中国ドラマ『白色月光~愛した人の隠顔(かくれがお)』(原題・白色月光)ドラマレビュー:韓流ドラマ”夫婦の世界”と比べてみようか?【喻恩泰/喩恩泰ユー・エンタイ】【黄覚/黄觉ホアン・ジュエ】【范瑋/范玮ファン・ウェイ】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり
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今日は、中国ドラマ『白色月光~愛した人の隠顔(かくれがお)』(原題・白色月光)ドラマレビュー:韓流ドラマ”夫婦の世界”と比べてみようか?
を紹介するよ。
【基本情報】
監督:劉紫微
脚本:阿菲、王宇琼、王安安
脚本:阿菲、王宇琼、王安安
P:黄田田、張誉薰、劉佳莉、張元歓
主演:宋佳、喩恩泰、劉敏涛、黄覚、王禛、范瑋
プラットフォーム:優酷、2020/8/19〜
主演:宋佳、喩恩泰、劉敏涛、黄覚、王禛、范瑋
プラットフォーム:優酷、2020/8/19〜
45分✖️12集
女子のライフスタイルが主題になってる作品がわりと多くなってるここ最近の流れ。
本作は夫の不倫に苦しむ女子が主役だ。
てこの守備範囲外のドラマだ。
どろどろしていておそろしく不快な話になるであろうものを、なぜわざわざ見ないといけないのか。
今まで避けてきた分野だ。
しかし、こないだ見てしまったのだ。
韓流ドラマ『夫婦の世界』を。
おそろしく不快でありながらも、最後まで見続けたと言うことはそれなりに面白かったからなのだろう。
しかしレビューを書く気には到底なれなかった。
そして、華流にも似たようなドラマがあることを知る。
ブロードキャストは、「夫婦の世界」は2020春であり、韓国では驚異的な視聴率を叩き出した超話題作となる。
一方こちらの「白色月光」は2020夏だ。
わずか数ヶ月後の播出のせいで”まねっこ”と言われたり、比較されたりするのは仕方のないことだろう。
ほぼ同時期の制作だろうから”まねっこ”説はないが、比較検証は見ないと分からない。
真相を我が目で確かめるべく視聴を開始した。
見始め早々に、メオトにはちーこガールが居ることに萎える。
これから、このcuteちーこガールの身に降りかかる災難を想像しただけで視聴意欲が下がる。
唯一の救いは12集とコンパクト設計という点か。
ヒロインは、レッドクリフの宋佳、とある。
レックリ?
・・・
↑驪姫さんか・・・
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!
※てこブログは、大いなるネタバレを含みます。
閲覧の際は、十分にお気をつけください。
白色月光ってどんなドラマなん?
ヒロインはバリキャリ女子(建築家)、夫は主夫で家事全般やちーこガールのお世話をしている。
「夫婦の世界」も同じような設定で、ヒロインはバリキャリDrで副院長。
夫は映画制作会社を起業するも実質利益はゼロの、いわばヒモだった。
で、浮気相手の女子もどちらも同じような二十代の若い女子だ。
違うのはこの浮気相手女子の真意だ。
韓国不倫女子は、離婚して自分と結婚して欲しいと願い。
中国不倫女子は、お金目的であり、つまり男子を利用しようとしている、という違いはある。
まんまと騙され浮気しちゃって慌てる夫は【喩恩泰ユー・エンタイ】
「大秦帝国之縦横」↓(記事は気長に・・・)
「清平楽」↓(記事は気長に・・・)
直近では話題作の「卿卿日常」↓(記事は気長に・・・)
このような古参株なわけで、演技スキルは付け入る隙は1ミリもない完璧さだ。
それなのに(中身は素敵なのに)・・・
作中で、ヒロインがなぜこの男子を夫に選んだのか説明するシーンがあるのだが。
「見た目は平凡だし、背も低いけど〜(優しい」
ひどっ。
つらっ。
わざわざそれ視聴者に言う必要あるだろうか。
否。
それまでも、ヒロインに対して、
・不倫相手ガールの車にコーヒーをぶちまける
・子にものの道理を教えない
・子の機嫌を伺う
↑のような理由でてこはあまりいい感情は抱けなかったところに、この”背も低い”発言だ。
この発言以降は、ヒロインに対して応援する気や同情やましてや共感など少しも感じなくなってしまった。
この女子がこの男子を選んだ基準は、見た目じゃなく中身だ、と彼女は強調しているわけだが。
実は中身などで選んでるのではなく。
無意識にマウントを取っているのだ。
本来、自分ならもっと上のランクの男子と結婚できるのだけど、というマウントだ。
さらに、この男子がそれを無意識に受け入れる事でこの結婚生活は成り立っていたのだ。
つまり、夫は夫で、
身の丈に合わないゴージャス女子を嫁にできるのだから、望むように主夫をしよう、望まれる役目を果たそう、という思考だ。
「夫婦の世界」はというと。
正直この夫の思考回路は全く理解できないし、理解したいとも思わなかったくらい潔い。
潔いほどに”浮気”であり、病気のレヴェルだ。
「お前が許してくればなんの問題もなかったんだ」
という、突き抜けた思考回路であり。
これを理解するのは、てこのようなノーマル脳みそでは到底不可能だ。
しかし、こちら中国版は理解できる。
世の専業主婦の多くが、自分の仕事(家事全般&育児&もろもろ)に対し相応の対価がないと嘆いている。
その中で、自身の存在意義に疑問を持ち自己嫌悪の中に居ながらも気付きや喜びを見出し生きている。
そんな状況で、自分をクローズアップしてくれる存在が出現したならば。
それはおそらく気分がよくなるはずだし、幸せを感じるはずだ。
そんなこの主夫の気持ちはわからなくもない。
つまり、この浮気は夫だけのせいじゃなく嫁にも十分に原因があると言う事だ。
”裏切られた、浮気された”という一事実だけみて、速攻”離婚”という結論に達しているのが納得できない。
物事には必ず原因があるものだ。
先ずは己を省みることが必要なのだ。
「夫婦の世界」におけるヒロインが離婚を決意する理由はわかる。
酷すぎるからだ。
夫の突き抜け方もだが、信じていた周りの人間からも騙されていたのは相当なダメイジだろう。
その点、こちらのヒロインには信頼できる親友もおるし、ぱぱままもご健在だ。
職場の雰囲気も花○(はなまる)すぎるし、なんだかアーティストポテンシャルまで匂わして無双すぎて不快だ。
こんな恵まれた環境で、、、と思うてこは間違っているだろうか。
本作は、若い女子との浮気かと思わせといて〜〇〇だった、を仕込んでいるのだが。
これが不快すぎる。
「夫婦の世界」との決定的な違いは、子の年齢だった。
あちらは中学生で、こちらは六歳だ。
あちらでの最大の過ちは、中学生の子に体裁だけ取り繕いきちんとした説明をしない事であったが。
こちらは六歳なので。
六歳となれば事情は違う。
違っても説明はすべきだと思うが、幼いので百歩譲るとしても。
相手の子に接触するのは、どう考えてもゲスすぎる。
しかもその子は中学生くらいだ。
何が起きているのか理解できる年頃なのだよ。
寸でのところで踏みとどまり、最悪の状況を回避はしたが。
この女の罪は深い。
その後吹っ切ったように煙草を燻らす様が、そこはかとなくかっこよさげに描写されているのも不快だ。
自分で勝手にケジメをつけてケリをつけるのは構わないが、罪のないちーこを巻き込み傷つけるのは間違いだ。
それも”嫉妬”という悪意のせいで。
ところで、ヒロインの職場の社長は【黄覚/黄觉ホアン・ジュエ】だ。
とりまキャスティング見ただけで、なんかやらかしてくれる期待がある俳優だ。
本作では、出番最初から不穏さがだだ漏れ男子だ。
どうやらお金関係で困ってる感じで、後に〇〇になるのだが。
それの後ろに〇〇の存在があるとか、一番怖いのは〇〇女子だったんだよねぇ・・・
まったく怖い怖い。
会社の顧問弁護士は【范瑋/范玮ファン・ウェイ】
作品スチールはみつかんないので、G-ショックウィリアムをあげておく。
㊗️てこブログお初明星だ。
役どころは、会社の顧問弁護士。
以前は離婚弁護士として七年アメリカで働いていたらしい。
時々英語を交えちゃうかわいい男子だ。
役柄は、重要性もなく居ても居なくてもいいポジションで気楽だ。
離婚についての専門的なアドヴァイス要員だ。
夫の”二つの間違い”によって離婚を決意したヒロイン。
この二つ目の間違いの女子の行く末とヒロインの行く末がクライマックスの肝だ。
白色月光てこが見た感想
ヒロインが、生きる上での最重要事項は何か、というのが物事の分かれ目となる。
・愛する夫の気持ち
・愛する子の気持ち
・愛する自分の気持ち
↑のどれを最も大事にするかで決断は違ってくる。
本作の場合は、”自分”だ。
自分の幸せを最重要項目としている。
夫がモラハラDV夫とかでない限り、自分以外の気持ちを少しでも尊重したら違う帰結になっていただろう。
思うのだが、子は親の付属品ではないし所有物でもない。
育て与えるが、親も子に育てられ与えてもらっている。
子も歴とした一個人であり、親子といえど関係は対等なのだ。
離婚しないことが子にとっての幸せ、と言う事ではなく。
子の意見は必ず聞き理解に尽力すべきだし、子の希望に添えなくともそれを説明し説得する努力は必要だ。
〜こうなったからよろしくね(我慢してね)、は全くもって子を尊重していない。
さらに不快なのは、(はっきりとは言っていないが)ヒロインは恐らくはNewちーこ命を宿していたと思われる。
夫の不義を知り離婚を決意していたが、それを悟られないように演じていたために宿した命だ。
こんな理不尽は到底理解できないし、ヒロインには嫌悪感しかわかない。
そして最後の”芸術”だ。
結婚や離婚を芸術作品として発信している様子が描かれており、
”結婚とは〜”
”幸せとは〜”
のような事を色々な形で表現している。
例えば、離婚した女性やその家族(子)が差別や偏見で苦労することが多い、という背景があり。
その背景のために離婚せずに我慢しているなら、そんなことないよ、と。
新しい扉が開けるからあなたも勇気を出して、ということなのかもしれない。
そのような事を伝えるためには
・いかにひどい結婚生活であったか
・自分のことだけでなく、夫と子のことも十分に理解する努力をしたか
・建築家をやめてアーティストになる理由
このような事を、作中で丹念に積み重ねないといけない。
残念ながら本作は、そういった積み重ねがない。
単純なストーリー展開に、なんとなく雰囲気のあるカメラワークやBGMで心理サスペンスみを出しているに過ぎない。
思春期の男子中学生が行方不明になるのは「夫婦の世界」と一緒だ。
子の心をそこまで追い詰める大人の罪深さに心が痛む。
夫の不義にショックを受けるのは理解できるし、真相を確かめるべく動くのも好きにしたらいい。
しかし、浮気の証拠をつかんだところを見せられても、てこには”気の毒だったな”としか思えないし。
夫に三行半を突きつけたところを見ても”ザマァ”とは感じなかった。
ラストの”芸術”については言わずもがなだ。
そもそも問題定義な芸術はてこはあまり受け入れられない。
作品を見て感じることは本来受け手の自由であるはずだ。
そこに”こうでしょ”という表現者の強い想いがある場合、受け取り方に偏りが生じるしフェアじゃない。
現実にこのドラマのラストのような展示会があっても、てこはおそらく足を運ぶことはないだろう。
ヒロインが、なにか新しい事を始めるきっかけが離婚する事だった、という事だ。
こんな独り善がりなことがあっていいのだろうか。
その後再婚するのも自由にすればいいが、子の育成は責任を持って欲しい。
そして、相手の子のその後が心配、それに尽きる。