中国ドラマ『斛珠<コクジュ>夫人~真珠の涙~』(原題・斛珠夫人)ドラマレビュー其の2:大結局のゆくえって?【陳偉霆/陈伟霆ウィリアム・チャン】【徐開騁/徐开骋シュー・カイチェン】【王森ワン・セン】キャスト情報・あらすじ・感想※ネタバレあり
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今日は、中国ドラマ『斛珠夫人』ドラマレビュー其の2:大結局のゆくえって?
を紹介するよ。
其の1では、ざっとストーリーの流れをレビューしているので読むがいい。
九州シリーズとは言うものの、九州シリーズはそれぞれの世界観が独特で、全くの別物だがやはり九州シリーズだと実感するという体感だったのだが。
本作に限っては、逆に九州シリーズだとは思えない。
やっぱりラヴ重視は良くなかったのでは、という感じは否めない。
しつこいようだが、
画期的とも言える身代わりリンクシステムや、九州世界というアヴノーマルな背景をもっと活用すれば、もっとスリリングであったり、ノワールであったりの広がりの可能性があり。
さらには、もう皆さんの大好きなラヴの奥行きも深くなったのではないだろうか。
物語の方は、とうとう佳境クライマックスを残すのみ。
それぞれのタームにヴィランはおり、それぞれでギャフン退場なのだが。
裏にいると思われるラスボスは1人で、その1人が全てを操ってる、って感じをずーーーっと匂わせている。
見どころは3つ。
イー:ラスボスって?
アル:解毒
サン:3CPの恋の行方
ってな感じで始めるよ、最後までよろしく!
目次
斛珠夫人ってどんなドラマなん?【クライマックスタームpartⅠ】
このドラマ、さくさく進むように見えて実は全然進んでないドラマなのだが。
例えば、ここへ来て(マダムパールになって)ようやく身代わりシステムの事実を知ったマダムパールだが。
方諸(方鏨明)が毒に侵されてることはまだ知らない。
そこまで言うなら全部カミングアウトしろよ、って何度も突っ込むてこである。
解毒と九州世界パワーゲームを制するには”人魚さん本体”が必要である。
方諸(方鏨明)は、海市の性格からして、毒のこと聞いたら危険を顧みずに人魚さんを連れてくるだろうから。
愛する女をそんな危険な目に合わせたくないっ、ていう気持ちがあるからなのだが。
って感じで、いたずらに物語は3歩進んで2歩下がる、を繰り返す。
その間に、兄弟子の状況などが盛り込まれる仕様。
実に納得いかないのだが、北方に帰ってから兄弟子の出番はぐっと減る。
なにやらあちらでも相応のパワーゲームが展開されており、双子だと思われる男とのあれこれもほぼナレで済まされる。
方諸(方鏨明)が満を侍して北へ送り出した弟子の活躍が描かれないとは一体どーゆーことであろうか。
てことしては、楽しかったのほほん弟子時代の回想やイチャコラなどの尺を、北方のあれこれに使ってくれたら、と思うのだが。
このように、あるところ(ラヴ関係)では拗らせ停滞する物語だが、あるところ(面倒なところ)は実にサクサク進むのである。
人魚さんに出会うのも簡単(海市が海に手を入れるだけで向こうからきてくれた)。
人魚さんは海市の今までの苦労を一瞬で理解してくれた。
崖落ちは生きてる、はデフォだとしても、人魚さんの水槽も無事。
どうやって生還したかは華麗にスルー。
・・・
まぁ、いいか。
で、解毒にはとりま身代わりリンクを解かないと、ってことで
↑は身代わりリンク契りの時の画像だが(ステキ♡)
今度はこの逆ヴァージョンを扉の向こうでやってるのか、と思うだけで脳内眼福のてこである。
解除成功で、帝旭とお付きの宦官@穆德庆が喜ぶのは楽しかった。
「痛いぞ。
痛いの感じるぞ」
の帝旭のかわゆなことよ♡
で、ようやく解毒のために人魚エキス(血?)を飲むのだが。
ここにもまたひとつ弊害が。
はぁ〜〜〜〜〜〜
成功率は50%なんだと。
はぁ〜〜〜〜〜〜
さて、もうこの2人は諦めて。
皇帝弟の謀反はというと。
今までの企みもほぼ全失敗の彼だが、今回も華麗に失敗。
他もぜーんぶ丸く収まってハピエンか、と思わせといて。
皇帝弟の後ろにやはり何かしらのラスボスがいると匂わせる。
もうあの方しかおらんよねぇ。
兄さん・・・
あと2集あるしね。
ってことで【クライマックスタームpartⅡ】へ続く
斛珠夫人てこ監修”イケメン備忘録”
弟子に過保護な男子@方諸(方鏨明)【陳偉霆/陈伟霆ウィリアム・チャン】
見よ、この見事なまでの触覚ヘアーを。
このスタイルはそんじょそこらの男では着こなすことが不可能である。
最近では@雪中〜で張若昀もやっている触覚ヘアー。
アレと比べると、いかにこの陳偉霆という明星が極めてイケメンであるかがわかるだろう。
さらに、このひらひらコスチュームの下には、華麗な肌肉が隠されている。
むきむき過ぎない、しかし広い、もっすごい広く頼もしい背中。
これはおそらく、普段の彼は相当ストイックにウェイト管理をしているに違いない。
てこのように
「今日は(も)飲み過ぎたーーー」
などと言うことなどないのではなかろうか。
序盤は↑のようにオフィシャルシーンでは仮面仕様なのだが。
このすばらしきバランスよ。
もはや芸術と言って差し支えないだろう。
そして↑特筆したいお琴シーンである。
実にリアルっぽく、ほんとに演奏してるみたいなのである。
これはアレではあるまいか。
演技に幅を持たせるために、お琴などの練習もしているのでは?
さらに、これ↓
↑見てくださいよ、これ。
脱がせてるんじゃなく、着せてるのだが。
完璧な所作。
なのにそこはかとなくエロい。
妻か!
しかし、しかしである。
役柄上、彼はずーーーっと自分を抑える演技をしなければならない。
それもそのはず、彼は皇帝とは親友でもあるが影でもあるという、大きなジレンマを抱えているからである。
それもそのはず、娘のように慈しみ教え育ててきた弟子が、自分を愛してるなどと言うのだから。
それもそのはず、大事な弟子を危険を承知で北へ送り出さなければならないのだから。
と、もう心配事が多過ぎて円形ハゲができそうなほどなのである。
それでも方諸(方鏨明)がなんとか持ち堪えたのは、ひとえに
↑@哨子(中の人、李東赫/李东赫リ・ドンフゥ)さんのおかげである。
忠実にマスターのミッションをこなし、業務内容はマスターのメンタルケアにまで及ぶ。
ジフェンパビリオンのMVPは間違いなくこの彼である。
顔バレしてからは、既存のパビリオン諜報活動と並行し、オフィシャルな軍事までしなきゃならなくなった。
それなのに海市の
「私も仕事したい、できるもん!」
「好き!」
という容赦ない攻撃を受けたりかわしたりしなきゃいけない。
なので、作中ほとんどが
”すんっ”って顔だったのが残念なのである。
あとは、毒とか傷とかで苦しんでたり、人事不詳で昏睡な演技ばかりである。
唯一、回想でのほほん青春ライフシーンがあったが。
その時、若き日の方諸(方鏨明)が屈託なく笑ってるところがあって。
その時のステキさったらない。
そう、笑顔がとてつもないかっこよさで、フレッシュでほんとに15歳くらいに見える演技力なのである。
しかし本編では笑顔を完全封印。
ほぼ”すんっ”で通した。
弟子との剣のお稽古シーンはいっぱいあったが、肝心の見せ場はほんの少ししかないのも残念。
@蘇鳴を葬るシーンが唯一の見せ場だったのでは。
てことしては、もっともっと殺陣が見たかった。
役柄上、本来の自分を抑え国に尽くす、誠実で聡明で実直な忠臣。
であるので、はっちゃけたところとか全くなく。
まじめ一辺倒で、人間的魅力はあんまりない役で、帝旭の方が役柄的には魅力が大きかったように思う。
しつこいようだが、
↑ここに確実に薄っぺらい男女の愛を超えた何かがあったはずなのである。
くっ、無念・・・
1985年11月21日生まれの36歳、182㎝。
香港耀中国际学校卒業。
今後もねちっこく追いかけるので、更なる活躍を期待したい。
サイコでメンヘラな男子@帝旭(褚仲旭)【徐開騁/徐开骋シュー・カイチェン】
お待たせしました、【徐開騁/徐开骋シュー・カイチェン】の登場です♡
最初はね、ただのサイコなメンヘラか!ってかんじなの、まじで。
↓似てるだけで憎まれるという、なんとも理不尽な話、彼女にしてみれば。
見てくださいよ↑これ。
一度ならず何度もこんな事するの。
されたい♡
でも、お気づきか?
お相手の女優は背もちっさく小顔な美人さんなのだが(@如懿さまの侍女ですよ)
こうやって比べてみても、彼女と同じくらいの顔の大きさってわかる?
言っとくけど、彼187㎝75kgの大男ですからね?
鳳舞伝Dance of the Phoenix(且听凤鸣)でもさんざん語ったが。
彼の、
古さと新しさのあわい
キモさとかっこよさのあわい、にある
ダサかっこよさ
この危ういアンバランスさがてこの心臓を”どぅくぅん”とさせてしまう。
皇帝になどなりたくなかった。
自分が望んでいたのは、帝位などではなく愛する女とのささやかな幸せだった。
しかし、自分は皇帝にならねばならぬ。
ならなきゃいけないのか。
・・・
では、なってやろう。
・・・
しかし、愛する女は逝ってしまった。
しかし、唯一無二の親友が自分の身代わりになってしまった。
・・・
なぜ俺は生きねばならぬのだ。
なぜ俺は生きているのだ。
死んだあの女の元へ行きたいと願ってるのに。
親友に自分の人生を生きて欲しいと願ってるのに。
というようなジレンマが、彼があんなにメンヘラでサイコに見える理由である。
本来なら自分が葬られるはずだった毒で親友が昏睡してる時の。
「死なせないーーーーー」
が苦しくて切なくて。
「助けられなかったら、どうなるかわかるよなーーーーー」
の大医への脅しが、苦しくて切なくて。
正直、男主①よりおいしい役柄だったと思うのはてこだけではあるまい(ぇ、てこだけ?)
きっと、彼のことを推してる方ってそう多くは居ないだろうが。
このドラマで1人でも彼のことが気になってくれる人が増えれば嬉しいなぁ。
1990年8月8日生まれの31歳、187㎝、75kg。
上海戏剧学院卒業。
2012年あたりがデビューで、その後コンスタントに活躍してはいるが割と泣かず飛ばず。
で、去年あたりからジワってきたようで
次も「国子监来了个女弟子」で主角で@赵露思と共演。
〜からの本作。
で、播出待ちが(たぶん)「月昭记」で
頭ひとつちっさい女と共演、おそらくきらきらうふふモノであろうな・・・
違うんだけどな、彼は、違う感じのがいいと思うんだがな・・・
後半出番が少ないぞな男子@方卓英/奪罕【王森ワン・セン】
てこはお初です、彼。
デビューは2010くらいで割と中堅どころだが、てこ的にはNewカマーってことでいいですか。
先にも書いたが、この枠に(男③)にきらきら系を持ってこなかった事は評価したい。
男①②がこの濃ゆさであるから。
キラキラ系では彼らの灰汁にノックアウトされてしまうであろうから。
こんくらいのどぅおーーーーん、とした風貌がいいだろう。
本ドラマの3つのラヴラインのうち2つは
・サイコメンヘラ
・拒絶
で、唯一この男のとこだけがほんのり暖っかい恋、だった。
この男は、こんなガタイが良くて強いのにチキンで面と向かって告るなんて事はできず。
”風の精(神?)”になりすましてるとか、かわゆすぎなのだが。
いろいろあって、好きな彼女は目が見えなくなってしまう。
盲目になってからは、姿を現し堂々と彼女を助け見守るのだが。
彼女は、要するに一度も彼の姿を視野に入れる事はなかったという事だ。
この切なさは、てこでも少しはうるっとした。
でもね、これ↓
ふつーは、ワイルドヴァージョンって3割マシでかっこよくなるはずなのに。
なぜかダサい。
まぁ、これは兄弟の方だけど。
↑は少しはマシだが、将軍姿の方でキリッと髪の毛結ってるほうがなんぼかステキだと思う。
まぁ、その辺のビジュアルの話は置いといたとしても。
北方のエピが薄過ぎてもやる。
一筋縄ではいかない話だったと思うのだが、ほぼナレで結果報告。
彼は実は政治のために結婚もしてるが、その嫁の死もナレ死であったし。
なんか明るくて一途で性格良さげな子だったのに。
クライマックスタームはノータッチだったのもどうかと思う。
彼は幸せになってるっぽいからもう良しとしますか?
虹見てたしね・・・
見えなくなって見えるもの、ってのを伝えたかったのだろうか。
お幸せに・・・
1989年8月3日生まれの32歳、185㎝、79kg。
中国戏曲学院卒業。
2010年あたりにデビューで、結構な数の作品に出てるが泣かず飛ばす。
ようやく2019あたりから主角映画などがチラホラと。
「亲爱的续杯」「宿命之敌」
刑事とか軍隊とか良さげな感じがする。
斛珠夫人ってどんなドラマなん?【クライマックスタームpartⅡ】
やっぱり、思った通り。
来ちゃった、兄さん。
踊らされて、道を踏み外しちゃった兄さんです。
こうなるのは、うすうすわかってたが、今回も旨味が1ミリもない役でしたね。
残念です・・・
↑は、身代わりリンクを解除して、死亡偽装して幸せライフを満喫中。
そこへ天啓の禍いを聞いたら、そりゃほってはおけない2人であるから。
駆けつけたけど、そこには今にも息を引き取っちゃいそうなちーこ命が残されてるだけ、ってゆう。
帝旭は惨死である。
産気付いた妻と、生まれてくる子のために。
体張る戦い。
最期は愛する妻と抱き合って逝けた事が救いであった。
このドラマで初めて泣いたのがこのシーンであった。
共依存と言えるようなこの夫婦。
どちらかが残されるのは悲しすぎるし、帝旭なんて今度こそ耐えられないだろうし。
ちーこ命の行く末は心残りだろうが、方諸(方鏨明)にしっかりと後を託したしな。
・・・
もうわかりますよね?
そうです。
方諸(方鏨明)は、このちーこ命を助けるためにまたもや身代わりリンクとなるのである。
方諸(方鏨明)よ、なんという辛い運命か。
海市の
「出会ったのが、幸せな時代なったなら〜」
のもしもシリーズを聞きながら、深い眠りにつく方諸(方鏨明)なのである。
斛珠夫人てこが見た感想
いろいろと荒ぶってはいたが、綺麗に終了してたのはよかった。
これで、意味わかんなかったり、辻褄合わなかったりしてたら暴れるが。
ドラマは美しく終了できたという感じ。
3CPともにそれなりに良い結末だったのでは、と思う。
兄弟子の方は、刺繍パビリオンの娘とどんなふうに再会したのかとかは華麗にスルーだったが。
幸せそうなので良し。
ナレ説によると、北方の7000もあった部族を無事に統一し黄泉峠を境界として、南側には干渉しない締結を結んだらしい。
帝旭は退場は非常に残念ではあるが、嫁と一緒に逝けたので良しとしたい。
メインCPはというと、”5年後”↑
方諸(方鏨明)の生死は定かにはされていないが、海市は斛珠夫人として皇子と共に国を支えているようだ。
なので、方諸(方鏨明)の2人の弟子が、南北をそれぞれ治めた事になるね。
しかし、皇子が死んだら困るが、身代わりリンクシステムもどうかと思う。
何だか立派に成長してる風だったが。
痛みもわからない人間が、立派な人間になれるだろうか。
とりま5年生きて丈夫になったらリンクは解除したほうが、皇子のためだよなぁ、
とか思ってED見てたら、ラストカットが↓
!!!
どうやらご存命のようですな。
よかった、よかった。
っと、まぁ、こんな感じのドラマであった。
題名からして、この物語は海市が成長していく様をえがいたのだろう。
にしては@扶搖とか@楚喬傳のような女主のカリスマ性を感じなかった。
楊冪は確かにお美しいし、アクションも上等だし、決めポーズもいちいち決まってるが。
しゃべりと声が良くないのでは、と思うのだ。
比べるのもどうかとは思うが、紫簪(緹蘭)役の陳小紜/陈小纭は演技も良し、声も良しであった。
それにしても、海市は皇子子育て中一度も方諸(方鏨明)に会ってないようだが。
はて?なんでなのだろうか?
会えばいいのに。
そして方諸(方鏨明)はというと。
あいも変わらず、こっそりと海市をサポートしてるんだろうか。
またあのジフェンパピリオンのMVP@哨子が日夜海市をフォローしてるのだろうか。
などと徒然思うてこである。
いろいろと荒ぶってはいたが、最後まで楽しく見る事ができた。
ロスには至らないが、【陳偉霆/陈伟霆ウィリアム・チャン】【徐開騁/徐开骋シュー・カイチェン】の堂々たる姿は一見の価値があると思う。