中国ドラマ『煙雨降る後宮~偽りの女官の復讐~』(原題・那江煙火那江雨)ドラマレビュー:愛のために騙す?【趙弈欽/赵弈钦チャオ・イーチン】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり

2023年8月26日

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今日は、中国ドラマ『煙雨降る後宮~偽りの女官の復讐~』(原題・那江烟花那江雨)ドラマレビュー:愛のために騙す?
を紹介するよ。
 
邦題はまたソレっぽいのついてます、副題も。
煙雨(えんう)降る後宮~偽りの女官の復讐~
原題に”那江雨”って入ってるから、情緒ある”煙雨”ってのを入れたのか。
安直!実に安直。
偽って後宮に入るし、父の死の真相も探るけども。
けども、副題のようなニュアンスではなかったと思うが。
煙雨も降ってなかったしな。
 
それと、過去の宮廷ドラマを思い出す仕様になっている。
「ぁ、ここアレだ」
とか、にやにやして思い出しながら見れる。
さらに、宮廷ものなのに全25集と非常にコンパクトで、展開が早いので無理なく視聴できた。

那江烟花那江雨ってどんなドラマなん?

邦題や副題は無視してほしい。
身分も偽るし、復讐も考えなくもないけど。
 
むしろ、雰囲気としては
たくましい女子の後宮うるるん滞在記”ってのがしっくりくるかな、と思う。
 
そう、”煙雨”と言うようなイメイジなど1ミリもなく、どちっらかといえばコメディと言って差し支えないほどの仕様なのである。
 
イー:女主がやられたらすぐに言い返すし、手も出るし、とにかく逞しい。
アル:嫉妬する女の悔しがり方がコントレベル。
サン:1集に1回、必ず男主裸orトレーニングシーンを導入。
 
逞しい系のヒロインも今までいなくもないが本作は破格である。
「うっるさいなー」
ってすぐ拳で語る。
その反面、甘え上手で
「あーん、会いたかったし」
って、ジャンプして抱きついたり。
「ちゅーーーーーー」
ってキスをせがんだりする。
さらにヒロインなのに↑こんなこともしてくれる。
 
そして、突然に、もっすごく突然に川浴びシーンとかで上半身見せてくる男主。
これはまじでおもしろい。
毎回、毎回、唐突にくるくるトルネード拳法トレーニングを見せてくる。
なんなん?
@趙弈欽くんのイメイジビデオも兼ねてるんかな。
 
ストーリーもコメディ寄りで、たくさんセオリーを詰め込んだ仕様。
 
姉妹のように育った姉の@語星(女主)と妹の@彩凰は反乱に巻き込まれ妹のぱぱはそんとき殺される。
姉のぱぱは大医だったが、濡れ衣で一族皆殺し、語星だけ生き延びる。
コントな流れで、妹は別人になりすまし後宮へはいり皇帝の側室に。
ぇ、そんな簡単に?、って笑うとこです。
姉は、妹が後宮にいると知ってコントな流れで宮廷に潜入。
無事に、料理人に。
ぇ、そんな簡単に?、って笑うとこです。
コントな流れで姉妹は牢屋へ。
コントな流れで無罪。
セオリー発動で、すんでのとこで男主がお助けにくるヒーローアピール。
さっきの無罪事件のすぐ後にまたもや、牢屋入り。
コントな流れで”斬首セレモニー”発動。
流刑地での、コントな流れによる再会劇(妹と元恋人の再会)やアクシデント。
流刑地でもタダでは起きない逞しい女主は、ここで神の手ドクターと出会い弟子に。
うまいことにそこで疫病発生。
習いたてのスキル発揮で疫病を退治し、無事宮廷返り咲き。
コントな流れで大医に昇格。
ぇ、そんな簡単に?、って笑うとこです。
ずっと悪さしてた、側室の兄の謀反計画。
コントな流れで謀反を防ぐ。
悪者いなくなったし、ようやく結婚て時にセオリー発動。
男主のぱぱが、女主のぱぱを殺した事実発覚。
まさかの@妹が黒化で皇帝に〜っていう事件のどさくさで、メインCPのいざこざがなし崩しに。
女主は皇帝の養女となり、愛新覚羅を拝命する。
ぇええ!?そんな簡単に?、って笑うとこです。
で、二人手を繋いで後宮を去るところでEND
 
・・・・・・
 
ここまでくると、逆に清々しささえ感じてもう降参って感じです。
男主のぱぱは結局死んだのか?
妹はどうなったか?
などは華麗にスルーである。
「二人で世界を旅して、新しい薬を発明します」
とか言っちゃって。
なんか、はにかみながら手を繋いだふたりの後ろ姿を
ぇええ・・・?
って見てボーゼンとしてると、追い討ちに出演者オールダンシングEDである。

那江烟花那江雨てこ監修”イケメン備忘録”

細まっちょな男子@岳鬃麟【趙弈欽/赵弈钦チャオ・イーチン】

定かじゃないが、彼のぱぱは満州八旗で、白の鎧だったので正白旗or白旗のどちらか。
さらに、皇帝の身近にいることから正白旗ではないかと推測できる。
で、皇帝から名指しなのでおそらくは貝勒(ベイレ)だと思われる。
の息子、しかも世子っぽかった。
 
まぁ、でもそこは重要じゃない?
ぃや重要。
貝勒って基本8人しかいないからね。
重要な人物であるはずなの。
皇族なはずなの。
最後に二人で旅に出たけど、彼の一族はどーなる?ってまず思うよね。
二人でお気楽に暮らしてくとか、まず無理だし、仮にそうだとしたら随分と無責任じゃね?
 
そこは、おいといたとして。
例の上半身だが
↑こんなのが割と高確率で登場する。
するわりに、細っ、ってなる。
 
嫌味のないすっきりしたビジュアルで辮髪もよくお似合いである。
そして清朝の官服の赤の三角帽から見える顔の比率が理想的。
良家のプリンスと、逞しくてガサツな女とのCPはとてもお似合い。
1997年5月31日生まれの24歳、180㎝、65kg。
中国传媒大学南广学院卒業。
 
2016デビューで、おそらく男主は本作がお初ではないだろうか(たぶん)
「大王不容易(私が大王〜)」「凤囚凰」「山寨小萌主」
本作後は主に現代劇で活躍中の模様。
「拾光的秘密」「住我对面的小哥哥」
写真を見る限り、相当きれいめなイケメンであるし、しゅっとしてるので現代劇のがいいのかもしれない。
古装が来たら見ようかな、と思う。

那江烟花那江雨てこが見た感想

このドラマ、清朝であることは間違いないが一体いつ頃だろうか。
で、考えてみたのだが。
↑が皇帝で、いつも悪夢を見てるのだが。
で、皇帝がイヤリングをつけていることに気づくであろうか。
 
草原の遊牧民はイヤリングをつける風習があったのだが、流石に皇帝になってからはつけていない。
いないのだが、コスプレ好きで有名な雍正帝は、女装したり、外国人になり切ったりしてたのだが。
イヤリングを付けているこんな絵も残されていることだし、本作の皇帝は”雍正帝”ってことでいいのではないだろうか。
そんな風に特定すると、想像が膨らむしより楽しめるのではないだろうか。
淑女の皆様におかれましては、もういろんなドラマでご存知の通り、彼は康熙帝の第4皇子である。
即位に関していろんなエピを見たかとは思うが、それらはほぼ虚構である。
実際はというと、棚ぼたな感じで即位しちゃって、
「ぇ、おれ皇帝とか別にやりたくないんだけど」
だったのはご存知だろうか?
オタな彼は、自分の趣味に没頭してる時が「しあわせ〜〜〜」って感じの人物だったらしいですよ。
 
※1/15追記
ツイ友さんの指摘により本ドラマは崇徳3年の話であると判明。
崇徳とは、清の太宗ホンタイジさんの治世の後半に使われた元号であるので。
この皇帝はホンタイジと確定。
上述の考察などまるで違うではないか・・・
なんともてこの考察の浅はかさを笑ってくれたまえ・・・
 
っと話を戻すと。
 
本作は、珍しく女主に好感がもて楽しかったのだが。
ほかのヴィランのおんなたちも、それぞれ味があってよかったの。
特に↑この子が悔しがるのがコントで面白かったし可愛かった。
ただ一人、↓の@妹だけは気に入らなかった。
この女は、ようは二股だったのだが。
最初はおぼこ娘だったのだが、だんだんと欲にまみれていくんだよね。
コントな明るいドラマが、この女のせいで濁った空気になったのが残念である。
 
女主は、男に依存する人生じゃなく自由な思考、納得のできる生き方をしたいという思いが強い。
一方妹は、男に人生を左右され、そこに自分の意思は感じられない。
姉妹同然の二人の対照的すぎる生き方と行く末である。
もしかしたら、そこいら辺が描きたかったのかもしれないが。
原題も、そう考えると”花火と雨”だし、そんな感じとも考えられなくもない。
しかし、いろんな要素を詰め込みすぎた結果、わちゃわちゃしたコメディになってしまった、というところか。
コンセプトって大事だなぁ、とつくづく思う作品であった。