中国ドラマ『理想之城』ドラマレビュー:古狸古参勢なんかに負けねぇぞ!30女子ゼネコンうるるん奮闘記☆【趙又廷/赵又廷マーク・チャオ】【劉奕暢/刘奕畅リウ・イーチャン】【張天陽/张天阳チャン・ティエンヤン】【代旭ダイ・シュー】【于和偉/于和伟ユー・ハーウェイ】【陳明昊/陈明昊チェン・ミンハオ】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり

2023年8月30日

ご訪問ありがとう、てこブログへようこそ。
 
今日は、中国ドラマ『理想之城』ドラマレビュー:古狸古参勢なんかに負けねぇぞ!30女子ゼネコンうるるん奮闘記☆
を紹介するよ。
 
【基本情報】
 
監督:劉進
脚本:周唯、羅虹
P:戴瑩(総制片人)
原著:若花燃燃《蘇筱的戦争》
主演:孫儷、趙又廷、于和偉、陳明昊、高葉、李伝纓、張澍、李洪濤、趙君、銭漪、劉泊霄、楊超越、劉奕暢
プラットフォーム:愛奇藝、2021年8月12日〜
45分✖️40集
 
マーク♡【趙又廷/赵又廷マーク・チャオ】補給だ。
すん姐さん(孫儷スン・リー)が主役で無双なので、マーク♡の出番は思いの外少ないが、それでも良い。
 
マーク♡は「三生三世十里桃花(永遠の桃花)」以降、ドラマ出演は三本しか無い。
「深夜食堂」「平凡的栄耀」(記事は気長に・・・)と本作の三本だ。
「深夜食堂」は見るたび、いや見なくとも思い出しただけで泣けてしまいレビューどころではない。
「平凡〜」は韓流ドラマ『ミセン』のリメイク版だが未だレビューしていない。
 
映画は四本だ。
かろうじて「晴雅集(陰陽師とこしえの夢)」だけはレビューしているが、
「南極之恋」「狄仁傑之四大天王」「蘭心大劇院」は未レビューだし、蘭心〜は見てさえいない。
なんと言う怠惰だろうか。
反省したい。
 
今後は”観たらすぐ書く”を肝に命じたい。
 
で、そんな露出の少ないマーク♡を堪能すべく視聴開始だ。
登場人物が多いのだが、ほとんどがムサ叔だ。
つまりきらきらさがほぼない、もっすごく地味な絵面が続くドラマであり。
十里桃花のような切ないラヴを求めて訪れた人はがっかりするだろうが、てこにとっては天国のような40集だった。
 
古参勢の醸し出す”掠れてるのに湿ってる”みたいな空気感が実に佳きだ。
さらに”女子のサクセスストーリー”なので、
女子故の悔しさ→失敗・挫折→がんばれー→タスク成功→爽快!
という起承転結が明快な脚本が小気味良い。
 
面白過ぎててこは一気見だったが、絵面が地味だしきらっきらなラヴがほぼ無いので、日本上陸は無いだろう。
なのでこのレビューの需要はほぼ無いと思われるが、まぁいいでしょ。
あいちーいーで見れるが、日本語字幕はない。
しかも6集からはVIPしか見れない。
英語吹き替え版もあるので、英語の堪能な方は見てみてほしい。
 
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!

理想之城ってどんなドラマなん?

すん姐さんの大手ゼネコンうるるん奮闘記だ。
もうすぐ30くらいの年齢の姐さんの仕事は建築造価師、建築コスト管理だ。
 
ある時現場で事故が起き、責任取らされクビになる。
 
「でも建築造価師一級試験合格したから、すぐ就職できるし」
 
と言ってた姐さん。
しかし、なぜかそのライセンスを受け取ることが出来ない。
何十社も面接に落ちてしまい就職先が見つからない。
さらには婚約者の浮気現場も目撃してしまうし、不幸の連鎖は止まらない。
 
女子サクセスものなんだから、不幸は盛大特盛にしないとねぇ、まだまだ不幸は続くんだろーな、こんくらいじゃびくともしないよ、てこは。
なんて思って見てたのに・・・
姐さんのぱぱが娘が心配で様子を見にきた時の、思わずぶぅわぁーーーーとこぼれたすん姐さんの涙にもらい泣きしちまったてこだ。(4集)
 
実は、ライセンスが無効になった影には、婚約者の浮気相手女子の意地悪な思惑があったのだが、当の姐さんは知る由もない。
でも、もと婚約者の男子が罪悪感もありこっそりとコネを使って姐さんを捻り込んだ会社が天成建築という会社だ。
 
まずはこの会社での姐さんの奮闘が始まる。
会社の社長は@汪煬【陳明昊/陈明昊チェン・ミンハオ】だ。
この大哥は、てこブログお初叔だが古参であり今までもムサ叔だったが、今回も安定のムサ叔だ。
盗墓筆記シリーズのスタメン叔だ。
 
本作では、初登場時は
 
「紙くれ〜〜〜〜〜」
 
とトイレから叫ぶシーンだったし。
小汚いし、酒ばっか飲んでるし、二日酔いだし、もろ”建設屋のオヤジ”だが。
わりと聡明だし、あったかいし、懐も深いムサ叔だ。
掌で転がせそうでいて、実は転がったフリだった、とかのタイプの叔だ。
 
ここでのヴィランが銭漪長老さまだ。
↑のスチールだと、ふつーのおじさんだが、作中では小狡い古狐みたいな顔をしている。
ねっちりとした姐さんへの嫌がらせに、全力を注いでいた。
 
この会社での、姐さんへの風当たりは非常に強く。
 
・若い
・女性
・コスト管理とか面倒
・古い式たり
 
という多方面からのバイアスで、姐さんたびたびノックアウト。
しかし
 
・姐さんの仕事スキル高い
・皿割ったりストレス発散がかわいい
・諦めない・負けない・ポジティブシンキング
・姐さんの英雄ポテンシャル
 
などで、狐長老やほかの古参に苛つきながらも、全力で姐さんを応援する図、が出来上がる仕様だ。
奮闘中の姐さんが、仕事中に知り合ったのが我らがマーク♡【趙又廷/赵又廷マーク・チャオ】だ。
彼は、天科建築というとこの社長の甥っこ設定だ。
そこの社長が@黄礼林【李伝纓/李传缨リー・チャンイン】だ。
この叔父さんがもっぱら拗らせ係担当だ。
若い時からの暴飲暴食が祟って高血圧症を患ってる。
で、若い頃からやんちゃで脳筋で、でも情が厚い憎めないタイプのムサ叔だ。
 
姐さんが勤めてる天成建築。
マーク♡が勤めてる天科建築。
この二つの会社は贏海建築という大手ゼネコンの子会社で、そこの社長が@趙顕坤【于和偉/于和伟ユー・ハーウェイ】だ。
ひゃ♡相変わらずのイケ叔♡
于大哥はてこブログ古参だ。(「上陽賦」「司馬懿軍師連盟」参照のこと)
 
段々とわかってくることなのだが、子会社の二人の社長とこの親会社の社長らはどうやら”ずっ友”(ずっと友だち)関係らしい。
彼らが後ろ盾もない若かりし頃、七〜八人で始めた建設会社がこの親会社の前身のようだ。
二人は子会社の社長、残りは本社の副社長とか役員とかになってる。
昔は、若く志も一緒だったが、年月と共に
 
・上下関係
・利害関係
・将来のヴィジョン
 
などにズレが生じ、ようよう修復不可能な状態になっている現状、というのが物語の肝となる。
 
こんなことには興味ないですか?
ですよね。
皆さんの知りたい事はもっと他にありますか?
ですよね。
 
知りたいですよね。
恋の行方ですよね?
 
お教しえしちゃいましょう。
それは24集にやってくる。
突然だ。
 
マーク♡は、頭脳明晰でもっすごくデキる男子設定であり。
マーク♡を好きな、街(上海)の有力者の娘なんかも居るのだが。
その女子にはもちろん安定の塩対応なのだが。
すん姐さんを好きそうだし、意識もしてるけど、大局を見ると告れない状況だったのだが。
 
いつもは思慮深い男子が、切羽詰まって感情が先走り思わず言ってしまったその言葉に皆もほぅ♡っとなってしまうはずだ。
〜からの突然のデレムーブに戸惑いを隠せないてこだった。
・・・
しかし、安心してください。
そんなデレムーブもわずか数十分の短さで強制終了しまっす。
 
24集の終わりには、物語は新たなステージに移り、恋どころじゃなくなりつつある展開に変わる。
 
っと、その新展開の前にpickupしときたいのは辟邪こと【張天陽/张天阳チャン・ティエンヤン】だ。(「司馬懿軍師連盟」参照のこと)
辟邪は、于大哥の秘書を四年も務めてたのだが訳あって左遷されることとなる。
潔癖に身だしなみを整え靴を磨き、人差し指で銀縁メガネをくっとあげる仕草がもっすごい萌える。
後半はほぼ出番はないのだが、姐さんの元婚約者の浮気相手の女子への言葉が、皆の心をスッキリさせる。
いい仕事だった。
 
で、話を戻すと。
天成建築での仕事は困難だったが、ポジティブシンキングとハイスキル、さらには自身のポリシーを源に姐さんはどんすか仕事しまくり、会社の生産率は大幅に改善された。
 
その功績に目つけたのが本社社長の于大哥だった。
 
・”会社は家族”という志だったが、都合よく家族の情で有耶無耶にする
・権力欲
・”袖の下”の横行
・時代は変わっているのに順応できない昔ながらのルール
 
というように、会社の基盤がゆるゆるになってることを危惧した社長が、リーサルウェポンで投入したのがすん姐さんだったのだ。
 
子会社でわずか二年働いただけで本社の役員にのし上がってきた女子に、古参たちが黙ってる訳ない。
古参じゃない若い社員だって黙ってる訳ない。
親友だって、言いたくないけどジェラシーだって湧いちゃって黙ってられなくなるはずだ。
そんな前会社より遥かにハイスペックになった様々なハラスメントに耐えながらのお仕事となる姐さんだ。
 
その黙ってられなくなる親友の夫が、姜武こと【代旭ダイ・シュー】だ。(「招揺」「無證之罪」「夢華録」)
この夫婦は、結婚したが共同トイレ台所お風呂な住宅に住んでいる。
代旭はプロゲーマーでいっつもゲームしててもっすごくケチ。
外食はクーポン利用だし、洋服はシーズン落ちのセール品、という徹底ぶりだ。
今回も今までにないキャラで(最近はキレる弁護士とかも演ってる)、いつもながらに振り幅に驚いた。
相変わらず存在感のあるいい役者だ。
 
もう一人pickupしときたいのが【劉奕暢/刘奕畅リウ・イーチャン】だ。
どっかの偉い社長の息子が修行しに贏海建築に就職して、社長(于大哥)の秘書となった男子だ。
彼は「如意芳菲」で粘着仮面皇子だった男子だ。
今回は、大した見せ場もなく、中身も良いとこなく、ちゃらんぽらんなのんびり暮らしてる坊の役だった。
残念だけどマーク♡一人勝ちだしごめんね、次頑張ってほしい。
 
で、話を戻すと。
本社に来て任された仕事が、子会社の未回収の貸付の回収案件だった。
ここで問題になる子会社とは、前職場の天成建築やマーク♡が勤めてる天科建築ほか三社なのだが。
ここで見えてくるのが
 
・マーク♡の怖い作戦
 
なのだが。
これが、もっすごくわかりずらい。
わかりずらいから、うっかり軽蔑しそうになる。
だけど、それも作戦だから。
みんな騙されてマーク♡を間違って責めたり軽蔑しないように気をつけるがいい。
 
残り10集は、
 
・姐さんのジレンマ(正義と情)
・マーク♡の真意とは?
・古参勢の思惑
 
で、はらはらどきどきで視聴が止まらず気付いたら朝、っていうね。
次の日の講義の準備を寝ずにやるっていうね。
で、過去問やらせてる間に寝そうになるっていうね。
でも帰宅後また見ちゃうっていうスパルタな過ごし方をした数日間だった。
 
姐さんは、熟考したうえでの結論として〇〇することにするのだが。
 
「私を駒として使ってきたのも知ってるし、今現在も駒として使われてるのを自覚してる。
それが何なのか、考えるのがほとほと疲れた」
 
って言う姐さんのセリフがねぇ・・・
不可抗力感が切ない。
 
物事は行き着くとこまで行かないと好転しないので。
本作もとうとうクライマックスはラスボス対決だ。
クライマックスの肝はラスボスって誰?ってとこなんだが。
本社に残ってるずっ友のうちの誰かだよね。
熊?彪?コウモリ?パンダ?

理想之城てこ監修”イケメン備忘録”

お久しぶりで優勝な男子@夏明【趙又廷/赵又廷マーク・チャオ】

お久しぶりで優勝なマーク♡【趙又廷/赵又廷マーク・チャオ】だ。
 
姐さんが主役で、マーク♡の出番は少ないがもちろん優勝だ。
しゃべりも優しく惚れ惚れします♡ほんとに。
夏明というキャラがとてつもなく魅力的に感じた。
これはマーク♡の魅力が乗り移ってるとしか考えられない。
 
普段はcoolな男子なのだが、自宅(もっすごいオサレな空間)でSiriさんみたいなのに話しかけるのがエモいんです♡
coolなのに、ラインのテキストを打っては消し打っては消し、に萌えるんです♡
 
前半はcool姿、途中デレムーブ(一瞬)
後半は、ジレンマに苦しむ姿や、自分の計画通りに事が運ぶ様を喜ぶ姿などを見ることができる。
 
すごく魅力的なのだけれど、こんな処世術をどこでどう学んだのか。
目的のために、好きな女子をも駒に使うことのできる男子。
実際こんな男子がパートナーなら、頼もしいけど反面怖いよね。
君にはわかるはずがないよ、と思ってても。
実際解明されたら”さすがは僕の好きになった女子だ”みたいな顔されて。
挙げ句の果てに、君は君のしなければいけないことをすればいい、とか突き放されても。
途方にくれちまうけど。
でも途方にくれたい・・・
マーク♡なら。
1984年9月25日生まれの38歳、180㎝、68kg。
ビクトリア大学卒業。
 
ドラマ:「三生三世十里桃花(永遠の桃花)」「深夜食堂」「平凡的栄耀」「痞子英雄」「笑容公寓」「青春旋律」
 
映画:「晴雅集(陰陽師とこしえの夢)」「南極之恋」「狄仁傑之四大天王」「蘭心大劇院」「狄仁傑之神都竜王」「痞子英雄之黎明升起」「九層妖塔」「勇士之門」

理想之城てこが見た感想

タイトルの”理想之城”とは、つまるところ”会社”だった。
 
若い頃、理想を掲げ目指す道は一緒だった”ずっ友”たち。
いつの間にか、彼らの間にある感情は絡れ、歩む道がズレてきてしまった。
未来を見つめる男子(本社社長)と、それについて来れないずっ友たち。
そんな彼らに喝を入れるメスがすん姐さんだった。
姐さんによって
 
・忘れていた何かを思い出し
・見たくないものを見ないで居たことに気付き
・踏み出す一歩の重要性
 
こんなことを感じたずっ友&同僚(マリア)という物語だった。
 
それと同時進行すると思ってたラヴラインはあっさり、というかほぼ無い。
皆も、そんなラヴを期待してたと思うが。
互いが辛い時に、支え合うことができない辛さ。
それでも健気に一途にヒロインを支えていたら、おそらく普通の恋愛ドラマになってしまう。
支え合いたい時に支え合えず、それぞれが自力で切り開いていく。
そんなイケズな職業ドラマだし、重要なのは彼ら二人のそれぞれのポリシーなのだ。
だからこそ地味なのだ。
しかし、だからこそ面白い。
 
すん姐さんの演技は上等だったし、三十そこそこの年齢設定も違和感を感じさせない役作りだった。
そしてマーク♡の演じる夏明の魅力的なことこの上ないし。
古参勢の醸し出す古狸感。
 
ただ、後半になってエピソードのパンチ感が小さくなった感は否めない。
彼女のスキル(コスト管理)に関わる話ではなく、エコノミストがすべき仕事内容だったためだろう。
彼女の総合力が優秀ではあったが、やはり建設にまつわるエピがほしかったなぁ、などと少し思った。
 
そして、気に入らない点が一つだけあって。
それが親友の最後のエピだ。
なぜ・・・?
親友女子のまま・ぱぱ・弟たちが毒家族だったのはもっすごく気の毒だったが。
マリアからも厳しくされて可哀想だったが、彼女にも改革の余地はわりとある。
しかし何かとうまく行かないタイプの女子なので幸せになってほしい、とは願うが。
代旭とだって幸せは築けたはずだし、何と言ってもモラルに反する。
残念だ。