中国映画『SHADOW/影武者』(原題・影)映画レビュー:斬新武器登場【鄧超ダン・チャオ】孫儷(スン・リー)【鄭愷ライアン・チェン】【胡軍フー・ジュン】【呉磊ウー・レイ】キャスト情報・感想※ネタバレあり

ご訪問ありがとう、てこブログへようこそ。
 
今日は、中国映画『SHADOW/影武者』(原題・影)映画レビュー:斬新武器登場
を紹介するよ。
 
監督:張芸謀チャン・イーモウ。
主角:鄧超ダン・チャオ&孫儷スン・リー
 
巨匠クロサワの《影武者》を思い出すが、こちらはもっと激しい。
 
時代背景も人物像も架空となっているが、どうやら“荊州争奪戦”をモティーフにしているらしい。
まぁ、てこほどじゃなくともそこそこ「三国志」の知識があれば、映画の中の人や場所を三国志のそれに置き換える事ができるので、非常にわかりやすいのではないだろうか。
 
で、主角のお二方はリアルでもメオトであるので、
「家庭の馴れ合いを映画で見せつけられちゃかなわんなクッソ」って思って見始めたが、心配ナッシング。
馴れ合っているはずのメオトが、作中では全く馴れ合っておらず「プロや!」と膝を”ぽんっ”と叩きたくなる、そんなお二方であった。
 
敵方に胡軍フー・ジュン&呉磊ウー・レイが親子設定で登場。
胡軍はてこレジェンド枠であるが、なぜかというかやっぱりというか呉磊出演が話題となる。
 
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!

SHADOW/影武者ってどんな映画なん?

モノクロームな舞台表現

冒頭から5分で誰でも気付く、なんっか画面暗いなぁ、、、
!タイトルが”影”だからか!と。
中華な古装映画はチャイナマネーがふんだんに反映された豪華絢爛な衣装やセットが王道である。
ちなみに↑の画像は宮廷内、いわば日本で言うところの本丸である。
宮廷内は普通なら金色とか朱色で溢れかえっているものだが、本作はご覧の通り、白・黒・灰色のモノトーンで統一されており、唯一の色は血の色だけである。
水墨画の世界である。

渋いキャスティング

で、どんな映画かは一言で言うと
影武者の下剋上ストーリーである。
 
舞台は”沛国”(←ポジション)の領土”境州”(←荊州ポジ)を20年前に奪った”炎國”(←ポジ)
という背景。
なので、沛国のおくれ毛ばぁさーっの沛良は呉の孫権ポジションということになる。
孫権て曹操や劉備に比べるとかなりマイナーで気弱なイメイジであるが。
本作の孫権@沛良は色好きで怠け者で狭量なゲスの暴君設定が新鮮である。
蜀に実の妹を妾に出そうとする鬼畜である。(三国志では劉備の側室になった)
中の人は鄭愷チェン・カイ、なかなかのサイコぶりであった。
 
男主角が沛國の都督・子虞で孫権の部下でシンクタンクでもあるので周瑜ポジ(たぶん)
周瑜って結核で早逝するのだが、こちらの@子虞は蜀との戦いでくたびれた設定の模様。
宿願は荊州(@境州)を取り戻し蜀の将軍を倒す事。
でも体が弱ってて自分に瓜二つの顔を持つ男に”境州”と言う名を与え、自分の影武者に育てあげ、なんとか宿願を果たそうと企んでいる。
↓@境州(子虞の影武者)
一人二役で中の人は鄧超(ダン・チャオ)
宿敵は炎國の将軍。
蜀で将軍で、しかも槍使いなので自ずと関羽であると想像できる。
その息子は関平ということになる。
この二人はてこ監修”イケメン備忘録”でpickupなのでここでは詳しい話は無しで。
↑関羽・関平親子。
なんだか聖闘士星矢バリのデコりっぷりだがやはり安定のモノトーン。
岩場で行き倒れたら保護色で見つけられない。
背景と同じ色、カメレオン鎧である。
だけど、そこはしかし関羽であるからして。
八十二斤(三国志演義が成立した元末~明代では50kg弱)もある青龍偃月刀を優雅に捌く姿は誠に雄々しい限り。
息子はパパには及ばずともそれなりの強さである。
替え玉とも知らずに影武者と死闘を繰り広げる。

とんでもアイディア斬新武器「十特ナイフ傘」登場

この初めて見る、万能かつcoolな武器。
こんな斬新武器初めて見る。
このアイディア出た時点で優勝。
傘の骨の部分が鉄刃(重ねダブル仕様)の傘である。
最初の動きも割と笑えるのだが
ピンだけじゃなく、集団ヴァージョンもあり整列された時には斬新すぎで思わず吹いてしまった。
で、殺陣は中盤までは本物が影武者にお稽古つけてあげたり、関羽親子のお稽古だったりで、割と抑えて〜からの終盤にどぉーんっと戦闘シーンをぶっこむ方式。
割とえげつなく、ぐさぐさざくざくやるので当然どくどく流血するが、水墨の世界に一際鮮やかに浮かび上がる鮮血が耽美である。
若干長すぎとかくどいとか、思わなくもないが、それまでがいろんな面で抑えたつくりなので、まいっか、と許せる範囲である。

SHADOW/影武者てこ監修”イケメン備忘録”

おどろきの一人二役@子虞+境州【鄧超ダン・チャオ】

相当な数の映画に出演してるキャリアを持つが、あまり認知度は高くない彼。
彼は日本で大人気の女優、孫儷スン・リーの夫である。
つまりこの二人はリアルでもメオトである。
長いこと寝食を共にする馴れ合いメオトのはずだが↑をみてほしい。
「ぁあ、喰ぃてぇ、、、、ぁああ、吸ぃつきてぇ、、、」
という男の雄叫びと欲望がダダ漏れておる。
女も「ぁあ、抱かれたい、、、ぁあ、夫が見ている、、、」
という狂おしい欲情がダダ漏れておる。
そこには”馴れ合い”などこれっぽちも存在しなかった。
プロである。
 
一人二役であるが、正直別人に見える、同じ人間だと思えない。
↑の二人が同一人物だとはとても思えない。
本来の彼の体重は72kg、で、左のマッスル時は82kgで映画のために筋肉増量したらしい。
最初@境州(82kg)を撮り、急激に減量し62kgまで絞ってから@子虞パート(画面右)を撮ったらしい。
飢餓のトランス状態が子虞のサイコさを表現するのにぴったりだったのではないだろうか。
”マジもんの役作り”である。
1979年2月8日生まれの41歳、180㎝。
中央戯劇学院卒業。
たくさんの映画に出演してるがてこが見た事があるのは
「戦場のレクイエム」「王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件」「ドラゴン・フォー」シリーズ「人魚姫」
ドラマは2009版「倚天屠龍記」くらいか。

青龍偃月刀な漢@楊蒼(関羽)【胡軍フー・ジュン】

正直こっちがお目当てである。
しかも関羽であるよ。
三国志には数多くの漢が出てくるが関羽はてこ基準では2位、準優勝。
 
嬉しいのは、彼の攻撃を3手以上耐えられる人間はいないという無双設定である。
だがしかし、聖闘士星矢兜は悪趣味であったし、なんといってもあのとんでも武器”十徳ナイフ傘”が強烈すぎて天下の青龍偃月刀がかすんでしまった。
それでも我が胡軍は見事な殺陣で攻め込むのである。
負けたけど、、、
いいんです、見せ場があったし、存在感も安定であるし、いいんです、たとえ呉磊が話題で”フ”の字がなくても、、、いいんです、、、見れるだけで、、、いいん(以下略)
1968年3月18日生まれの53歳。
中央戯劇学院表演系卒業。
キャリアが長いので割と皆さんも見たことあると思う。
金庸武侠ドラマ「天龍八部」では主角。
国際合作映画「レッドクリフ」では趙雲。
最近だと「将夜」のラスボスがみなさんの目に多く触れているであろう。
実はてこは最近「藍宇 〜情熱の嵐〜」という2001年の映画を見、その原作本も読んだ。
公開待ちの最新作「雪中悍刀行」の予告編も7月に公開され嬉しい限りである。

未熟な男子@楊平(関平)【呉磊ウー・レイ】

関羽ぱぱには及ばないが息子も槍使いでぱぱにいつもお稽古をつけてもらってる。
諸葛亮の策で荊州を奪ったあとは屈強な守りで境界をぱぱと二人で守ってっきた。
息子もやっぱり聖闘士星矢。
最期は油断しちゃったね。
1999年12月26日生まれの21歳、182㎝65kg。
瑯琊榜の@飛流くんなので注目度は高いのであろう。
最近は随分と成長して主角として活躍中であるが。
本作”影”は@飛流くんの面影が割と残ってて普通に「大人になったなぁ」と目を細めて見てられるのだが。
最近の彼の姿を見ると未知数と既知数がごっちゃになって少なからず混乱してしまう。
成長の仕方が想定と違うというかなんというか、それほどに変わってしまった、と思う。
長歌行」はまだ未上陸だがいずれ来ると思うので彼のチェックも兼ねて見て欲しい。

SHADOW/影武者てこが見た感想

モノクロームでシックであり繊細に構成された舞台に大胆な効き色の鮮血の朱色。
一方では、聖闘士星矢バリのデコにド派手な戦闘シーン、そしてガジェットは厨二全開。
一歩間違えば、はちゃめちゃどたばたになるところだが、紙一重で回避、といったところか。
何かと↑陰陽マークでお稽古したり琴弾いたりするのもなんかなぁ、とも思う。
冒頭は@小艾(孫儷スン・リー)が困惑するところから始まりラストも彼女が締め括る。
影で終わるのか?」という主題に対して、影で終わりたくない理由とはそれなりに納得するものではなくてはならない。
人間の欲、彼女の犯した間違い、いろんなものが押し寄せてくるラストである。
 
とんでも武器だけでも優勝、演員もベテラン・若手共に上等。
見ても損はないと思う。

華流映画

Posted by teco