中国ドラマ『純真ロマンス~最強の花嫁』(原題・武林有俠気/武林有侠气)ドラマレビュー:アホな御種人参(おたねにんじん)精霊をcoolに見下ろすイケメン神Dr.物語【李宏毅リー・ホンイー】【朱賛錦/朱赞锦チュウ・ザンジン】【漆培鑫チー・ペイシン】【李星辰リー・シンチャン】【江鵬/江鹏ジャン・ポン】【王新喬/王新乔ワン・シンチャオ】【孫皓/孙皓スン・ハオ】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり

2023年9月16日

ご訪問ありがとう、てこブログへようこそ。
 
今日は、中国ドラマ『武林有俠気』(原題・武林有侠气)ドラマレビュー:アホな御種人参(おたねにんじん)精霊をcoolに見下ろすイケメン神Dr.物語
を紹介するよ。
 
【基本情報】
 
監督:祝東寧
脚本:謝南雪
P:粥帥傅(総) 王穎(総) 瑞葉、馬蘭
原著:白澤著《武林有嬌気》
主演:李宏毅、黄日瑩、朱賛錦
プラットフォーム:2023年1月29日〜優酷
40分✖️22集
 
元になってるのは白澤著《武林有嬌気》という人気の漫画。
相変わらず原作組がビジュアルについて大騒ぎしてるとかしてないとか。
てこは原作見てないんでまぁ問題ない。
 
ところでこのブロードキャストの日時、わかりますかね。
そう、てこもようやく最近レビューをした「少年歌行」全40集の配信終了後、間髪入れずの本作の配信。
少年〜でも原作が大ヒットで、実写化したビジュアルがどうのこうのとなにかと注目されてるL(エル)だが。
これは全力でL(エル)【李宏毅リー・ホンイー】をアゲているという事ではないだろうか。
てこブログにおいては「少年歌行」に向けてのL(エル)の予習として、すでに数本、おそらく本作で4度目ランクインとかの、もはや古参だ。
 
脇を固めるのはチンジョレ(陳情令)の@るーらん(金凌)と@もんやお(光瑶)だ。
 
ヒロインは黄日瑩。
春来枕星河(春来恋慕)」で”わたしは泣いたことがない”などと井上陽水みたいな事を言っており、てこを大いに荒ぶらせてくれた女子だ。
今回は”御種人参(おたねにんじん)の精霊”役であり、やはり安定の荒ぶり案件だ。
オタネニンジンとは、つまり朝鮮人参や高麗人参の事である。
てこのルーツであるきりたんぽの国と東北お仲間の会津は、オタネニンジンの三大産地のひとつだ。
種まきから収穫まで4年くらいかかると、おじさんが言っていた(気がする)。
 
さて、本作もピンクで日本上陸する可能性が高い。
なので恒例の邦題副題考えてみようコーナー。
 
「人参精霊永遠(とわ)の愛」〜消えた記憶を取り戻せ!?
 
相変わらずきれっきれの我だ。
 
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!

武林有俠気ってどんなドラマなん?

まずはL(エル)扮するのは、天下屈指の医術と剣術の達人@白岳、桐華谷の谷主。
ここは世界から隔離されてる秘密の場所で、ありとあらゆる財宝や医術書が蒐集されている。
L(エル)はここで孤独に自身の体を使って毒の研究などをしているうちに、体が弱り御種人参を探しては摂取する毎日だった。
 
そこへ、万年の修行を終えようよう人型になれた御種人参精霊@葉兮がL(エル)に一目惚れ。
「わぁ♡なんてきれいな男子。
弱ってるわねぇ。
わたしの根っこ(御種人参)を半分あげるわ」
 
と根っこを半分L(エル)に注入。
 
「根っこあげたら疲れちゃった・・・
少し休憩(土の中)しなきゃダメだわね」
半年後
 
「あの娘は見つかったか?」L(エル)
 
「ええ、見つかりましたが。
唐楊に騙され、妖女と言われながら殺されました」
 
「・・・」雨の中、人参埋葬。
5年後
 
という初期設定だ。
この説明だとわからない人もいるだろうから、わかりやすく言うと。
 
・人参は騙されて(男子に)利用され殺される
・人参はしかし、復活する(人参だから)
・人参はしかし、復活しても記憶がリセットされており何も覚えていない
・人参はそしてまた騙されて(男子に)利用され殺される
 
と言う事を数回繰り返していると言う事だ。
 
そして、何度目かの復活。
復活をずーーーーーーーっと待ってたL(エル)。
今度こそ、男子に騙されない様にしてやりたい。
今度こそ、彼女が(人参だとLエルは知らない)穏やかに暮らせる様にしてやりたい。
などといろんな計画を練ってたのだが。
でもやっぱり人参はポンコツで自分(Lエル)のことを覚えていない。
そしてすぐに新しい男子に騙されて、その男子について行く。
 
L(エル)は究極のツンムーブで、アホな人参を冷たく醒めた目で見下ろすのだが。
しかし、その冷たい目線の奥底には、人参への熱い想いが隠されているのだ。
なぜこうなったのか、自分はこうなのだ、と普通に説明したらいいのにそれができない訳もあった。
それは”桐華谷”がとんでもないパワハラのブラック職場だからなのだった。
それは代々谷主にかけられる呪い”愛の呪い”だ。
愛すると呪いで死んでしまうらしい。
谷を守るために、生涯ひとりで過ごす事を義務付けられていたのだった。
なので、好きっ、とは言えないし、好きになってもいけないし、でも好きっ、て言う、
 
「オレってば、このまんまだと死ぬよな」
 
って言う究極のジレンマなのだ。
 
そんな事情も露知らず。
人参の考え方も、接し方もてこを冷静にはさせてくれない。
まじでほんとうに萎える。
全身煎じられてしまえばいい。
煎じたり、刻んだり、蒸したり、焼いたりして、もう全部食べられちまえばいいのに。
 
物語は、
 
・今現在の人参がどの様にダメな男子に騙されているか
・過去、人参がどの様にダメな男子に騙されていたか
 
を交互に語りながら、いかに人参がポンコツかを描いていく。
そしてそのポンコツ人参精霊を騙す男子たちが、もっすごく粘着なサイコ・ソシオパス揃いなので、イライラも積み重なる。
 
では、その粘着なサイコ・ソシオパス男子を紹介しながら、人参のポンコツさを晒していこう。

第1のクズ男子@唐楊【江鵬/江鹏ジャン・ポン】

一応、舞台は武林なので武侠でお馴染みな門派の唐門のひとりだ。
この男子は門主になりたいが為に、
 
「君だけを愛してる」
 
と人参を騙し、最強暗器”暴雨梨花針”を人参に盗み出させ、その後”妖女”と言いふらし殺したひどい男子だ。
この時(騙す時)の造型がわりと良く、こんな悪そうな男子ならてこも騙されてもいい、とか思いそう、などと少しばかり思ったものだが。
その後の、人参復活〜からの唐楊復讐の制裁〜ムーブの時は、もっすごくゲスでモブみ満載でがっかりしたものだ。
 
ちなみにこの時L(エル)は何してたかとと言うと。
探しまくってて(部下が)ようよう見つけた時は、すでに屠られてた。
なので雨の中、土に埋葬した。

第2のクズ男子@なんとか皇子【王新喬/王新乔ワン・シンチャオ】

唐楊に屠られてL(エル)に埋葬されて1年後くらいして、人参が復活して。
何も覚えてない人参は、街に繰り出し出会ったのがこの皇子男子だ。
色好きで不真面目な男子だが皇太子(だと思う)なので次期皇帝だ。
この男子は、人参の過去を知らないのか(妖女と言われてた事や、唐門とのいざこざ)人参を気に入って、何かと言い寄って来る。
で、人参は腕が達つもんだから
 
「私が守ってあげる」
 
とか安易に言って、なんやかんやで言いくるめられて後宮へと連れられる。
で、後宮へ入ったら見覚えのある男子がめったくそ虐められてて、見るも無惨な姿になっていた。
で、その顔見知りの男子を助けたりいろいろと宮廷を騒がしてる人参だ。
 
皇子男子にこれといった魅力もないのに、なんでついていくのか謎だし。
知れば知るほどこの皇子男子はクズだ。
しかし人参も大概ポンコツで、何を考えてるんだ、とか、はっきりと確かめるべきだ、とか、人参に対するストレスは溜まるばかりだ。
ほんとになんとかして欲しい。
 
で、
顔見知り男子の策略で、皇子男子が毒に当たり人事不詳となり。
これを助けられるのは”神Dr.L(エル)”だけだ、となり。
皇子男子を連れて桐華谷へやって来て
 
「どうかこの男子を助けてください。
私の大事な人だし、国にとっても大事な人なんです。」
 
この時のL(エル)の気持ちを考えてみて欲しい。
 
この手で埋めたはずなのに?
は?
生き返ったってこと?
何?
人間じゃねぇの?こいつ
ってか忘れてんの?オレのこと
は?
なに男子連れてきてんだよっ(怒
 
でも、Dr.だから、助けたった。
 
でも助かった皇子男子は、結局父皇の言いつけで人参を死刑にするのだ。
 
ちなみにこん時L(エル)は何してたかと言うと、何も出来ずにただ見てた。
今回は雪の中(前回は雨だった)、埋葬するL(エル)・・・
L(エル)のやってる事ってまじ虚しいの。

第3のクズじゃない男子@蒼岐【朱賛錦/朱赞锦チュウ・ザンジン】

死のうとしてた(入水)ところ、うっかり助けてしまった人参。
生きる意義や目的や、生き延びるためのアドヴァイスなどを説いていた、人参のくせに。
でも、やっぱ人参の言う事には説得力が足りないのか、その後も何度も自殺しようとする光瑶。
その度助ける人参。
もう二人でどっか行って暮らしたらいいのに。
 
そして捉えられた宮廷で人参に再会、何度か助けられる。
何度も助けられ、添い寝などをしてもらってるうちに、どうやら人参を心から好きになってしまったらしい。
自分を助けたせいで、反派に”妖女”の存在が知られ、不老不死を目指す皇帝からも目をつけられてしまった人参。
 
自分のせいで人参が死んでしまった、と深い後悔の念に囚われている男子だ。
しかし、光瑶はその後、敵討ちで皇子男子を屠っている。
なかなか根性も見所もある男子だ。
 
そんな心も体も自分の全てを捧げたいほどに愛している人参が生きていた!と言うニュースは光瑶を突き抜けさせた。
 
もう離さない、この一念で光瑶は行動する。
 
ここに、人参の気持ちは?とか、立場とか、そんなものは1ミリも入り込む隙はない。
人参以外は全て敵だ。
 
治せなかったら殺す
好きになったら殺す
うまくいかなかったら殺す
 
こればっか(殺せないけど殺すーって脅す、騒ぐ)
突き抜け方が異常で愛おしい、さすが光瑶だ。
最後までこの突き抜け方が維持できるのかが、この物語の一つの山場だ。

第4のクズ男子@唐桓【漆培鑫チー・ペイシン】

あのかわゆかった@るーらん(金凌)が。
今回は、かわゆのままだがかわゆルックで悪辣な男子を熱演だ。
 
人参曰く、かわゆでほっとけなかった、らしい。
ったく・・・ポンコツにも程があるってほどのポンコツさ。
もちろんL(エル)も光瑶も、やめとけって、あいつわるい奴だしグズだから、って何度も忠告してたのだが。
謎に自分に自信がある人参なので。
まじで本当に煎じて飲まれちまえばいい、全身。
 
るーらんは、目に涙を浮かべながら必死に人参を騙すのだが。
そのかわゆさったらない。
極上の”かわゆ”を摂取できるので、皆もみて欲しい。
 
人参は、騙されてるかも、と思いながらもはっきりと断ろうともせずに。
つまるところ、誰でもいいのか?と思わせるほどのしがみつきぶりに、荒ぶるてこもいささか考え込んだものだ。
プライド(自分は間違ってないとかの)なのか、とも思ったが。
てこはわかった、理解した。
詰まるところ人参は人参だ。
植物なのだ。
植物なので、当たり前の人間の考え方など出来ないのだ。
そう思い至った時から、少してこの心も落ち着いた。
なので、みなさん、人参は人参だ、と最初から認識していればさほどイラつかずに見れるかも知れないよ、と教示しておこう。
 
とまぁ、こんな感じで人参は男子に騙され続けるのだが。
そんなポンコツをずっと陰日向でサポートし続けてくれてたのがL(エル)だとようよう気付く人参だ。
 
るーらんに騙され、桐華谷に戻ってきた人参。
それからの谷でのふたりの生活はもう見ていられない。
なぜなら、とうとう来てしまう、あのモードが。
そうデレ降臨だ。
しかも、騙されたとわかったら秒でL(エル)に乗り換えた人参。
人参なので、恥ずかしげもなくスキンシップはするは、風呂(露天風呂)でキスはするは、もうセクハラ満載だ。
ただ、人参が今度はL(エル)に尽くすと決めたので、なにかとL(エル)のために身を犠牲にするのは好ましい。
弱ったら腕を差し出し”噛め”と言い人参を摂取させたり、武林のやつらが来ても強いし軽功でひょいと空を飛んで逃げてくれるのだ。
 
「実は・・・言ってないことがあるんだけど。
私人参なの・・・」
 
「問題ない。
お前が何であろうと、お前を好きになったんだからかんけーない」
 
などとL(エル)も訳のわからない事を言う様になってしまい、谷主の尊厳もなくなるほどの豹変ぶりに悲しみを隠せないてこなのだった。
 
しかし、愛の呪いは未だ継続中で日に日に弱っていくL(エル)。
 
クライマックスの肝は
 
・相思相愛になったふたりに立ちはだかる光瑶
・愛の呪いは解けるのか
 
この二点だ。

武林有俠気てこ監修”イケメン備忘録”

まさに一人勝ちの神Dr.@白岳【李宏毅リー・ホンイー】

てこブログ何度目かのもはや古参のL(エル)こと【李宏毅リー・ホンイー】だ♡
 
ぃやぁ、見てください↑これを。
実にてこ好みのルックである。
 
役柄は、もう”いつもの”って感じのcool無表情ツンデレキャラではあるが。
今回はデレも極端に少なく、大抵が冷たく醒めた目で女子を見下ろしているのが、実に良い。
 
冷静冷酷ムーブではあるが、中身の基本は恋する男子なので、考えていることはわりとうぶだし可愛い。
そのギャップを、わずかな眉の動きや、目線の燻らし方や、口角の具合などで表現するのは、L(エル)独自の表現方法だろう。
鉄仮面キャラを長く続けて鍛えた賜物だろう。
 
人参にはまじで本当に辟易したが、その荒ぶりの量はL(エル)の魅力と比例する。
視聴を止める=イコール、L(エル)の魅力がポンコツのイライラに負ける、という事だ。
つまり、完走したと言うことは、L(エル)の魅力がポンコツのイライラに勝った、という事と同義であると言える。
要するに、負けるわけにはいかねぇ、って事っすよ。
 
もはや作品がどうと言うよりは、負けらんねぇ、という意地で見続けてる、そんなあなたに朗報です。
終盤には↓こんなプラチナヘアーも拝むことが出来るのである。
どうです。
これはいかに人参がポンコツだろうが、ここまでは辿り着きたいだろう。
がんばれ、応援しているぞ。
微博:L李宏毅
 
1998年6月26日生まれの24歳、189㎝、64kg。
北京市現代音楽学院卒業。
 
「学姐知道」「男神執事団」「霍去病」「青囊伝」「天雷一部之春花秋月」「時間倒数遇見妳」「錯嫁世子妃」「烽火流金」「最酷的世界」「我的奇妙室友」「一片氷心在玉壺(高潔なあなた)」「我叫劉金鳳」「勿擾飛升」「少年歌行」(待播含む)

武林有俠気てこが見た感想

チンジョレのイメイジが強すぎて、最後まで光瑶がどっち側になるのかキリキリ心配した。
光瑶はただの粘着なストーカーなんで、人参を騙したり利用したりはしてなかったんだ。
突き抜けが秀逸な粘着なので、普通の闇落ちくらいでは”人が変わった”風にはならないし、普通の闇落ちじゃつまんねぇな、などとも思っていたのだ。
光瑶がどうなったかは、皆も自分の目で確かめて欲しい。
 
秘密の墓場で見つけた御種人参の種。
これが呪いを解く鍵か、などと思った自分を叱りたい。
棺の内側になんやらごにょごにょ書いてある詩?になにか仕掛けがあるのか、それが呪いの鍵か、などと思った自分を叱りたい。
棺に血が染み込むことで〜などと思った自分を叱りたい。
・・・
ヒロインは人参。
脳みそも心臓もない植物。
そもそも人智を超えた存在がヒロインなのだから、呪いだって意味もわからず消えたって何の問題もないよね?
・・・
そう、なし崩し、で解決だ。
・・・
なし崩しで、今まで積み重ねてきた布石が崩れ落ちようが、回収されずに散らばろうが問題ない。
だから人参が妊娠したって驚かないぞっ。
 
秘密の墓場→草っぱら→記憶喪失→エピローグ
 
この一連の流れは、今まで根気強く視聴を続けてきた視聴者に対し、
”あっかんべー”をして、
ついでに”握りっぺ”をかまし、
”おっまえのかーちゃん、でーべそっ”
って言い逃げされたような感じだ。
 
敗北感がパネぇ・・・
 
タイトルでは武侠ふうだが、確かに武林での出来事ではあるがただそれだけだ。
”俠気”の騎士道も感じられないし、
原著タイトルの”嬌気”の繊細さなどはもっと感じられない。
暗器や秘伝書の争奪は武林ならではかもしれんが、ただそれだけだ。
義侠な大侠なども皆無であったのに、毒を排出する時にツーマンセルで互いの内力で押し出す、とかそれなりなエピを持ってきてはいたが、ただそれだけだ。
大体ヒロインも植物だしな。
つまり武林が舞台ではあるが武侠とは無関係なラヴロマンス、と言うことだ。
なので、皆も誤解しないで欲しい。
 
病院内で、食堂のコックさんとふらっとランチの匂いに誘われて迷い込んだ猫、とのラヴストーリーは医療ドラマではないだろう?
それと同じだ。