传闻中的陈芊芊)ドラマレビュー:ジェンダーバイアスを考える?
を紹介するよ。
↑邦題が珍しく的を得てる。
男主角が”大虎”なのでキャラクターを反映した邦題である。
原題を直訳すると「噂によると(聞くところによると)陳芊芊は」だから、邦題の方が良くね?
ぃやぁ、センスあるわ。
でも、この邦題とスチールだけで判断されて敬遠される懸念もあるにはある。
 
男主角は、われらが”とんでも東方不敗”くんである。(@新笑傲江湖)
とんでもキャラ歴代#2〜3くらい(てこ基準)の凄キャラを経験してしまうと、そのイメイジ払拭が大きな課題となるが。
丁禹兮も例外ではない。
さぁ、とんでも東方不敗を超えるキャラクーとなるかどうか。
 
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!

花虎ってどんなドラマなん?

↑これ、1集冒頭の@芊芊(以下ちぇんちぇん)の登場シーンである。
今までのうざキャラとは一味違う雰囲気で期待してしまった自分を叱りたい。
 
彼女(趙露思)はなぜこんな役が多いのだろうか。
ついこないだ、こんなシリアスなキャラも演じれて〜などと褒めたばかりだが(長歌行参照のこと)。
またもや、コケティッシュに舞い戻りである。
雰囲気が違ったのは冒頭の1シーンだけで、あとはいつものキャラである。
だって、中身が現代のシナリオライターに入れ替わったから。
 
どうやら、ドラマで語られてるのは”彼女(シナリオ作家)が書いた脚本の中の世界”らしい。
で、自分が書いた脚本通りに展開しない不具合を修正しようと躍起になる。
しかし同時に、脚本とは違い男主@韓爍/韩烁(丁禹兮)に惹かれていく。
という設定である。
 
コケティッシュなちぇんちぇんがウザいとか、とんでも東方不敗がどうとか、は置いといたとしても。
 
なに?この世界、めっちゃぃいんですけど♡”なのである。
 
説明しよう。
”花の都”とは”花垣城”といい、女性が支配する国である。
いわば女ヶ島「アマゾン・リリー」(ONE PIECE)である。(男子禁制ではないが)
皇帝も女、世帯主も女、社長も女、女性が権力を持つ世界である。
下働きは男の仕事で、男は勉強する機会さえ与えてもらえず女に傅く暮らしである。
妓楼で花を売るのも男で、その仕事は例外なく軽蔑される種類のものである。
 
なに?この世界、夢のよう。
今まで、特に古装劇においては女性蔑視の世界を残念に思ってきたが、胸をすく思いである。
ちぇんちぇんは、この花の都の女帝の3番目の娘・皇女である。
 
虎われた大虎は(@韓爍/韩烁中の人、丁禹兮)は玄虎城の皇太子。
玄虎城は女性蔑視・従来通りの男が支配する国である。
男どもが例外なくえばってるのだが、そこの皇后は前職が将軍だったらしく。
こんな国はぃやだ、と下剋上を虎視眈々と狙っている、というこれまた胸をすくような設定なのである。
 
これはいわゆる、今まさに旬である”ジェンダー・バイアス”を命題としたドラマなのである。
 
イー:あくまでシナリオライター小千の書いた物語である
アル:ジェンダー・バイアス問題
 
このふたつを念頭に入れて視聴すれば、大概のことは流せる、ということである。
たとえ、「なに、それ?」とちぇんちぇんにイラつこうとも。
たとえ、「ぇ?そこ?」とズレた言動があろうとも。
「所詮、ものがたりだから」とか
「ジェンダーバイアスが命題だから」と自分を納得させることができるのである。
 
そして、「実は、これはわたし(ちぇんちぇん)が作った物語なの」と告げられて。
一度は「騙したな!」と怒るものの、すぐに
「そっちの世界も誰かが作った物語かもしれないね?」と虎は言う。
素直、もっすごい素直に受け入れるそのリベラルさにずっこける。
 
みんなが素直で、考える方向が単純なのでこじれない。
こじれないドラマはストレスが少ない。
 
非常にシンプルなこのドラマのラストは
”現実に戻る時どうなるか?”のみである。
シンプル・イズ・ベストのお手本である。

花虎てこ監修”イケメン備忘録”

大虎な男子@韓爍/韩烁【丁禹兮ディン・ユーシー】

ぇーい、東方不敗には勝てず、、、。
ぃや、よかったですよ。
相変わらずのイケメンで、演技も申し分なかったっす。
きりりとした目に見つめられたら、もぅ。
時には玄虎城の皇太子としての密命を果たすべく冷静沈着、そしてキレッキレの武術。
時には上目遣いで、子犬のように「よし」を待つ従順な夫。
シリアスとコミカルを上手に演じ分ける確かな技量を感じた。
 
が、しかし。
東方不敗の常軌を逸した妖しい美しさに比べたら、、、
比べること自体がナンセンス・無意味ではあるが。
やはりアレを超えて欲しい、あのキャラを超えるものに出会って欲しい、と切に願う訳である。
でも、心配はナッシング。
このドラマは中華本土でも非常に人気が高く、男主の彼はビジュアル・キャラクターともに高評価だったようだ。
まぁ、人気が出たんならそれでいっか、、、。
1995年7月20日生まれの26歳、181㎝。
上海戏剧学院卒業。
 
「新笑傲江湖」「清平乐」
これは↓おそらく「春日宴」ではないだろうか?
めちゃ、良さげ。
この上なく期待高ぶる。

実は俺もかっこぇえぞ男子@裴恒【盛英豪ション・インハオ】

いちおー男②。
アマゾン・リリーは女社会なのだが、彼は唯一の男教師。
ままんが殉死した偉大な女将軍で、国への貢献度が高いので例外で男なのに公務員に、という設定。
ちぇんちぇんの婚約者だったが、ちぇんちぇんは虎と結婚しちゃって。
今までは横暴で乱暴な女なので好きじゃなかったのに、(女主の中身が変わったので)「ぇ、こんないい子だったのか?」と好きになっちゃう。
いろいろとズレてて、やる事なす事あさってなのだが。
タイプなのである、顔が
そして相当背が高い。
東方不敗との大きさを比べてみて欲しい。
相当でかいよ、彼は。
1995年10月21日生まれの26歳、187㎝。
でかいはでかいが。
並んだ時の感じだと10㎝は高いと思ったが(よもや東方不敗がサバ?疑惑勃発)
 
彼はNewカマーで出演作も数本しかないが。
「蜀山降魔传2」はまじイケメンだったんだよね。
あと「医妃难囚」が人気なのかは知らんが、今シーズン3くらいまで行ってる(たぶん)
アイチーイーで見れるのでよかったら見るがいい。

おまけの@梓锐【吴逸迦ウー・イジア】

ちぇんちぇんのお世話係の彼である。
イケメンではないが、キャラクターが良きで隠れ萌えポジであった。
 
1991年4月8日生まれの30歳、181㎝。
出演作は割とあるが見事なまでのモブである。
がんばれ吴逸迦!

花虎てこが見た感想

ラストは、
脚本中の世界も、リアル世界もハッピーエンディング。
 
ジェンダー・バイアス問題?
「男も女も関係なく、両方尊重されなきゃダメだぞ」
ってめっちゃあっさりまとめてた。
正論だな、まさしく(爆)
 
タイムリープものは、
”リアルに戻って、どっからか唐突に湧いてきた愛する人と再会”
という力技が主流だが。
本作は苦笑い背景ではあるが、辻褄は合わせてきた。
なので、またかよクッソ、や、ふざけんなやクッソ、みたいな感じはまったくなく。
むしろ
「よかったねーーーー」
で見終われ、清々しささえ感じられる。
 
わかりづらいかもしれないが”褒めている”のである。
 
三角関係もあるにはあるし、闇堕ちする者もいるし、それなりの陰謀もあるにはあるが。
くどくないし、思考がシンプルなのであまりこじれない。
たまにはこんな”シンプル・イズ・ベスト”な全24集でリフレッシュするのも悪くないと思う。