韓流ドラマ『怪物』ドラマレビュー:エグいほどに愚直➕胸熱=エモ満載【シン・ハギュン】【ヨ・ジング】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり

2023年3月23日

ご訪問ありがとう、てこブログへようこそ。
 
今日は、韓流ドラマ『怪物』ドラマレビュー:エグいほどに愚直➕胸熱=エモ満載
を紹介するよ。
 
韓流3連発でわりと心が痛むが(中華な古装ドラマに申し訳なくて)、
このドラマはてこが全力でオススメしたくなったドラマである。
 
日本における評判は見事に二分している。
NG派における言い分としては
・画面に華がない(キラキラ度)
・サイコパス度の低さ
などが挙げられる。
 
実際その通りだ。
 
”何度も寝落ちした”などというのもわりと見かけた。
・・・
全然理解できない、意味がわからない。
てこは息をするのも忘れて一気見した。
息をするのを忘れたら、すなわちそれは”死ぬ”ということである。
要するに死と隣り合わせなほど夢中になる危険なドラマであるということだ。
てこはわりと変態気味なので、てこレビューなど全くもって一般的ではないが。
今までのてこブログで少しでも共感してくれた方なら少なからずわかるはず、このドラマがいかに魅力的かを。
 
キラキラではない主役は【シン・ハギュン】である。
韓ドラ界における不動のツートップ(注・てこ基準)は、ジュンギとナムギルであるが。
さらにその上にレジェンド枠が存在する。
ハギュンは、そのレジェンド枠に君臨するものである。(注2・てこ基準)
 
アラフォーのハギュンが、全編を通して無精髭&寝グセの寝起きスタイルなので。
キラキラにはなるまい、当然。
しかし、今までの作品をほぼみているてことしては。
あのむさ苦しさの陰にある、本来の”ハギュン様♡”を知っているのである。
自分(てこ)だけは知っている(錯覚)感で悶え苦しむこととなるわけだ。
 
バディの【ヨ・ジング】は本来ならキラキラ枠なのだが。
役柄上、全編を通して笑顔シーンが一度もない。
なのでキラキラの貢献度はわずかに30%ほどだ。
 
さらにサイコパス度だが。
確かに低いかもしれない。
しかし、サイコパス度がドラマの面白さと比例する訳ではあるまい。
しかもこのドラマは”残忍なサイコパスと捜査官の戦い”な警察モノではない。
本質は別のところにあるのだ。
 
なので、キラキラじゃなくてもサイコパス度が低くてもいいのである。
 
ちなみにどこで見れるかというとAmazon primeで見放題である。
プライムは近頃アジア〜なんとかいう課金ものを設けて、てこをがっかりさせていたが。
たまにこーゆー施しがある。
まさにツンデレ。
 
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!

怪物ってどんなドラマなん?

繊細でいて愚直なほどまっすぐな男(ハギュン)が繊細でいて愚直なほどまっすぐな青年(ジング)に人生をレクチャーする物語である。
 
上述にもあるように、このドラマはサイコパス殺人犯VS捜査官の警察モノではない。
 
21年前の事件は、
・葦原で手の指先が10本切り取られてる女の死体。
・指だけが庭先に並べられていた。(発見された死体のものではない)
・ドンシク(ハギュン)の双子の妹の失踪。
指先がない死体が見つかったなら、失踪した妹は殺されており、庭に置かれていた指はその妹のものだろう。
という推測の元に捜査は行われる。
 
しかし、妹のDNAを採取しその指と比べれば、その指が妹のものではないことがすぐにわかるはずである。
その後も行方不明者は出るが死体も指も見つかっていない。
ロジックでは、指を置くことが犯人の署名行為であるなら指を置いていなければ殺人はしていないはずである。
しかし、結論としては何人も殺している。
なぜ、21年前だけは死体を隠さなかったのか。
この隠さなかった死体は犯人にとってなんらか”特別”なものであったのか。
そもそも指を置くことが署名行為ではないのか。
では、なぜ21年前だけは置いたのか。
ギターピックひとつで逮捕など出来るわけがない。
 
↑〜というようなことは全ててこが考えていたことであり、ドラマのなかの捜査官は誰一人思い至ってない。
要するにドンシク(ハギュン)初め、捜査官たちはみな(ジングも)ポンコツなのである。
犯罪の完成度がどうとか、犯人の残虐性とか、そんなことよりも重要なのは”犯人を見つけること”なので。
ロジックとかサイコパス度などは重要でないのである。
 
21年前に妹が失踪して(おそらく殺されてて)自分が犯人だと疑われ。
ぱぱは妹を待ってて凍死、ままは正気を失い。
自分は警察官になり悪もの退治をしてたが、バディである後輩が殉死。
責任を問われ地元の派出所に左遷され(←イマココ)
昔の仲間や、同じように失踪した家族を持つものたちと傷を舐め合う生活。
そんな時に、突如として湧いた事件の手がかり。(20年ぶりに新たに指のない白骨死体が出た)
その一筋の手がかりにがっちりと縋りつき、
「何としてでも犯人を見つけるぞっ」
って必死にもがくのがわれらがハギュン様なのである。
要は”根性”である。
ロジックとかスキルとかじゃなく、やる気、どんだけ根性があるか。
勝つか負けるかは想いの強さに比例するという根性論なドラマなのである。
 
序盤はドンシク(ハギュン)が犯人かも?などと思える感じもあり。
しかし、やっぱり胸熱な人情あふれるアズシなんだなぁ、とも思わせ。
食堂のアジマに悪口(妹殺し)言われてるの見て、かわいそぅ・・・とかも思わせる。
で↑キラキラなジング投入なのだが。
鼻っからドンシクの事疑ってる。
握手もしないしめちゃ「カンジわるーぃ」なのである。
「妹殺しはあなたですか?」
なんて直球質問。
馬鹿なの?ってレベルなのである。
警察学校主席入学主席卒業って嘘なの?
あんまりにも失礼で失礼にもほどがあるよなぁ、ってタイミングで肉屋の女に卵ぶつけられる。
卵まみれのジングに”ザマァ”ってなったのはてこだけではあるまい。(ぇ?てこだけ?)
 
しかし、この失礼で鈍感だと思ってたジングも時間さえかければ解る男だったと判明する。
5話あたりで
「一体誰を庇ってるんですか?」
とな。
こっから2人の距離が縮まってゆく。
モーレツなハギュンのアウトプットをモーレツにインプットしていくジング
この図がとてつもなく萌える。
そーですよ。
似たもの同士なこの2人が惹かれ合うのは当然の成り行き。
もう誰にも止められません♡(←チガウ)
 
中盤で早くも犯人がわかってしまう。
これにはてこも動揺した。
犯人はてこが思ってた通りの人だったのだが(ドヤァ)早すぎでは?
しかし、すぐに”ぁ、そーゆーことか”と納得できる。
せやな、これで終わったらどー見てもヴィランなあの面々がナンセンスになってしまうから。
 
〜ってことで次の展開、新たなる隠された真相、ってのに迫ってゆく。
ここで、ジングは第2の過ちを犯してしまう。
解り合えたと思った2人(ハギュン&ジング)だったが、ジングがまたもハギュンを疑う事態に。
ジングのこの過ちのせいで、彼らは大事な人を失ってしまうのだ。
・・・
普通のラヴストーリーを思い出してほしい。
最初はツンデレ。
しかし段々と惹かれてゆき、距離が縮まりこれからって時に大概事件は起きる。
それですったもんだして誤解が解け。
結果的に愛(信頼)が深まる。
↑これと大筋は一緒である。
 
なので、このドラマはハギュン&ジングの♡ストーリーだと認識して問題ないだろう。(←チガウ)
ただ互いに
・妹失踪の真相究明
・囮捜査失敗&○○殺人事件&ぱぱ長官就任ぱぱが○○なジレンマ
で精一杯なために、本当の意味に気付いていないだけである。
 
雨降って地固まった終盤は、もう安心して見守れるレベルへと成長する2人。
クライマックスの肝は
最後の兎狩り”である。
ふたりの息の合ったバディぶりに感無量になる事必至である。

怪物てこ監修”イケメン備忘録”

まさに怪物な神演技な男子@イ・ドンシク【シン・ハギュン】

21年前に失踪した妹を追い求めるイ・ドンシクこと【シン・ハギュン】である♡
このキモい笑顔演技を見てほしい。
よもやおまいが犯人か、と見紛う怪しくてキモすぎの笑顔である。
しかしラストの笑顔は↑である。
この違いがおわかりか。
 
彼は妹殺しと村人に疑われ、ぱぱとの仲も悪くなり、ままも自分のせいで正気を失ってしまった。
もう失うものは何もない、な絶望的な状態で藁に縋ってモーレツにもがき狂ってる笑顔が上の笑顔。
靄が晴れ、心の澱が幾分軽減された時の笑顔が下の笑顔である。
大概が↑な感じでむさ苦しさ全開のハギュン様である。
かっこよさなど1ミリも感じない。
しかも、むさ苦しい上に↑な風にアップが多めである。
眼の毛細血管まで演技できる神演技であることにお気付きか。
白目の毛細血管を自在に操ることができる男、それがハギュン様である。
 
アラフォーの彼である。
目尻の皺やほうれい線が気になる方もいるであろう。
しかしながら、てこはその全てが愛おしく感じる。
全てが彼の歴史であるからだ。
その刻まれた皺の一つ一つに思い入れがあるのである。
「あんな事もあったね・・・
こんな事もあったね・・・」
なのである。
ハギュンのことをディスってる方々は、知らないんだよ。
映画「純粋の時代」で見せてくれたあの狂おしいほどに魅力的なハギュンを。
知らないんだよ。
ドラマ「Mr.Back」で死にそうな年寄りが若返る神演技を。
知らないんだよ。
ドラマ「ブレイン」で・・・以下略。
 
てこは何かと間(あわい)な人間が好きなのであるが。
本ドラマのハギュンは
・優しさと恐ろしさの間
・頼もしさと危うさの間
と、まさにWあわいなハギュン様に惚れ直さずには居られない。
 
「悪の花」のジュンギを抑えの男性最優秀演技賞受賞(韓流なコールデングローブ賞的な)も納得、というかジュンギではまだここまでは到達できないレベルである。
1974年5月30日生まれの47歳、175㎝。
ソウル芸術短期大学 放送芸能科卒業。
 
ドラマ「霊魂修繕工」「Mr.Back」「ブレイン」「交渉人~テロ対策特捜班(笛を吹く男)」「悪い刑事」
映画「純粋の時代」「JSA」「復讐者に憐れみを」
他多数。
 
決してイケメンではないが彼の目力の前では子鹿になってしまうてこである。
そして一たび口を開けばびっくりするほどのハイトーンのギャップに打ちのめされるてこなのである。

きゅん封印な男子@ハン・ジュウォン【ヨ・ジング】

警察庁次長の父を持つ、エリート警部補ジュウォン【ヨ・ジング】ですよ♡
 
ぱぱが次期長官候補。
警察学校主席入学主席卒業のエリートで。
温室育ちなお坊・チャマ(byおぼっちゃまくん)なジングは性格も悪くって。
人を見下すイケ好かない男子である。
さらには聡明なはずなのに脳筋属性で、考えていることが全くもってズレている。
 
それでもイケメンは正義だ。
画面のキラキラ度はハギュンでは0%であったが、ジングくんのおかげで30%くらいまでには回復する。
しかしポンコツ度が思いの外高く、相殺してプラマイゼロである。
 
ただ9話を過ぎたあたりから、キャラ変でなんとドンシク先輩(ハギュン)の真似をし始める。
なんと萌える状況か、想像は容易いであろう。
前半から後半への豹変ぶりは、ジングくんの事件に対する想いの強さでもある訳で。
何かと胸熱なお二人なのである。
 
ジングくんは、流石に韓流の子役激戦を制してきただけあって演技は申し分ない。
しかもあのかのハギュン様を前にしても喰われる事なく精一杯の演技をやってのける。
あのイケメンの下には相当な弛まぬ努力があるのであろう。
そんなことを実感する演技であった。
 
きゅんを封印し、イケ好かない男子であっても光る彼のキラキラ度。
彼から滲み出るキラキラはホンモノなのだなぁ。
ほんとスタイルもルックも素晴らしいジングくん。
ハギュン様より背が高いのに、ハギュン様より顔がちっさいし色白、そして美肌。
ステキですねぇ。
1997年8月13日生まれの24歳、178㎝。
中央大学校演劇映画学科在学中。
 
テバク」「太陽を抱く月」「オレンジマーマレード」「王になった男」「サークル:繋がった二つの世界」
最近は「ホテル・デルーナ」できゅんを量産しておった。
映画「ファイ悪魔に育てられた少年」

怪物てこが見た感想

事件が解明されるほど犯罪ロジックはなし崩しになってはいるが。
このドラマの命題は
個人がうちに秘めているクリミナルマインドとどう対峙するのか、であるので。
どう向き合うかで生き方も結果も違うものになるというのが浮き彫りにされている。
 
2人に関して言えば。
ジングは、この地獄経験でどうやったら気持ち良く生きれるかがわかったし。
しかしハギュンはこの地獄に20年も居たんだと。
この靄を取り払うのに20年も要したが、その代わり1人の青年の心を救ったと。
最後は明るい未来を予感できる仕様となっている。
 
このドラマは、最初っから暗く、じめっとしていて、爽快感とかラヴなキュンとか皆無であった。
その代わりに、いつの時代よ?と見紛うほどの古臭くて小汚い店なんかが出てくる。
肉屋もこんなとこで食事するのはジングでなくてもいやだなぁ、と思ったし。
売る気を全く感じない、買う気に、いや入る気にもならないスーパーなどが出てくる。
葦原での出来事も葦ぼうぼうなのとくらいのとで、何が何だかわからない。
地下室も暗くてなに拭いてるんだか、何してんだかわからない。
 
それなのに、最後の明るさと爽快感な演出。
ずっと無精髭&寝グセだったハギュンも髭もさっぱり、床屋行きましたっ、な髪型に。
そしてジングもプデチゲ食べれるようになっていた。
この対比が胸をジンとさせてくれるのである。
 
何よりもジングくんがハギュンの教えをインプットしてくれて愛弟子みたいになってくれたのがうれしい。
 
欲を言えば。
 
願わくば・・・
願わくば聞きたかった。
ジングがハギュンに「ドンシクさん」ではなく
「ヒョン」って呼ぶとこを・・・聞きたかったかな・・・