中国ドラマ『成化十四年~都に咲く秘密~』(原題・成化十四年)ドラマレビュー其の2(26集〜ラストまで):成龍(ジャッキー・チェン)プロデュースBL改編ブロマンス??ここに完結!【官鴻/官鸿グアン・ホン】【傅孟柏フー・モンボー】【劉耀元/刘耀元リウ・ヤオユエン】【王茂蕾ワン・マオレイ】【書亜信/书亚信シュー・ヤーシン】【楊凱程/杨凯程ヤン・カイチョン】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり

2023年9月13日

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今日は、中国ドラマ『成化十四年~都に咲く秘密~』(原題・成化十四年)ドラマレビュー其の2(26集〜ラストまで):成龍(ジャッキー・チェン)プロデュースBL改編ブロマンス??ここに完結!
を紹介するよ。
 
基本情報と1〜25集までのレビューは↓其の1を読むが良い。
原著は神作家夢渓石さんによるやおい小説だ。
ドラマ化にあたりブロマンス改編されているが、見方によってはブロマンスに感じない、などとの声も聞こえたり聞こえなかったり。
考察の余地は十分にあるし、後半物語が佳境に入るほどに彼らの心の動きも活発になってくるので、
その辺を楽しんでもらいたい。
 
そして、成龍班によるアクション指導は見応え十分だ。
オイラトらとのいざこざは避けては通れぬ明代なので期待できるはずだし、
明代歴代皇帝は問題なく即位出来たことの方が少なく、何かと遺恨を残す後味の悪いものが多いので。
その辺の関係がクライマックスになるのかな、などと勝手に思ってる。
いずれにせよ殺陣は避けては通れぬ訳だから、アクションシーンを心待ちに視聴開始だ。
 
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!

成化十四年(後半)ってどんなドラマなん?

第5案件、兄さん偽物事件&氷室事件&爆弾事件

命懸けの都への旅で、オイラト女子が毒矢に入られたりして。
ちょっといやな展開だ。
かわゆは自らが解毒薬実験台になる為に、わざと毒矢で毒にあたり〜
と命懸けでオイラト女子を助けようとしてる。
何ですかね、愛情?ぃやぃや友情でしょ(と自分を励ます)。
 
兄さんは兄さんで、自分の偽物がお金持ちから金をゆすり取る事件が起きてそれどこじゃないんっすよ。
でもかわゆも心配。
かわゆは毒で高熱→氷が必要。
・・・氷がない・・・
〜からの、皆さんもざわついたショット↓これの登場。
間違いなく過去イチ女装認定だろうな。(好みじゃないけど、とか言ってみる)
 
このドラマは古式ゆかしく時代劇鉄板を随所に散りばめているが。
偽物もそのひとつ。
女装のクオリティもすごいが、この後男装も登場するがその完成度も過去イチじゃないかと。
 
そして、氷室事件のあたりから急にフォーカスされてる宦官がおってな。
それが↓この方。
この美少年はなんと【書亜信/书亚信シュー・ヤーシン】だ。
白髪」でモアイの弟役をやってた男子だが、こんな美少年役ができるとは。
侮ってました、ごめんなさい。
 
役どころは、成化帝に3年前から仕えている宦官で、もとはオイラトの王子だった設定。
オイラト?
そうオイラト女子の恋焦がれてる男子がこの王子だ。
暗部となって明情報を流しているらしい。
その辺に一枚噛んでるのが、其の1で紹介した李の名を継ぐ者まおれいアニキだ。
だいたい全ての事件に絡んでるまおれいアニキ。
 
オイラト一味が目をつけたのが王憲という男子だ。
中の人【楊凱程/杨凯程ヤン・カイチョン】
「人間煙火花小廚」の方ですね。(記事は気長に・・・)
 
ぃやぁ、このタームはなかなか面白かった。
彼は固安郡主の夫で自閉症だが、天才的なメカニックの才能を持っている。
で、武庫司に籠って新兵器開発に従事してるのだが。
 
人と関わったり喋ったりすることができないが、嫁の公主は自分を理解していると認識できている。
そして、嫁の心中も察することもできる。
ただそれを表現できないだけだ。
しかし、彼らメオトは喋らずとも意思疎通ができている様で、それは紛れもない絆だ。
 
君の瞳に愛だけではない、復讐の炎も見えたんだ・・・
 
という王憲の心の声。
作りたくなどないが、愛ゆえに作った新兵器「蔽日」
なんと温かくも悲しい話だろうか。
こんなふたりは幸せに過ごしてほしいのだが。
新兵器の爆弾の威力を知ったまおれいアニキ。
この爆弾が欲しくて欲しくてどうしようもなくなってしまいましてん。
 
ことの顛末が悲しすぎて虚しかった。
このタームは、この悲しきメオトのキャラがしっかりと立ちすぎていて。
存在感が圧倒的だった。

最終案件、立春大典

クライマックスに向けて着々と舞台は整ってきてるんだが。
兄さんとかわゆだが。
途中から互いの呼び名が変わったの知ってますかね、皆さん。
それに比べて汪ちゃんの孤独なことよ。
なんか冬児を拠り所にしないといけないポジションが悲しみ。
 
で、そのかわゆがまおれいアニキに拉致されましてん。
青歌さん・・・のおかげもあって命は繋いでますがね。
このあたりから兄さんは(うすうす壊れつつあったが)本格的に壊れ始める。
そこに戦いがあれば戦うし強いけど、その為のアクションやアイディアはほぼない。
流れに身を任せてるだけの存在と成り果てる。
でもいいんです、兄さんはそれで。
 
で、いろいろすったもんだの末、とうとうまおれいアニキの目的がはっきりする訳だが。
驚いた。
まさかのラスボスですよ、アニキ。
ぇえ!?
あの成龍班作品でラスボス抜擢とか、アニキやるなぁ。
 
立春大典の孔明灯に爆弾が・・・
〜からのオイラト大兄さんら草原組の見せ場はわりと楽しい。
1発2発当たらず・・・〜からの大当たりー、とか愉快だ。
 
しかし皇居で謀反の罪を着せられるかわゆ。
帝と共に逃走し屠られる汪ちゃん。
汪ちゃんから託され、帝と共に逃走中の兄さん。
 
三人三様でクライマックスへ突入だ。

成化十四年てこ監修”イケメン備忘録”

かわゆな男子@かわゆ【官鴻/官鸿グアン・ホン】

㊗️てこブログお初のKuanクアンこと【官鴻/官鸿グアン・ホン】だ♡
 
とても美しい整ったイケメンだ。
本作では、その美貌を生かし女装だけではなく、ヘアースタイルやコスチュームも度々変えてのご登場。
特にオイラト村への潜入時のドレッドはなかなかの造形だった。
しかしね、あざとかわゆすぎてどーもね。
かわゆはどうやら人たらしのようで、男女問わず好かれる系だ。
おそらくは青歌さんもかわゆのことが好きだったはずだし、汪ちゃんだってもっと仲良くしたかったはずだ。
で、タチが悪いのはかわゆはそれ(自分がモテてること)を自覚してるって事だ。
わかってて(自分を好きなんだから、ここまでくらいなら許されるよね?助けてくれるよね?)やってるところがタチが悪い。
 
オイラト女子の事は、自分でも想定外だったと思う。
ここで導き出される事は、かわゆは”バイ”だと言う事だろう。
春風沈酔的夜晩(スプリング・フィーバー)」を思い出すが、これも悲しい話だった。
オイラト女子の守りが思いの外固かったことが救いだ。
 
かわゆも辛かったろうが、それを察する兄さんの心情を考えると気の毒でね。
それなのに、かわゆったらあの強気な態度だ。
このドラマは、3人の誰を推しにするかで随分と見方が変わってくる性質のドラマだが。
てこは断然”兄さん派”なので、
 
ちょっと?
かわゆ。
少しは兄さんの気持ちも考えなって。
 
とエコ贔屓してしまうのだ。
 
汪ちゃんの事もね。
まぁ兄さんはそんな余裕はハナからないんで無理だが、もちょっと仲間み出してあげてもよかったよね。
汪ちゃんの気持ちをわかりつつ〜でも敢えてのツン。
兄さんはあからさまに落ち込む素直さがあるけど、汪ちゃんにその素直さはなくツンでリターン。
ツンVSツン、を見守る兄さんのうろたえ、などを考察するとキリがないんでこの辺で・・・
微博:官鸿Kuan
 
はぁ・・・風車・・・かわゆっす・・・
 
1995年1月15日生まれの28歳、184㎝。
 
実はでいでい(王鶴棣)版「流星花園」の花沢類なんですよ、彼。
ちょっと違う感。
「玉昭令第一季・第二季」「致勇敢的妳」
待播は「錯嫁世子妃」「四海重明」

人生が狂ってしまった男子@兄さん【傅孟柏フー・モンボー】

㊗️てこブログお初のMpaulムポルこと【傅孟柏フー・モンボー】だ♡
 
ぃやぁ、よかったすよ、兄さん。
本作のメインふたりは台湾俳優起用で、むぽーる(兄さん)は地味目(ルックが)だ。
てこは4年くらい前に「最後的詩句」という映画でむぽーるの事を知ってたし、地味目ルックがことの他気に入っていたので、
さすがは成龍、むぽーるに目をつけるとは!と喜んだものだ。
 
今回の役どころの初期設定では、軍人だった頃のPTSDに悩まされながら、飛魚服(錦衣衛)というブラック職場で激務に従事している、寡黙かつ腕の立つ男子、ついでに皇太后の親戚というアイデンティティも持つ。
というわりと破格な好条件男子設定だった。
そして冒頭のアクションで期待に違わぬ役柄だと喜んでいた。
 
まぁ、とっとと同棲し言われるがままに冬児を身請けし料理を振る舞うのも良いだろう。
世に言うスパダリだ。
原著はやおいだってんで、兄さんとかわゆがその仲になるんだろうから。
つまりは惚れた弱みというか、かわいい嫁のわがままぜーんぶ聞いたるぜ、ってスタンスかと。
しかし、こんなまつがい(間違い)も楽しみのひとつだ。(などと強がりを言ってみたり)
回を追うごとに、かわゆの一言に一喜一憂する兄さんや、
かわゆの事になると冷静で居られなくなる様を見せられているうちに、
・・・
ぁあ、とんだ勘違いだった。
兄さんが嫁枠か・・・
 
と、自分のまつがいに気付いたものだ。
これは兄さんがどうと言うことではなく、消去法。
つまりかわゆは攻め以外ありえない、なのだ。(個人の見解です、念の為)
 
てこのようなオタクみの強い生き物は、鉄板にも萌えるがギャップにもめっぽう弱い。
兄さんのようなルックで、しかも強い、なのに〇〇、って言うのはなかなか良い線ついてきますよね。
 
互いの呼び名が変わったあたりから、兄さんのかわゆへの執着が激しくなって行く。
もうかわゆ至上主義になってるのにも関わらず、漂うのは独りよがりみ。
ピンチに参上するヒーロー感もない。
圧倒的な片想い。
・・・
でも安心してください。
そこに確かに愛は存在します。
 
兄さんのキャラが秀逸だったので、今後このキャラ色を払拭できるか一抹の不安もあれど。
他作品や新作も期待したい。
 
1987年5月13日生まれの36歳、185㎝。
台北芸術大学卒業。
 
代表作:「妳就不要想起我」「衣櫃里的猫」「真愛的謊言之破氷者」「一代新兵之八極少年」「最後的詩句」「範保徳」

すぐ近くに幸せが・・・な男子@汪ちゃん【劉耀元/刘耀元リウ・ヤオユエン】

㊗️てこブログお初の汪ちゃんこと【劉耀元/刘耀元リウ・ヤオユエン】だ♡
 
今回ランクインは3人ともお初明星だ。
めでたいね、とりあえず。
 
胡散臭そうで底意地が悪そうで金の着服とかもしてそうで袖の下がなきゃ動かなそうな明朝宦官という存在。
宦官の船遊びの船が大きくて(帝の船より)転覆したとかしないとかの逸話の時代も明代だ。
汪直という宦官は、史実でも語られる問題の多い宦官であったのだ。
その汪直をモデルとしときながら、本作の汪ちゃんは清流属性の宦官だった。
 
かわゆと兄さんの絆に入りたいけど、自分の立場じゃ難しいし。
当のふたりも熱心にコンタクトしてくる訳じゃなし。
自分と少し境遇が似てる冬児にむける優しさが逆に虚しい。
牢屋に入ってる時、かわゆにプレゼントの木彫り作ってたの覚えてますか?
なんかね・・・
まぁでも、汪ちゃんも十分に愛されキャラではあるが。
やはりてこは其の1で言及した、部下の紫さんの方に惹かれていたんだな、実は。
 
実は近くに幸せがあるんだが、それに気付かないこの切なさよ。
紫さんは、終盤ちょっと魔がさしちゃうんだが。
汪ちゃんは連れて行くんだな、赴任先に。
よかったよ・・・
この最後の選択も含めて、このラインは尊かった。
 
汪ちゃん演技で印象的なのは、ピストル打つ時のドヤ顔かな。
なんかかわぇえかった。(語彙力)
汪ちゃんの演技で気になるのは、お箸の持ち方かな。
ぁ、もしや弱冠17歳の若さをお箸の持ち方で表現してたとか?
・・・
んな訳ないよね。
お箸は練習すれば優雅に使うことが可能だ。
ぜひチャレンジしてほしい。
微博:刘耀元
 
ぇ、なんか整ってる!?
 
1996年1月3日生まれの27歳、176㎝、60kg。
中国戯曲学院卒業。
 
これは「護心」ですね。
この後視聴しますよ、しっかりと。
 
「家有蛇仙美貌妻」も最近ブロードキャストされた新作。
ほかは「二十四味暖浮生」「報告他倆是仮兄妹」
ん?「俠探簡不知」にも出てるって。(まったく記憶にない)

成化十四年てこが見た感想

 「成化十四年」公式HP
↑コレ、邦版のキービジュアルだが。
汪ちゃんも入れたげてっ。
てこからのお願いです。
・ 
最終案件は、これまでの総集編といった具合にこれまで着々と積み兼ねてきた点が形になる。
ここで使ってきた汪ちゃんそっくりさん。
スネちゃま事件の時の武安侯や氷室事件の金三嬢、兄さんの婚約相手の女子なんかも登場。
万じいちゃんらも復活してるが、皇太后に阻まれ〜なんてのもあって。
万貴妃は娘子軍率いて帝救出に向かうし、殺陣もあり。(かなり本格的だった)
万貴妃ーーーーーー
 
と泣き叫ぶ帝も拝める。
物乞い少年団も痒いところに手が届く働きをし。
 
もうみんな出ましたかーーー?
出てない人居ませんかーーーー?
はい、出ましたね?
 
という感じ。
 
終わってみれば、成龍プロディースのアクションとかブロマンスなどの触れ込みとは随分と違う印象で。
良質な明代の探案ものだったと感じる。
クライマックスに向けて、丁寧に積み重ねる脚本は優秀だし、使い捨てのキャラも居ない。
皆それぞれに役割があり、そのキャラ建てもしっかりできていた様に思う。
アクションは見応えはあったがそのシーンはわりと少なめ。
もっとたくさんあれば尚よかった。
 
帝・万貴妃・汪直(汪植)が史実と違う清流属性設定に変わっていたが。
この視聴者のバイアスを覆す設定は、本作の最大のスパイスになっていたと思う。
視聴者は見てる時に
 
このままなはずない、だって帝は〇〇だもん
汪ちゃんは後で裏切るのかしら?
万貴妃は皇太后と泥試合を後宮でするのだろうか?
 
などと言う推測は切って離せないものだ。
そしていい意味で期待を裏切られる。
 
ブロマンスについては、其の1でも書いたが。
ブロマンスが嫌いな人はブロマンスじゃないと思って見ればいいし、
ブロマンスが好きな人は、自分の裁量でどこまでも考察したら良いと思う。
だってそこに確かに愛は存在しているんだからさ。
思考は自由なんだぜ。