中国ドラマ『猟罪図鑑〜見えない肖像画』(原題・猎罪图鉴)ドラマレビュー:待望の健次登場☆【檀健次タン・ジェンツー】【金世佳ジン・シージア】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり
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今日は、中国ドラマ『猟罪図鑑』(原題・猎罪图鉴)ドラマレビュー:待望の健次登場☆、
を紹介するよ。
原題の”猎”は”セキ・シャク”(ピンインだとLiè)と読み、意味は”獣の名”だ。
この簡体字は日本語だと”猟”だ。
なので本来なら”せき(しゃく)ざいずかん”なのだが。
てこブログでは”りょうざいずかん”なのでサ行ではなくラ行だ。
日本上陸してない場合、この読みの違いをどうすれば良いのかいつも悩むのである。
さてこのドラマは天才絵師である健次が似顔絵だけでなく、プロファイラーみたいなことまでやってのける無双設定だ。
それまでは抽象画みが多い作品群だったように思うが、ちゃっかり肖像画もめちゃうまなのはスルーした方が良さそうだ。
画家ってどんなのも上手く描ける、というのは一般人の思い込みであり、それなりな得手不得手があるものだ。
まぁ、でも健次は細密でいて抽象的でもあるなんでも上手いスペシャルな天才画家って設定ってことだ、要するに。
そして、巨匠たちの名画を何かと事件と関連付ける仕様になっている。
そして健次はアートスクール(警察直轄?たぶん)でめちゃどや顔で絵画の中のストーリーを語っている。
その様子を美大に通う現役生に見てもらった。
(てこの職場は大学受験部もあり、美大受験のコンテンツもありそこの時間講師が美大生、というのが多い)
ほんとにこんな講義って日本ではあるのか?と。
そしたらあるらしい。
時代背景や、聖書のなかのストーリーがどのようにこの絵になったのか、などを講義してくれる教授もいるようだ。
しかし彼女曰く
「こんなイケメンじゃなくておじいちゃんだけどね」
初っ端はダヴィッド作の「マラーの死」である。
健次が、この絵にある虚構について語っている。
この辺で垣間見られる粘着さは、わずかに司馬昭みがあるが。(軍師連盟参照のこと)
古装で2連続で男②で悔しい思いをしてきた健次が、本作ではきらっきらな主演。
ラヴ史劇などではなく、サスペンスな現代ものである。
しかも歌までうととる活躍っぷりだ。(うまいで)
という風に健次をあつく語ってるが、てこのメインはあくまで【金世佳ジン・シージア】である。
健次はてこブログではスタメンで、もはや古参だ。
その甲斐あって、てこが宣伝しなくとも知名度も高く人気者である。
しかし、しーじゃ君はその実力魅力共に申し分ないのに関わらず、認知度も人気度も高くない。
そんな彼を応援したいし宣伝したい。
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!
猎罪图鉴ってどんなドラマなん?
こんな健次を待っていた、というドラマである。
おそらく健次を知り尽くした者が、どうしたら健次が魅力的に映るかを考え抜いた作品である。
という風に思えるほど健次の魅力が詰まったドラマである。
7年前、自分が描いた似顔絵が元で、ある警官が殺されてしまう。
その7年前の造形がこれだ↓
その事実を知り、その似顔絵を依頼した女を描こうとしても顔が思い出せない、という設定だ。
もう皆が狂喜乱舞したであろう。
この絵面をみて皆がどぅくん、となったはずだ、心臓が。
そして、その事実(自分の絵のせいで人が死んだ)は彼の生き方を根本から変えることとなる。
透明感漂う美青年に変身した@沈翊こと健次がどぉーーーんと降臨。
似顔絵捜査官として捜査に協力することになる。
そのバディが@杜城こと【金世佳ジン・シージア】である。
健次の似顔絵がもとで殺された警官は彼が師匠と慕う先輩であった、という初期設定である。
この杜城(しーじゃ)&沈翊(健次)のバディが犯罪に挑むサスペンスである。
全20集で10件の事件を解決する。
2集で1事件といった計算だ。
中国で実際に起こった犯罪をモティーフとしているようだ。
取り扱っている事件がナイーヴでシリアスなので、ふざけたことは一切しておらず。
なのでラヴ要素も皆無だ。
かといって、では今わりとブームなブロマンスかというとそれも違う。
違うが、公式的にこのCP(杜城&沈翊)は推している気がする、間違いなく。
だって↓のCP感。
最初は胡散臭いと思ってた健次をだんだんと信用していって。
最後は
「切り札はお前だぞ」
なんてセリフまで言わせちゃう健次の魅力よ。
↑射撃特訓は神回でしょう、間違いなく。
ラストの赤く塗り直した壁画は。
・・・
考えられるのは”囍”(ダブルハピネス)しかあるまい。
すなわちふたりの結婚だ。
想像は自由だし、妄想は自由の特権だ。
物語の説明は、いちおーサスペンスなので立ち入った言及はしない。
多くの事件を解決するが、そのほとんどが健次のプロファイルというかひらめき、いわば勘(かん)に頼っている。
例えば、日記の4/1が晴れというのは嘘だ、と健次は言う。
皆が書いたスケルトンのデッサンの影からその日は晴れてない、と言うのだ。
またある日は、この人は色盲もしくは色弱だと健次はいう。
洋服の並べ方や、絵の具の置き方に違和感があるという。
またある日は、犯人は複数グループだと健次は言う。
被害者が語る犯人の特徴が辻褄が合わない点があるからだという。
と、全てがこの調子だ。
そうてこ推しの杜城の輝く時はほぼ無い。
なのでメインで語りたいのに語れる内容が無いのだ。
出番も多く、コンスタントに健次との絡みがあるが。
特筆すべきシーンがない。
このドラマは面白くテンポも良いし、主題も何かと考えさせられるものがあるのだが。
犯罪ミステリーというにはロジックがなにかと甘いのは事実である。
最初に、謎の女Mがある男のちーこ時代の写真を健次に見せる。
「この子が大人になった姿を描いて欲しいの」
から事件は始まる。
・・・
全てが終わって真実が分かった今、沸き起こる疑問。
なぜちーこの時の写真なのか?
だって、ふつーに今現在の写真なり画像は容易に手に入れられるはずなのだから。
ちなみにころされちゃう警官先輩は@司命星君である。
似顔絵だけ見たら悪者である。
だが実は熱血正義感満タンの警官だった。
推理面では健次の勘に頼ってるので緻密さはないし、ロジックに矛盾を見つけてしまったりする。
なので、そこいら辺は健次のルックに免じてスルーして欲しい、というスタンスのドラマでもある。
今起きてる事件の捜査と並行して7年前の事件の真相に迫っていく構成。
で、その二つ、現在と過去が自然に交わっていき。
ラスボス=7年前の真相、
ってのがクライマックスになる構図である。
猎罪图鉴てこ監修”イケメン備忘録”
俺の存在意義って?な男子@杜城【金世佳ジン・シージア】
【金世佳ジン・シージア】ことしーじゃ君である(以下呼び名)
彼の微博を見て欲しい。
アイコンの写真はマサカズ様だ。(田村正和)
彼のマサカズ様愛のことはココ(河神Ⅱ)に書いてあるので読むがいい。
マサカズ様がお隠れになってしまい、非常に悲しい思いを綴っていたのだが。
当局の方針のせいだと思うが、この時の投稿は今はクローズされている。
そしてその後一度もコンテンツを投稿していない。
ちょこちょこ情報を発信してくれたり、自撮りを上げてくれるようなお人では無いのだ。
そう、硬派な漢なのだ、彼は。
杜城という男は、チンピラみたいな生活をしていた自分を真っ当な世界へ引っ張ってきてくれた人生における恩師を亡くしてしまった。
そして、金世佳という男は心の師匠としてマサカズ様を慕っており、自分の俳優としての道をマサカズ様が開いてくれたと以前綴っていた。
その事実と、物語のそれが重なるのである。
なので、最初期待してしまった。
これは、とてつもないものが見れるんじゃないかと。
胸が熱く、そして痛くなるような感覚が来るんじゃないかと。
・・・
笑ってやってください、我のことを。
彼のポテンシャルは日の目を見ることはなかった。
それでもしーじゃ君はできる男なので、それなりのパフォーマンスを見せてくれる。
水泳の選手であった彼は、プールにカッコ悪く”えぃっ”と入り、もがく健次を。
健次とは打って変わったステキな飛び込みから華麗な泳ぎで助けたりもしてくれる。
さらには、
「描いてくれよ。
描けるんだろ?」
の取り乱し慟哭する姿には胸を打たれた、少し。
そして、悪者と戦うアクションももちろんかっこぇえ。
ぇえが、コレ、といった見せ場はない。
全て健次が掻っ攫う構図だ。
しーじゃ君の存在意義とは、健次の引き立て役である。
要するに旨味が1ミリもない役どころなのである。
てこはここに誓おう。
金世佳ジン・シージアのかっこよさを伝える草の根活動を始動させることをここに誓う。
1986年11月10日生まれの35歳、189㎝、77kg。
上海戯劇学院卒業。
ドラマ
「美人制造」「河神2」「摩天大楼」
映画
「异乡人:上海的芥川龙之介」「扫黑·决战」「我要我们在一起」
㊗️初主演な男子@沈翊【檀健次タン・ジェンツー】
@ベゴニア(花海棠〜)が日本上陸しついでにBSあたりでOAされたので。
それで健次を知ってる方も増えたろうし。
それよりも前に@シークレット(三国機密)で曹丕ちゃん、などと言ってる人もいるだろう。
他にも数多くの作品に出演しており、地道にファンを獲得してきた苦労人である。
もとは「MIC男団」なる(10年くらい前)ボーイズグループでデビューし、最近30手前でようやく注目されてきた明星である。
そして31歳になった今、とうとう初主演である。
まずはめでたい。
このようにてこが見守ってきた明星が羽ばたいてゆく姿はいつも嬉しいなぁ。
彼は小さい。
公称174㎝としているがおそらく嘘だ。
バディとの身長差は15㎝なはずだが、明らかにもっと差がある。
しかし、それを含めて健次の魅力だ。
彼の芸名の”健次”とは大好きな日本の漫画『北斗の拳』からとっている。
そう、ケンシロウ、だ。
ケンジとケンシロウは違う。
全然。
そんな痛さも含めて健次の魅力だ。
あと、作品によって彼の体重の増減は激しい。
それに伴い肌荒れも顕著に出ていたりもする。
そんな自己管理が甘かったりする、それを含めて健次の魅力だ。
彼は、もちろん歌って踊れるのだが、所詮ルックだけでしょ?
とは全然違うのだ。
数多くの作品で揉まれただけあり、今回の演技も唸るばかりである。
こんなに違う表情の健次を見れたのは、てこでも驚きを隠せない。
「やっべー、こいつ犯人じゃね?」
の時の微妙な表情も単純に演技スキルが上がったと感じるし。
ぶるぶる震える怯え顔はある意味新鮮だ。
印象深い演技をここかしこで見せてもらえる。
中でも、ペインティングナイフをぺいっってやる↓
このシーンは非常に印象的だ。
まさに”静と動”の神演技であると言える。
本来なら彼の初主演作は『烽火流金』だったはずなのだが。
まぁ、いろいろとありこれは日の目を見ることはないのだろうか。
見たいけど。
しかし、本作は自信を持って”代表作”と言える出来栄えだと思う。
よかったね、健次。
1990年10月5日生まれの31歳、174㎝。
北京体育大学卒業。
猎罪图鉴てこが見た感想
犯罪ミステリーという割にはロジックに綻びはあったが。
その代わりに、2人の人間的な成長は丁寧に描かれている印象。
加えて、芸術を背景に大陸ならではのダイナミックな建築空間などの描写が美しい。
撮影場所は廈門。
开端と同じで、見たことある橋とか出てきて懐かしめるし。
そして命題としては女性の生き方が描かれている気がした。
犯罪者も被害者も主に女性にフォーカスされている。(全部ではないが)
被疑者が愚かな者、と一言で表現できるわけではなく。
それぞれの背景を省みるとそういった選択も追い詰められた結果という場合もある。
反面、捜査に活躍するのも女性たちが多かった。
署長も、法医学ドクターも、IT係も女性であった。
実際に中国で起きた犯罪がモティーフになってるらしいので。
中国でも女性の犯罪や、女性の能力の高さなどが注目されているのかもしれない。
それにしても中華な今時の”オレオレ詐欺”は日本のそれよりも格段に進化していて驚いたてこであった。
このドラマを見て、日本で真似する犯罪者がいたら困るなぁ、などと思った次第である。
ぁ、あと、忘れるとこだった。
ラストに意味深なシーンをぶっ込んできよった。
これはガタイからして章涛だと思うんだ。
皆さんはどう思う?