中国ドラマ『家族の名において』(原題・以家人之名 )ドラマレビュー:〇〇を愛してくれ!【宋威龍/宋威龙ソン・ウェイロン】【張新成/张新成チャン・シンチェン】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり

2023年6月28日

ご訪問ありがとう、てこブログへようこそ。
 
今日は、中国ドラマ『家族の名において』(原題・以家人之名 )ドラマレビュー:〇〇を愛してくれ!
を紹介するよ。
 
邦題は中文をまんま日本語に訳したもので、良いと思います。
2020年8月に播出。
当時はたしかCCTVあたりで見た記憶があって、もっと長かった(46集くらいだった)ような。
レビューのためにYouTubeで追い1巡したが全40集だった。(わりと良くある現象)
 
主角は3人。
男子のお2人はのちにてこ監修”イケメン備忘録”で特集♡
女主は譚松韵/谭松韵タン・ソンユンである。
・・・
きらいじゃないっすよ、特に。
でもさぁ、いつもモテすぎだし。
いつも超ド級なイケメンがお相手とか。
 
@錦衣之下ではレンくん(任嘉伦)と。
民初奇人伝では欧豪と。
錦心似玉ではちょんにいさん(鍾漢良)と。
@我们的新时代では白くん(白敬亭)。
 
このように、レンくん以外はてこ激推しメンたちであるのだよ。
そんな彼女は、本作では一番年下の妹役であるが3人中最年長である、念の為。
(宋くんは長兄役だが最年少、念の為)
しかしながら、見た目ルックは16歳役もなんら問題ナッシング。
童顔でさらに超小柄という神様からのギフトと、しっかりとした演技力でなんなくこなしていた。
それもそのはず彼女の芸歴は長く、デビューは2005年の芸歴16年のベテラン勢である。
以来、数多くのドラマ・映画に出演し、ここ数年はトップ女優へと成長した。
 
そんな彼女が本作も愛されヒロインである。
しかも職業彫刻家とか・・・(ため息)
まぁ、面白かったからいいっすけどね・・・
とにかく泣けるし・・・
 
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!

以家人之名ってどんなドラマなん?

〇〇を愛してくれ!という、
 
愛が足りない人たちが愛を求めるドラマである。
 
なら、愛を求めるラヴストーリーなのかというとそうではない。
各々が抱えている心の傷を、家族という絆の元に克服していく様を描くドラマである。
ここでいう”愛”とはいわゆる男女の恋愛ではなく”慈愛”である。
〇〇の中に入る言葉は、単純に①兄や②兄でもあるが対象は妹だけにあらず。
2人の兄は言わずもがなままんの愛も熱望している。
その当のままんたちも、息子に愛されたいと願ってる。
②兄の実のぱぱんもどうにかして息子に愛されたいと願ってる。
 
なので思ったよりラヴ(恋愛)要素は薄くサラッとしている。
そう、2人の兄(しかもイケメン)にありったけ愛される胸糞バッドな話ではない、決して。
だってなんでこんなに妹を愛すのかが痛いほどわかるんだもん。
愛が足りなすぎて、妹が幸せの象徴そのものであった少年2人なのである。
 
↑画像の3人の子達に血のつながりは一切ない。
女の子だけが実の娘で。
①兄(画面右)はアパートの上の階に越してきた親子の子。
②兄(画面左)は里子として引き取った子。
 
この3人に共通してるのは、ままがいないという事。
男子2人はそれぞれままに捨てられるわけだが。
なぜそうなったかと、その後の青春模様が10集まで。
 
①兄の毒まま事情でシンガポールの大学へ。
②兄の毒ぱぱ事情で英国の大学へ。
妹取り残される。
8年後、3人再会。
ギクシャクしながらも元通りの3人になるまでが20集。
 
で、妹と①兄がくっつくのはほんとにあっさりしてる。
①兄を好きな妹の親友という存在もいたし。
①兄と同じように妹を好きな②兄という存在もいるのだが。
こじれない、まったく。
非常にいいです、この流れ。
このあっさりさ加減が、視聴者に
「このドラマはメロドラじゃないですよ」
って気付きを与えてくれるのである。
 
妹は正直①兄に恋愛感情はなかったように思う。
しかし①兄が
「理屈じゃない
もう決められてるんだ、とうの昔から
僕らは一緒にいなきゃいけないんだ」(極訳)
と言われた時に、彼女も同じだと、そう気付く。
そして更に、①兄の壊れかけた心を見た時に彼女は迷いなく①兄の手を取ったのだ。
 
では、②兄は?②兄がかわいそうじゃないか?
・・・
説明しよう。(ぇ、いらない?するけど)
②兄は、じつは彼女のことは恋愛感情では見ていなかったと思う。
もちろん妹の方もだが(恋愛感情じゃない)。
あくまで彼は家族、無償の愛が欲しかった子供だったのである。
心の支えであり、愛すべき人であり、守りたい人であり、愛されたい人であった。
しかしそれは恋愛感情ではなかった。
”慈愛”である。
彼が、それを語ってあまりある絞り出した一言。
「なぜ、いつも捨てられるのは俺なのか・・・」(極訳)
 
泣ける・・・
泣けるんだよ・・・
 
などというのを交えながら、②兄のまま関係の話や、①兄の心の闇やら、妹の友達事情など。
実に多岐にわたるそれぞれ事情を描きながら。
物語はラスボスである”①兄の毒まま”対決へと進んでいく。
 
ぃやぁ、ほんとにやばい大人がたくさん出てくるんですよ、このドラマ。
妹が同居してる2人の親友の親も、それなりな毒を吐く。
カルチャーショックを実感する瞬間。
韓流ドラマでもあるが中華ドラマでも多いこのカルチャーショック。
日本の親子関係とかなんの指標にもならないのではないかと思うのである。
一人っ子政策の歪みなのかは知らんが。
親が子に持つ希望や欲求が高すぎる。
そして近所の人たちの噂話がプライバシー侵害すぎる。
もうむりっ、中華に嫁にいったり嫁に出したりするのは、って感じ。
 
理解不可能な理不尽さにほとんどの視聴者がため息をついたであろう。
ひどい・つらい・せつない
この積み重ねの後に来る、若人の苦悩。
これで泣かないわけがない。
ほとんどの視聴者が、我が身に、我が子に、我が孫に、などと投影し。
むりっ・・・って号泣することになるはずである。
 
ドラマの組み立てとして(1)。
わりといきなり8年後だったので、回想シーンで8年間の不幸をその必要に応じてフォーカスしてゆく流れなので。
例えば、ひょんなことから①兄が右肩にケロイド発覚。
↓(相当な修羅場があったのだろうと想像させる)
「ぃや、ちょっとした事故だったんだよ」
とその場では言い繕い、しばらく後に(忘れた頃に)回想シーンとして
”やっぱりひどい経験したのね、かわいそうに・・・”と真相をぶっ込んでくるために。
けっこうな数の涙シーンが用意されている。
 
さらに、てこのような妄想体質が視聴する場合。
妄想も後押しし、
「こんな気持ちは知られたくなかっただろうに・・・」
「もしや、これは〇〇フラグでは」
「この表情は、来る・・・不穏ターン」
などと要らぬ心配までしてしまう羽目となる。
結果、わりと多めに泣く事となる。
ティッシュ消費量はかなり多めになるはずである。
 
ドラマの組み立てとして(2)。
一つ一つ問題が片付く方式ではなく。
それなりに派生していく事柄がラストに一気にカタがつく方式である。
なので最後までみないといけない仕様になっている。
しかし、命題の本質上ハピエンになるはずなのでその辺は安心して見るが良い。

以家人之名てこ監修”イケメン備忘録”

実はガラスのハートな男子@凌霄【宋威龍/宋威龙ソン・ウェイロン】

宋くんです♡
 
幼い頃に、自分の過ちで妹を死なせてしまった過去を持つ。
しかし元はと言えば麻雀をして家に幼い子供2人を残したままんの罪である。
ままんは自分の罪に耐えきれずその辛さと怒りを夫と息子にぶつける。
両親は毎日のように大喧嘩し、そしてある日息子を置いて出て行ってしまう。
 
ね。
これで相当なトラウマをもち、病むであろうと易々と想像できる。
これだけでも酷いのに、彼には更なる不幸がこれでもかと降りかかるのである。
幸せになってもらいたい。
そう願わずにはいられないキャラクターなのである。
 
などと細かいこと言う前に。
とりま彼の見た目ビジュアルルックが1000点満点なの。
もうっ、ずるい、っていうくらいかっこぇえのん。
 
聡明で行動力もある頼りがいのある男なのに、心には深い傷があり。
なのでイケメンムーブとは裏腹にストレスはチョモランマ級。
悪夢で目覚めたり、眠れなくて部屋ウロウロしたり、とかがいちいち不憫でつらい。
それなのに、妹をぐいぐい自信満々で口説くのがわりと違和感を感じなくもなかったが。
まぁ、一瞬だったし、
「そんだけ好きなんだからしょうがないか」
もしくは
「それほどまでに必死」
って多めに見る感じは否めない。
 
何を言いたいかと言うと。
かっこよさが凄すぎるのと、キャラの不憫さが凄すぎるために、
演技力とか二の次になってしまってフェアな判断がつけれない、
ってことである。
 
でも、彼が思わず妹を抱きしめたり、辛抱たまらずキスしたり、一緒のベッドで眠りにつく様はほんとにステキだった♡
1999年3月25日生まれの22歳、185㎝、62kg。
遼寧省民族芸術学院卒業。
 
MIKIMOTOの代言人にもなってるのね。
売れっ子です。
 
アラサー女子のなんとか〜は見てないが「鳳囚凰/凤囚凰」は見た。
もちろんカッコ良かったが、古装より現代劇のがもっとかっこぇえ気がする。
微博をのぞいたら
↑こんなのが!!!
これはアイチーイーの例の@迷霧劇場シリーズではあるまいか。
@仿生人间というタイトルらしい。
これで彼の真価がわかるのではないだろうか。
この上なく期待高ぶるてこである。

自尊心な男子@賀子秋/贺子秋【張新成/张新成チャン・シンチェン】

新成シンチェンなのでシンちゃんとする。(呼び名)
@大宋少年志(記事は気長に・・・)で主角張ってるシンちゃんです♡
 
ぃやぁ、よかったっすね、彼、非常に。
宋くんより演技力の評価は高い気がする。
それによく食べてたし。
 
彼の役どころは。
実のままんは離婚後妊娠発覚、シングルマザーとして7歳まで彼を育てる。
尖尖のぱぱとお見合いするもうまくいかず、②兄をおばあちゃんに預けて出稼ぎへ。
しかし、尖尖のぱぱは祖母に虐待されてる②兄をほっておけず家に連れて帰って里子にする。
母はその後迎えに来てはくれなかった。
彼は捨てられたと感じ、劣等感にさいなまれ心にいつも不安を感じる人間になってしまう。
 
それでも、ままに捨てられても自分には妹と養父が愛を注いでくれる。
この恩は一生忘れない。
一生をかけて彼らを守りたい。
そう考えていたのに・・・
 
しかし、実父の登場で歯車が狂ってしまうのである。
・・・
この件は本当に辛い。
彼が言った一言が苦しくて涙が止まらなかった。
「俺は物か?
物なんだな・・・」
・・・
泣ける。
泣けるんだよ。
 
②兄ターンでは高確率で泣ける、それほどまでに不憫。
 
トラウマのために大人びた生き方を余儀なくされたせいで、自分の生き方にも様々な制限を自らかけてしまう。
そんな悲しい性を持つ男、それが②兄なのである。
実父からの援助はどんなに苦しくとも受け取りたくないし。
正式な系譜に載りたい、とも考える。
自分の幸せは何より尖尖ぱぱと妹の幸せであり。
それこそが自分の幸せと考える②兄は、①兄よりも本当の兄なのだと感じられる。
そんな役柄だったと思う。
そんな”愛”の違い(愛と慈愛)を的確に表現したよい役者だと思った。
正直惚れ直しました♡
1995年8月24日生まれの26歳、180㎝。
中央戏剧学院卒業。
 
「大宋少年志」は↓
第2季は待播だとおもう(たぶん)
彼の微博をのぞいたら↓こんなん出てきた。
本作でもちょいちょいシャワーシーンとかでサービスショット頂いたが、肌肉が育った模様♡

以家人之名てこが見た感想

もう優勝は↓ってことでいいですか。
尖尖ぱぱです。
@李海潮(中の人、涂松岩さん)
MVPで間違い無いです、ほんとに(涙)
慈愛を人型にしたら尖尖ぱぱになります、ってくらい。
神レヴェルの慈愛をもつ男であった。
 
いわゆる”ホームドラマ”というカテゴリーだと思うのだが。
セオリーでいけば、嫁姑、相続、結婚、子供教育などが主題であるが、相当おもろい脚本じゃなければ見続けることはムリである。(中華ドラマは長いし)
しかし、本作は設定が非常に斬新で新鮮である。
 
血縁関係で家族を定めていないという斬新さで、お決まりパターンを脱していると思う。
家族は血縁関係だけではなく、愛や絆によって結ばれるべきであるし。
これは”家庭”や”家族”の正しい概念を考えさせるドラマとなっている。
 
ドラマの結末は綺麗にまとまっていたが。
長年の恨みつらみはそう簡単には消えないだろう。
しかも、ぱぱが2人いた家族にNewままを迎えてバランスが崩れ・・・
などという未来を想像するのは容易い。
なのでseason2を熱く所望する。